$n \geq 3$ かつ $h > 0$ のとき、$\lim_{n \to \infty} n \left( \frac{1}{1+h} \right)^n = 0$ となるか、という問題です。

解析学極限数列収束不等式
2025/4/5

1. 問題の内容

n3n \geq 3 かつ h>0h > 0 のとき、limnn(11+h)n=0\lim_{n \to \infty} n \left( \frac{1}{1+h} \right)^n = 0 となるか、という問題です。

2. 解き方の手順

h>0h > 0 であるので、1+h>11+h > 1 となり、0<11+h<10 < \frac{1}{1+h} < 1 が成り立ちます。
そこで、r=11+hr = \frac{1}{1+h} とおくと、0<r<10 < r < 1 です。
求める極限は、limnnrn\lim_{n \to \infty} n r^n となります。
この極限を計算するために、xn=nrnx_n = n r^n とおき、xn+1xn\frac{x_{n+1}}{x_n} を計算します。
xn+1xn=(n+1)rn+1nrn=n+1nr=(1+1n)r\frac{x_{n+1}}{x_n} = \frac{(n+1) r^{n+1}}{n r^n} = \frac{n+1}{n} r = \left( 1 + \frac{1}{n} \right) r
nn \to \infty のとき、xn+1xnr\frac{x_{n+1}}{x_n} \to r となります。
0<r<10 < r < 1 なので、十分大きな nn に対して xn+1xn<1\frac{x_{n+1}}{x_n} < 1 となります。
つまり、xn+1<xnx_{n+1} < x_n となるので、xnx_n は単調減少する数列です。
また、xn>0x_n > 0 なので、下に有界です。
したがって、xnx_n は収束します。
L=limnxn=limnnrnL = \lim_{n \to \infty} x_n = \lim_{n \to \infty} n r^n とおくと、
L=limn(n+1)rn+1=limn(n+1)rn+1nrnnrn=rlimn(1+1n)nrn=r×1×L=rLL = \lim_{n \to \infty} (n+1) r^{n+1} = \lim_{n \to \infty} (n+1) r^{n+1} \frac{n r^n}{n r^n} = r \lim_{n \to \infty} (1 + \frac{1}{n}) n r^n = r \times 1 \times L = rL
L=rLL = rL より (1r)L=0(1-r)L = 0 となります。r1r \neq 1 なので、L=0L = 0 となります。
したがって、limnn(11+h)n=0\lim_{n \to \infty} n \left( \frac{1}{1+h} \right)^n = 0 となります。

3. 最終的な答え

はい、limnn(11+h)n=0\lim_{n \to \infty} n \left( \frac{1}{1+h} \right)^n = 0 になります。

「解析学」の関連問題

関数 $f(x) = (x-1)^2$($x \geq 1$)の逆関数を $g(x)$ とします。 (1) $g(x)$ を求めます。 (2) $(f \circ g)(x)$ と $(g \circ...

逆関数関数の合成定義域値域
2025/5/14

関数 $f(x) = x[x]$ の $x=0$ と $x=1$ における連続性を調べる問題です。ここで、$[x]$ は $x$ を超えない最大の整数(ガウス記号)を表します。

関数の連続性極限ガウス記号関数の評価
2025/5/14

関数 $y = \log(1+x)$ の第 $n$ 次導関数を求める問題です。ただし、対数は自然対数とします。

導関数対数関数微分
2025/5/14

2変数関数 $z = e^{ax-y}$ が与えられたとき、$\frac{\partial^2 z}{\partial x^2} + \frac{\partial^2 z}{\partial y^2}...

偏微分2変数関数偏微分方程式
2025/5/14

関数 $y = \log(1+x)$ の第n次導関数を求める問題です。ただし、対数は自然対数とします。

導関数対数関数微分一般式
2025/5/14

与えられた2つの微分方程式の一般解を求める問題です。 (1) $\frac{dy}{dx} = \frac{3x - 2y}{2x + y}$ (2) $\frac{dy}{dx} = \frac{3...

微分方程式同次形変数分離法積分
2025/5/14

与えられた3つの二変数関数 $f(x, y)$ について、それぞれの偏導関数 $\frac{\partial f}{\partial x}$ と $\frac{\partial f}{\partial...

偏微分多変数関数微分
2025/5/14

与えられた式 $y = e^{\log 2} + 2e^{-\log 2}$ を簡略化して、$y$ の値を求めます。ここで、対数は自然対数 (底が $e$) であると仮定します。

指数関数対数関数式の簡略化自然対数
2025/5/14

次の極限を計算します。 $\lim_{x \to 0} \frac{\sin 3x - \sin x}{x}$

極限三角関数sin微分
2025/5/14

$\lim_{x \to 0} \frac{\sin(x)}{x} = 1$ を示してください。

極限三角関数挟みうちの原理ロピタルの定理
2025/5/14