与えられた微分方程式 $\frac{d^2x}{dt^2} = x$ について、以下の2つの問いに答える。 (1) 関数 $x = C_1e^t + C_2e^{-t}$ ($C_1, C_2$ は任意定数)が一般解であることを証明する。 (2) 初期条件 $t=0$ のとき $x=1$、$\frac{dx}{dt}=3$ を満たす解を求める。

解析学微分方程式一般解初期条件
2025/8/3

1. 問題の内容

与えられた微分方程式 d2xdt2=x\frac{d^2x}{dt^2} = x について、以下の2つの問いに答える。
(1) 関数 x=C1et+C2etx = C_1e^t + C_2e^{-t} (C1,C2C_1, C_2 は任意定数)が一般解であることを証明する。
(2) 初期条件 t=0t=0 のとき x=1x=1dxdt=3\frac{dx}{dt}=3 を満たす解を求める。

2. 解き方の手順

(1) 一般解であることの証明:
与えられた関数 x=C1et+C2etx = C_1e^t + C_2e^{-t} が微分方程式 d2xdt2=x\frac{d^2x}{dt^2} = x を満たすことを示す。
まず、xxtt で一度微分する。
dxdt=C1etC2et\frac{dx}{dt} = C_1e^t - C_2e^{-t}
次に、dxdt\frac{dx}{dt}tt で微分する。
d2xdt2=C1et+C2et\frac{d^2x}{dt^2} = C_1e^t + C_2e^{-t}
ここで、d2xdt2\frac{d^2x}{dt^2}xx と同じ形であるため、d2xdt2=x\frac{d^2x}{dt^2} = x が成り立つ。
したがって、x=C1et+C2etx = C_1e^t + C_2e^{-t} は与えられた微分方程式の解である。
また、C1C_1C2C_2は任意の定数であるため、これは一般解である。
(2) 初期条件を満たす解の導出:
初期条件 t=0t=0 のとき x=1x=1dxdt=3\frac{dx}{dt}=3 を用いて、C1C_1C2C_2 の値を決定する。
まず、x=C1et+C2etx = C_1e^t + C_2e^{-t}t=0t=0x=1x=1 を代入する。
1=C1e0+C2e0=C1+C21 = C_1e^0 + C_2e^0 = C_1 + C_2
次に、dxdt=C1etC2et\frac{dx}{dt} = C_1e^t - C_2e^{-t}t=0t=0dxdt=3\frac{dx}{dt}=3 を代入する。
3=C1e0C2e0=C1C23 = C_1e^0 - C_2e^0 = C_1 - C_2
連立方程式 C1+C2=1C_1 + C_2 = 1C1C2=3C_1 - C_2 = 3 を解く。
2つの式を足すと 2C1=42C_1 = 4 より C1=2C_1 = 2
C1+C2=1C_1 + C_2 = 1C1=2C_1 = 2 を代入すると 2+C2=12 + C_2 = 1 より C2=1C_2 = -1
したがって、C1=2C_1 = 2C2=1C_2 = -1 であるため、初期条件を満たす解は x=2etetx = 2e^t - e^{-t}

3. 最終的な答え

(1) x=C1et+C2etx = C_1e^t + C_2e^{-t} は微分方程式 d2xdt2=x\frac{d^2x}{dt^2} = x の一般解である。(証明済み)
(2) 初期条件を満たす解は x=2etetx = 2e^t - e^{-t}

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