一辺の長さが3の正四面体OABCにおいて、辺BCを1:2に内分する点をDとする。また、辺OC上に点Eをとり、CE = tとする。 (1) ADの長さを求めよ。 (2) cos∠DAEをtを用いて表せ。 (3) △ADEの面積が最小になるときのtの値とそのときの面積を求めよ。

幾何学空間ベクトル正四面体内分点面積三角比
2025/8/3

1. 問題の内容

一辺の長さが3の正四面体OABCにおいて、辺BCを1:2に内分する点をDとする。また、辺OC上に点Eをとり、CE = tとする。
(1) ADの長さを求めよ。
(2) cos∠DAEをtを用いて表せ。
(3) △ADEの面積が最小になるときのtの値とそのときの面積を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) ADの長さを求める。
三角形ABCにおいて、点Dは辺BCを1:2に内分するので、AD=2AB+AC3\vec{AD} = \frac{2\vec{AB}+\vec{AC}}{3}となる。よって、
AD2=19(4AB2+AC2+4ABAC)|\vec{AD}|^2 = \frac{1}{9} (4|\vec{AB}|^2 + |\vec{AC}|^2 + 4\vec{AB}\cdot\vec{AC})
正四面体なので、AB=AC=3|\vec{AB}|=|\vec{AC}|=3で、ABAC=ABACcos60=3312=92\vec{AB}\cdot\vec{AC} = |\vec{AB}||\vec{AC}|\cos{60^{\circ}} = 3\cdot3\cdot\frac{1}{2} = \frac{9}{2}
したがって、AD2=19(49+9+492)=19(36+9+18)=639=7|\vec{AD}|^2 = \frac{1}{9}(4\cdot9+9+4\cdot\frac{9}{2}) = \frac{1}{9}(36+9+18) = \frac{63}{9} = 7
よって、AD=7AD = \sqrt{7}
(2) cos∠DAEをtを用いて表す。
AE=t3AC\vec{AE} = \frac{t}{3}\vec{AC}であるから、
AD=AB+BD=AB+13BC=AB+13(ACAB)=23AB+13AC\vec{AD} = \vec{AB} + \vec{BD} = \vec{AB} + \frac{1}{3}\vec{BC} = \vec{AB} + \frac{1}{3}(\vec{AC}-\vec{AB}) = \frac{2}{3}\vec{AB} + \frac{1}{3}\vec{AC}
AEAD=AEADcosDAE\vec{AE}\cdot\vec{AD} = |\vec{AE}||\vec{AD}|\cos{\angle DAE}より、
cosDAE=AEADAEAD\cos{\angle DAE} = \frac{\vec{AE}\cdot\vec{AD}}{|\vec{AE}||\vec{AD}|}
AEAD=t3AC(23AB+13AC)=t3(23ACAB+13AC2)=t3(2392+139)=t3(3+3)=2t\vec{AE}\cdot\vec{AD} = \frac{t}{3}\vec{AC}\cdot(\frac{2}{3}\vec{AB} + \frac{1}{3}\vec{AC}) = \frac{t}{3}(\frac{2}{3}\vec{AC}\cdot\vec{AB} + \frac{1}{3}|\vec{AC}|^2) = \frac{t}{3}(\frac{2}{3}\cdot\frac{9}{2}+\frac{1}{3}\cdot9) = \frac{t}{3}(3+3) = 2t
AE=t|\vec{AE}| = t, AD=7|\vec{AD}| = \sqrt{7}なので、
cosDAE=2tt7=27\cos{\angle DAE} = \frac{2t}{t\sqrt{7}} = \frac{2}{\sqrt{7}}
(3) △ADEの面積が最小になるときのtの値とそのときの面積を求める。
AE=t3AC\vec{AE} = \frac{t}{3}\vec{AC}
AD=23AB+13AC\vec{AD} = \frac{2}{3}\vec{AB} + \frac{1}{3}\vec{AC}
AD=7|\vec{AD}| = \sqrt{7}, AE=t|\vec{AE}| = t
ADE=12AD×AE=12ADAEsinDAE\triangle ADE = \frac{1}{2}|\vec{AD}\times \vec{AE}| = \frac{1}{2}|\vec{AD}||\vec{AE}|\sin{\angle DAE}
ADE=12AD×AE=1223AB+13AC×t3AC=122t9AB×AC+t9AC×AC=122t9AB×AC=t9AB×AC\triangle ADE = \frac{1}{2} |\vec{AD} \times \vec{AE}| = \frac{1}{2}|\frac{2}{3}\vec{AB} + \frac{1}{3}\vec{AC} \times \frac{t}{3}\vec{AC}| = \frac{1}{2}|\frac{2t}{9}\vec{AB}\times\vec{AC} + \frac{t}{9}\vec{AC}\times\vec{AC}| = \frac{1}{2}|\frac{2t}{9}\vec{AB}\times\vec{AC}| = \frac{t}{9}|\vec{AB}\times\vec{AC}|
AB×AC=ABACsin60=3332=932|\vec{AB}\times\vec{AC}| = |\vec{AB}||\vec{AC}|\sin{60^{\circ}} = 3\cdot3\cdot\frac{\sqrt{3}}{2} = \frac{9\sqrt{3}}{2}
ADE=t9932=32t\triangle ADE = \frac{t}{9}\cdot\frac{9\sqrt{3}}{2} = \frac{\sqrt{3}}{2}t
0t30 \le t \le 3より、t=0t=0のとき最小値0をとる。しかしt=0t=0のとき点EはOに一致するため、面積が0となるのは妥当である。問題文より、0<t30 < t \le 3と考えられる。
したがって、tが最小の時、△ADEの面積も最小となる。t>0より、tが最小となるのはt=0のときであるが、これは範囲外なので、tを正の方向に動かすと面積は増加する。
t=0のとき面積が0になるので、tを大きくするほど面積は増加する。したがって面積は最小値を持たない。tは0に限りなく近づくことができるが、0になることはできない。
問題の意図と違う可能性があるので、cos∠DAEをtを用いて表すところが間違っているかもしれない。

