$\int \sin^{-1} x dx$ を計算せよ。

解析学積分逆三角関数部分積分
2025/8/2

1. 問題の内容

sin1xdx\int \sin^{-1} x dx を計算せよ。

2. 解き方の手順

逆三角関数の積分なので、部分積分を用いる。
u=sin1xu = \sin^{-1} x, dv=dxdv = dx とおくと、
du=11x2dxdu = \frac{1}{\sqrt{1 - x^2}} dx, v=xv = x となる。
部分積分の公式 udv=uvvdu\int u dv = uv - \int v du を用いると、
sin1xdx=xsin1xx1x2dx\int \sin^{-1} x dx = x \sin^{-1} x - \int \frac{x}{\sqrt{1 - x^2}} dx
ここで、x1x2dx\int \frac{x}{\sqrt{1 - x^2}} dx を計算する。
t=1x2t = 1 - x^2 とおくと、dt=2xdxdt = -2x dx より xdx=12dtx dx = -\frac{1}{2} dtとなるので、
x1x2dx=1t(12)dt=12t1/2dt=12t1/21/2+C=t+C=1x2+C\int \frac{x}{\sqrt{1 - x^2}} dx = \int \frac{1}{\sqrt{t}} (-\frac{1}{2}) dt = -\frac{1}{2} \int t^{-1/2} dt = -\frac{1}{2} \frac{t^{1/2}}{1/2} + C = - \sqrt{t} + C = - \sqrt{1 - x^2} + C
よって、
sin1xdx=xsin1x(1x2)+C=xsin1x+1x2+C\int \sin^{-1} x dx = x \sin^{-1} x - (- \sqrt{1 - x^2}) + C = x \sin^{-1} x + \sqrt{1 - x^2} + C

3. 最終的な答え

xsin1x+1x2+Cx \sin^{-1} x + \sqrt{1 - x^2} + C

「解析学」の関連問題

与えられた4つの関数 $f(x)$ について、$n=4$ までのマクローリン展開(テイラー展開の$a=0$の場合)を求めよ。関数は以下の通り。 (1) $f(x) = \sin x$ (2) $f(x...

マクローリン展開テイラー展開関数の展開微分三角関数冪級数
2025/8/2

与えられた4つの関数について、n=4までの有限マクローリン展開を求める問題です。 つまり、与えられた関数 $f(x)$ を、次の形で近似します。 $f(x) \approx f(0) + f'(0)x...

マクローリン展開テイラー展開微分
2025/8/2

与えられた4つの関数に対して、指定された次数までのマクローリン展開(0を中心とするテイラー展開)を求めます。具体的には、 (1) $\cos x$ を $n=2m$ 次まで展開 (2) $\sin x...

マクローリン展開テイラー展開微分三角関数指数関数対数関数
2025/8/2

関数 $f(x) = x^2 - 2x$ について、$x=3$ における微分係数 $f'(3)$ を求める問題です。

微分係数極限関数
2025/8/2

与えられた3つの関数について、マクローリン展開(原点周りのテイラー展開)を$x^3$の項まで求めよ。関数は以下の通り。 (1) $(1+x^2) \cos x$ (2) $(2-x) \sqrt{1+...

テイラー展開マクローリン展開級数展開三角関数指数関数平方根
2025/8/2

与えられた3つの極限を、漸近展開を用いて計算する問題です。 (1) $\lim_{x \to 0} \frac{(1+x)\sin x - x\cos x}{x^2}$ (2) $\lim_{x \t...

極限漸近展開テイラー展開三角関数指数関数
2025/8/2

関数 $y = \frac{1}{\sqrt{4-x^2}}$ のグラフと、$x$軸、直線 $x=1$、$x=-1$ で囲まれた部分の面積を求めます。

定積分面積媒介変数表示曲線の長さ等角螺旋微分
2025/8/2

与えられた8つの関数に対して、$n$次導関数($n \ge 1$)を求める問題です。

導関数微分ライプニッツの公式
2025/8/2

## 1. 問題の内容

二重積分ベキ級数収束半径収束発散積分計算級数
2025/8/2

与えられた関数 $f(x)$ について、以下の問いに答えます。 (1) $x=0$ における連続性を調べます。 (2) $x=0$ における左微分係数 $f'_{-}(0)$ と右微分係数 $f'_{...

関数の連続性微分可能性左微分係数右微分係数極限マクローリン展開
2025/8/2