問題は、関数 $g(x) = x^2 - 2x + 2$ で定義される曲線 C と、点 P(t, g(t)) (t > 0) における C の接線 l に関するものです。また、関数 $h(x) = \frac{1}{2}x^2 - a$ (ただし、$a>0$)で定義される曲線 D と、直線 $x=0$, $x=t$ によって囲まれる図形の面積 T を求めます。さらに、$S-T$ が $t=1$ で最小値をとるときの $a$ の値と、$S-T$ の最小値を求める問題です。

解析学微分積分面積接線関数の最小値
2025/8/2

1. 問題の内容

問題は、関数 g(x)=x22x+2g(x) = x^2 - 2x + 2 で定義される曲線 C と、点 P(t, g(t)) (t > 0) における C の接線 l に関するものです。また、関数 h(x)=12x2ah(x) = \frac{1}{2}x^2 - a (ただし、a>0a>0)で定義される曲線 D と、直線 x=0x=0, x=tx=t によって囲まれる図形の面積 T を求めます。さらに、STS-Tt=1t=1 で最小値をとるときの aa の値と、STS-T の最小値を求める問題です。

2. 解き方の手順

* **接線の方程式の導出:**

1. $g'(x) = 2x - 2$ より、$l$ の傾きは $g'(t) = 2t - 2$ である。

2. $g(t) = t^2 - 2t + 2$ なので、接線の方程式は

y(t22t+2)=(2t2)(xt)y - (t^2 - 2t + 2) = (2t - 2)(x - t)
y=(2t2)x2t2+2t+t22t+2y = (2t - 2)x - 2t^2 + 2t + t^2 - 2t + 2
y=(2t2)xt2+2y = (2t - 2)x - t^2 + 2
* **三角形 ABP の面積 S の導出:**

1. 点 B は、$y$軸との交点なので、$B(0, -t^2 + 2)$

2. 点 A は $(0, 6)$ なので、AB の長さは $|-t^2 + 2 - 6| = |-t^2 - 4| = t^2 + 4$

3. 点 P の $x$ 座標は $t$ であるから、三角形 ABP の面積 S は

S=12×(t2+4)×t=12t3+2tS = \frac{1}{2} \times (t^2 + 4) \times t = \frac{1}{2}t^3 + 2t
* **図形の面積 T の導出:**

1. $T = \int_{0}^{t} |g(x) - h(x)| dx$

2. $g(x) - h(x) = (x^2 - 2x + 2) - (\frac{1}{2}x^2 - a) = \frac{1}{2}x^2 - 2x + 2 + a$

3. $\frac{1}{2}x^2 - 2x + 2 + a > 0$ より

T=0t(12x22x+2+a)dx=[16x3x2+(2+a)x]0t=16t3t2+(2+a)tT = \int_{0}^{t} (\frac{1}{2}x^2 - 2x + 2 + a) dx = [\frac{1}{6}x^3 - x^2 + (2 + a)x]_0^t = \frac{1}{6}t^3 - t^2 + (2 + a)t
* **STS-T を最小にする aa の導出:**

1. $S - T = (\frac{1}{2}t^3 + 2t) - (\frac{1}{6}t^3 - t^2 + (2 + a)t) = \frac{1}{3}t^3 + t^2 - at$

2. $S - T = f(t) = \frac{1}{3}t^3 + t^2 - at$

3. $f'(t) = t^2 + 2t - a$

4. $t=1$ で最小値をとるので $f'(1) = 0$

1+2a=01 + 2 - a = 0
a=3a = 3
* **STS-T の最小値の導出:**

1. $f(t) = \frac{1}{3}t^3 + t^2 - 3t$

2. $f(1) = \frac{1}{3} + 1 - 3 = \frac{1 + 3 - 9}{3} = -\frac{5}{3}$

3. 最終的な答え

a=3a = 3
STS-T の最小値は 53-\frac{5}{3}

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