3. 最終的な答え

(1) AD=7AD = \sqrt{7}
(2) cosDAE=27\cos{\angle DAE} = \frac{2}{\sqrt{7}}
(3) tは存在せず、最小面積は存在しない。ただしt→0のとき、面積は0に限りなく近づく。

「幾何学」の関連問題

問題は、直角三角形ABCと直角三角形DEFを辺BCとEFが一致するように重ねてできる図形Kについて、以下の2つの問いに答えるものです。 問1:線分AGの長さを求める。 問2:図形Kの面積を求める。

直角三角形相似三平方の定理座標平面面積
2025/8/3

座標空間内の2点 $P(-2, -5, 6)$、$Q(5, 6, 1)$ を通る直線を $l$ とする。 (1) 直線 $l$ の式を、パラメータ $t$ を用いた媒介変数表示で示せ。 (2) 直線 ...

ベクトル空間ベクトル直線のベクトル表示媒介変数表示標準形
2025/8/3

(1) 原点O(0,0)、点A(4,1)、点B(5,-1)、点C(-3,4)がある。点Pの位置ベクトル$\vec{OP}$が$\vec{OP} = \vec{OC} + t\vec{BA}$($t$は...

ベクトル内積同一直線上ベクトルのなす角
2025/8/3

(1) $x$ 軸上の点 $(\frac{6-4\sqrt{3}}{3}, 0)$ から円 $(x-2)^2 + y^2 = 4$ への接線を求める。接線の方程式と接点の座標を求める。 (2) 円 $...

接線面積座標平面方程式
2025/8/3

30°, 45°, 60°の三角比の表の空欄を埋める問題です。つまり、sin 45°, sin 60°, cos 30°, cos 60°, tan 30°, tan 45° の値を求める必要がありま...

三角比三角関数直角三角形sincostan角度
2025/8/3

直角三角形が2つ与えられており、それぞれの三角形において指定された角$\theta$のおおよその大きさを、三角比の表を用いて求める問題です。

三角比直角三角形角度
2025/8/3

問題は、三角比の表を用いて、$\sin 12^\circ$, $\cos 48^\circ$, $\tan 75^\circ$の値を求めることです。

三角比三角関数sincostan
2025/8/3

平面上に $n$ 本の直線があり、どの2本も平行でなく、どの3本も1点で交わらないとき、これらの直線によって平面が $a_n$ 個の部分に分けられるとする。 (1) $a_1$, $a_2$, $a_...

平面幾何漸化式直線分割
2025/8/3

円 $(x+2)^2 + (y-3)^2 = 2$ と直線 $y = ax + 5$ が異なる2点で交わるとき、定数 $a$ の値の範囲を求めよ。

直線交点距離不等式二次方程式
2025/8/3

(1) 円柱の体積を表す式 $V = \pi r^2 h$ を、$h$ について解く。 (2) (1) で求めた式を使って、体積が $96\pi \text{ cm}^3$ 、底面の半径が $4 \t...

体積円柱公式の変形
2025/8/3