ベクトルの組が一次独立であるかどうかを調べるには、それらの線形結合がゼロベクトルになるための係数がすべてゼロであるかどうかを確認します。すなわち、c1v1+c2v2+...+cnvn=0 となる場合に、c1=c2=...=cn=0 であれば、これらのベクトルは一次独立です。そうでなければ、一次従属です。 (1)
c1111+c2011+c3001=000 これから以下の連立方程式が得られます。
c1+c2=0 c1+c2+c3=0 これらを解くと、c1=c2=c3=0 となり、一次独立です。 (2)
c1321+c2213+c354−3=000 これから以下の連立方程式が得られます。
3c1+2c2+5c3=0 2c1+c2+4c3=0 c1+3c2−3c3=0 この連立方程式を解くには、行列式を計算するのが簡単です。
32121354−3=3(−3−12)−2(−6−4)+5(6−1)=−45+20+25=0 行列式が0なので、一次従属です。
(3)
c1241+c2312+c3511+c4203=000 ベクトルの数が次元(3)より多いので一次従属です。
(4)
c1211+c2112+c3121=000 2c1+c2+c3=0 c1+c2+2c3=0 c1+2c2+c3=0 行列式を計算します。
211112121=2(1−4)−1(1−2)+1(2−1)=−6+1+1=−4=0 一次独立です。
(5)
c12114+c23211+c3541−5=0000 2c1+3c2+5c3=0 c1+2c2+4c3=0 c1+c2+c3=0 4c1+c2−5c3=0 これからc3=−c1−c2 を得て、最初の式に代入すると、2c1+3c2+5(−c1−c2)=0 なので −3c1−2c2=0を得ます。したがって、c2=−23c1。c3=−c1−(−23c1)=21c1です。 最後の式に代入すると、4c1+(−23c1)−5(21c1)=4c1−23c1−25c1=0になるので、c1が0でない解を持つので、一次従属です。 (6)
c11024+c21103+c32130+c4−20−11=0000 ベクトルの数が次元(4)と同じなので、行列式を計算して判断します。
102411032130−20−11 1行目から2倍の3行目を引くと、−30241103−413000−11となります。 これを展開すると、−1∗−304113−410+1∗−302110−413=−(−3(0−3)−1(0−4)−4(0−4))+(−3(3−0)−1(0−2)−4(0−2))=−(9+4+16)+(−9+2+8)=−29+1=−28=0。一次独立です。 (7)
c1(1+x+x2)+c2(2−x+2x2)+c3(−1+2x+x2)=0 (c1+2c2−c3)+(c1−c2+2c3)x+(c1+2c2+c3)x2=0 これから以下の連立方程式が得られます。
c1+2c2−c3=0 c1−c2+2c3=0 c1+2c2+c3=0 1式と3式より、2c1+4c2=0なので、c1=−2c2。2式に代入すると、−2c2−c2+2c3=0。−3c2+2c3=0。c3=23c2。c2が0でなければ、一次従属。 例えば、c2=2の時、c1=−4、c3=3となる。 −4(1+x+x2)+2(2−x+2x2)+3(−1+2x+x2)=(−4+4−3)+(−4−2+6)x+(−4+4+3)x2=0