連立一次方程式を解く一般的な手順は以下の通りです。
* **掃き出し法(ガウスの消去法):** 拡大係数行列を作成し、基本変形(行の入れ替え、行の定数倍、行の定数倍を加える)を繰り返して、階段行列に変形します。その後、後退代入を行い、解を求めます。
* **逆行列:** 正方行列の場合、係数行列の逆行列が存在すれば、逆行列を左から掛けて解を求めます。ただし、逆行列の計算は掃き出し法よりも計算コストが高い場合があります。
* **クラメルの公式:** 小さな規模の連立一次方程式(2元や3元)に対して有効です。行列式を計算する必要があります。
* **Pythonなどのプログラミング言語:** NumPyライブラリなどの線形代数計算ライブラリを使うことで、連立一次方程式を簡単に解くことができます。
ただし、画像にある連立一次方程式は、問題によって変数の数と方程式の数が異なっており、解の種類も一意に定まる場合、不定解となる場合、解が存在しない場合があります。
これらの連立方程式はすべて手計算で解くには非常に時間がかかります。
ここでは、例として問題(1)を掃き出し法で解く手順を示します。
連立方程式は
2x1+5x2−x3=6 3x1+9x2−3x3=6 3x1+7x2−2x3=7 である。
拡大係数行列は
233597−1−3−2667 となる。
1行目を1/2倍すると
1335/297−1/2−3−2367 2行目から1行目の3倍を引くと
1035/23/27−1/2−3/2−23−37 3行目から1行目の3倍を引くと
1005/23/2−1/2−1/2−3/2−1/23−3−2 2行目を2/3倍すると
1005/21−1/2−1/2−1−1/23−2−2 3行目に2行目の1/2倍を足すと
1005/210−1/2−1−13−2−3 3行目を-1倍すると
1005/210−1/2−113−23 これより、x3=3であることが分かる。 2行目より、x2−x3=−2なので、x2=x3−2=3−2=1である。 1行目より、x1+25x2−21x3=3なので、x1=3−25x2+21x3=3−25+23=3−1=2である。