与えられた連立一次方程式 $\begin{pmatrix} 12 & -4 \\ 5 & a \end{pmatrix} \begin{pmatrix} x \\ y \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} b \\ -3 \end{pmatrix}$ について、以下の2つの問いに答えます。 (1) 方程式が無数の解を持つような定数 $a$, $b$ の値を求めます。 (2) (1)で求めた $a$, $b$ の値を用いて、$x$, $y$ の一般解を求めます。

代数学連立一次方程式線形代数解の存在条件一般解
2025/8/3

1. 問題の内容

与えられた連立一次方程式 (1245a)(xy)=(b3)\begin{pmatrix} 12 & -4 \\ 5 & a \end{pmatrix} \begin{pmatrix} x \\ y \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} b \\ -3 \end{pmatrix} について、以下の2つの問いに答えます。
(1) 方程式が無数の解を持つような定数 aa, bb の値を求めます。
(2) (1)で求めた aa, bb の値を用いて、xx, yy の一般解を求めます。

2. 解き方の手順

(1) 無数の解を持つ条件
与えられた方程式は、以下のように書き換えられます。
12x4y=b12x - 4y = b
5x+ay=35x + ay = -3
この連立一次方程式が無数の解を持つためには、2つの式が実質的に同じ式であることが必要です。つまり、一方の式を定数倍するともう一方の式になる必要があります。
まず、1つ目の式を3倍すると、36x12y=3b36x - 12y = 3b となります。
次に、2つ目の式を考えます。
5x+ay=35x + ay = -3
1つ目の式に似た形にするため、xxの係数とyyの係数の比を比較します。
125=4a\frac{12}{5} = \frac{-4}{a}
12a=2012a = -20
a=2012=53a = -\frac{20}{12} = -\frac{5}{3}
次に、bbの値を求めます。
5x53y=35x - \frac{5}{3}y = -3
この式を3倍すると、15x5y=915x - 5y = -9 となります。
一方、12x4y=b12x - 4y = bなので、3xy=b43x - y = \frac{b}{4}
これを5倍すると、15x5y=5b415x - 5y = \frac{5b}{4}
したがって、5b4=9\frac{5b}{4} = -9
5b=365b = -36
b=365b = -\frac{36}{5}
(2) 一般解の導出
a=53a = -\frac{5}{3}, b=365b = -\frac{36}{5}のとき、方程式は
12x4y=36512x - 4y = -\frac{36}{5}
5x53y=35x - \frac{5}{3}y = -3
1つ目の式を4で割ると、3xy=953x - y = -\frac{9}{5}
2つ目の式を5で割ると、x13y=35x - \frac{1}{3}y = -\frac{3}{5}
どちらも同じ関係式を表しているので、一方の式のみを考えればよいです。
3xy=953x - y = -\frac{9}{5}
y=3x+95y = 3x + \frac{9}{5}
ここで、x=tx=tttは任意の実数)とおくと、y=3t+95y = 3t + \frac{9}{5}

3. 最終的な答え

(1) a=53a = -\frac{5}{3}, b=365b = -\frac{36}{5}
(2) x=tx = t, y=3t+95y = 3t + \frac{9}{5} (ただし、ttは任意の実数)

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