$R^2$ 内の図に示されたベクトルの組 (ア), (イ), (ウ) が線形独立かどうかを判定し、(ア)について、その判断理由を線形和という言葉を用いて説明する問題です。

1. 問題の内容

$R^2$ 内の図に示されたベクトルの組 (ア), (イ), (ウ) が線形独立かどうかを判定し、(ア)について、その判断理由を線形和という言葉を用いて説明する問題です。

2. 解き方の手順

(1) 線形独立の判定:

線形独立とは、与えられたベクトルの線形結合によって零ベクトルが作れる場合、その線形結合の係数がすべて 0 であることを指します。言い換えれば、あるベクトルが他のベクトルの線形和で表現できない場合に、それらのベクトルは線形独立です。

* (ア): $a_1, a_2, a_3$ が与えられています。$R^2$ 内の3つのベクトルは必ず線形従属になります。なぜなら、$R^2$ は2次元空間なので、基底ベクトルの数は最大で2つです。つまり、3つ目のベクトルは他の2つのベクトルの線形結合で表すことができます。

* (イ): $a_1, a_2$ が与えられています。$a_1$ と $a_2$ は同じ直線上にないため、$a_1$ は $a_2$ の定数倍で表せません。また、$a_2$ は $a_1$ の定数倍で表せません。したがって、線形独立です。

* (ウ): $a_1, a_2$ が与えられています。問題文に、$a_1$と$a_2$は反対向きと書いてあるため、$a_2 = -ka_1$ (k>0)と表すことが出来ます。したがって、線形従属です。

(2) (ア) の判断理由:

$a_1, a_2, a_3$ は $R^2$ 内のベクトルです。$R^2$ の基底は2つのベクトルで構成されるため、$a_1, a_2$ を用いて $a_3$ を線形和で表すことができます。同様に、$a_1, a_3$ を用いて $a_2$ を線形和で表したり、$a_2, a_3$ を用いて $a_1$ を線形和で表すこともできます。例えば、$a_3 = c_1 a_1 + c_2 a_2$ のように表現できるため、線形従属であると判断できます。

3. 最終的な答え

(1)

* (ア): 線形従属

* (イ): 線形独立

* (ウ): 線形従属

(2) (ア) の判断理由:

$R^2$ 上の任意のベクトルは、他の2つのベクトルの線形和で表せるため、線形従属である。