平面上に三角形$ABC$があり、$AB=10, BC=6, CA=8$である。外心を$O$、内心を$I$とする。$O$から$I$へのばした半直線と外接円との交点を$M$, $I$から$O$へのばした半直線と外接円との交点を$N$とする。 (1) 三角形$ABC$の外接円の半径$R$と内接円の半径$r$を求めよ。 (2) 線分$OI$の長さを求めよ。 (3) 線分$IM, IN$の長さを求めよ。

幾何学三角形外接円内接円直角三角形オイラーの定理
2025/8/4

1. 問題の内容

平面上に三角形ABCABCがあり、AB=10,BC=6,CA=8AB=10, BC=6, CA=8である。外心をOO、内心をIIとする。OOからIIへのばした半直線と外接円との交点をMM, IIからOOへのばした半直線と外接円との交点をNNとする。
(1) 三角形ABCABCの外接円の半径RRと内接円の半径rrを求めよ。
(2) 線分OIOIの長さを求めよ。
(3) 線分IM,INIM, INの長さを求めよ。

2. 解き方の手順

(1) BC=6,CA=8,AB=10BC=6, CA=8, AB=10より、62+82=36+64=100=1026^2 + 8^2 = 36 + 64 = 100 = 10^2であるから、三角形ABCABCC=90\angle C=90^\circの直角三角形である。
外接円の半径RRは、斜辺の半分であるから、
R=12AB=12×10=5R = \frac{1}{2}AB = \frac{1}{2} \times 10 = 5
内接円の半径rrは、面積SSS=ra+b+c2S=r\frac{a+b+c}{2}の関係から求める。
S=12×6×8=24S = \frac{1}{2} \times 6 \times 8 = 24
r=2Sa+b+c=2×246+8+10=4824=2r = \frac{2S}{a+b+c} = \frac{2 \times 24}{6+8+10} = \frac{48}{24} = 2
(2) OI2=R(R2r)OI^2 = R(R-2r)という関係式を利用する。(オイラーの定理)
OI2=5(52×2)=5(54)=5OI^2 = 5(5-2 \times 2) = 5(5-4) = 5
OI=5OI = \sqrt{5}
(3) 点IIは三角形ABCABCの内心であるから、AIAIBAC\angle BACの二等分線である。したがって、OAM=IAM\angle OAM = \angle IAMである。
IM=IA=rsinA2IM = IA = \frac{r}{\sin{\frac{A}{2}}}
sinA=610=35\sin{A} = \frac{6}{10} = \frac{3}{5}
cosA=810=45\cos{A} = \frac{8}{10} = \frac{4}{5}
cosA=12sin2A2\cos{A} = 1-2\sin^2{\frac{A}{2}}より
45=12sin2A2\frac{4}{5} = 1-2\sin^2{\frac{A}{2}}
2sin2A2=145=152\sin^2{\frac{A}{2}} = 1-\frac{4}{5} = \frac{1}{5}
sin2A2=110\sin^2{\frac{A}{2}} = \frac{1}{10}
sinA2=110\sin{\frac{A}{2}} = \frac{1}{\sqrt{10}}
したがって、IM=IA=2110=210IM = IA = \frac{2}{\frac{1}{\sqrt{10}}} = 2\sqrt{10}
また、IN=ONOIIN=ON-OIより、ON=R=5ON = R = 5なので、IN=55IN = 5-\sqrt{5}

3. 最終的な答え

(1) R=5,r=2R=5, r=2
(2) OI=5OI = \sqrt{5}
(3) IM=210,IN=55IM = 2\sqrt{10}, IN = 5-\sqrt{5}

「幾何学」の関連問題

与えられた角度に対する三角関数の値を、三角比の表を用いて求める問題です。具体的には、 (1) $\sin 140^\circ$ (2) $\cos 156^\circ$ (3) $\tan 100^\...

三角関数三角比角度sincostan三角比の表
2025/8/4

正八角形ABCDEFGHの頂点から異なる3点を選んで三角形を作る。 (1) 作れる三角形の総数を求める。 (2) 正八角形と1辺だけを共有する三角形の数を求める。 (3) 正八角形と辺を共有しない三角...

図形組み合わせ正多角形三角形
2025/8/4

$\angle B = \angle C = 50^\circ$の二等辺三角形ABCにおいて、$AB = 10$ cmのとき、辺BCの長さを小数第1位まで求めよ。

二等辺三角形正弦定理三角関数辺の長さ
2025/8/4

与えられた図において、以下の問いに答えます。 (1) 三角形アを平行移動して重ね合わせることができる三角形はどれか。 (2) 三角形アを点Cを中心として回転移動して重ね合わせることができる三角形は、イ...

図形平行移動回転移動対称移動合同
2025/8/4

問題は、与えられた角度(135°と150°)に対して、正弦(sin)、余弦(cos)、正接(tan)を求めるために、適切な$r$の値を選択し、点Pの座標を求めるものです。

三角関数座標角度正弦余弦正接
2025/8/4

線分PQの長さを求める問題です。 BP:PC = 1:2、BC:CQ = 8:9であり、BC=3であることから、PCとCQの長さを求め、PQ = PC + CQでPQの長さを計算します。

線分長さ計算
2025/8/4

空間内の3点 $A(4, 8, -4)$, $B(1, 1, 1)$, $C(2, 3, -1)$ が与えられている。 ベクトル $\vec{a} = \overrightarrow{CA}$, $\...

ベクトル空間ベクトルベクトルの大きさ線形結合
2025/8/4

点A(3,0), B(6,0), C(0,6)に対して、点Pが次の条件を満たしながら動くとき、点Pのえがく図形をそれぞれ求める。 (1) $|\overrightarrow{PA} + \overri...

ベクトル図形直線内積
2025/8/4

ある建物の高さを測るために、建物から20m離れた場所から建物の頂上を見上げる角度を測ったところ54度だった。目の高さを1.5mとして、建物の高さを小数第1位まで求めよ。

三角比tan高さ角度図形
2025/8/4

点A(3, 0), B(6, 0), C(0, 6)に対して、点Pが以下の条件を満たしながら動くとき、点Pが描く図形をそれぞれ求めます。 (1) $|\vec{PA} + \vec{PB} + \ve...

ベクトル内積図形と方程式
2025/8/4