自然数 $m$, $n$ について、以下の条件 $p$, $q$, $r$ が与えられています。 $p$: $m+n$ は2で割り切れる $q$: $n$ は4で割り切れる $r$: $m$ は2で割り切れ、かつ $n$ は4で割り切れる 条件 $p$ の否定を $\overline{p}$、条件 $r$ の否定を $\overline{r}$ とします。 以下の空欄に、選択肢(0:必要十分条件、1:必要条件だが十分条件でない、2:十分条件だが必要条件でない、3:必要条件でも十分条件でもない)の中から当てはまるものを選択します。 ケ:$p$ は $r$ であるための( ) コ:$\overline{p}$ は $\overline{r}$ であるための( ) サ:「$p$ かつ $q$」は $r$ であるための( ) シ:「$p$ または $q$」は $r$ であるための( )

数論整数の性質命題必要条件十分条件偶数奇数倍数
2025/8/5

1. 問題の内容

自然数 mm, nn について、以下の条件 pp, qq, rr が与えられています。
pp: m+nm+n は2で割り切れる
qq: nn は4で割り切れる
rr: mm は2で割り切れ、かつ nn は4で割り切れる
条件 pp の否定を p\overline{p}、条件 rr の否定を r\overline{r} とします。
以下の空欄に、選択肢(0:必要十分条件、1:必要条件だが十分条件でない、2:十分条件だが必要条件でない、3:必要条件でも十分条件でもない)の中から当てはまるものを選択します。
ケ:pprr であるための( )
コ:p\overline{p}r\overline{r} であるための( )
サ:「pp かつ qq」は rr であるための( )
シ:「pp または qq」は rr であるための( )

2. 解き方の手順

ケ:pprr であるための( )
pp: m+nm+n は2で割り切れる(m+nm+n が偶数)
rr: mm は2で割り切れ、かつ nn は4で割り切れる
prp \Rightarrow r は成立しません。例えば、m=1,n=1m=1, n=1 のとき、m+n=2m+n=2pp は成り立ちますが、mm は2で割り切れないので rr は成り立ちません。
rpr \Rightarrow p は成立します。mm が偶数、nn が4の倍数ならば、m+nm+n は偶数になります。
したがって、pprr であるための必要条件ですが、十分条件ではありません。
答えは1です。
コ:p\overline{p}r\overline{r} であるための( )
p\overline{p}: m+nm+n は2で割り切れない(m+nm+n が奇数)
r\overline{r}: mm は2で割り切れない、または nn は4で割り切れない
pr\overline{p} \Rightarrow \overline{r} は成立します。m+nm+n が奇数なら、mmnn のどちらか一方は奇数です。もし mm が奇数なら、mm は2で割り切れません。もし mm が偶数なら、nn は奇数になるので、4で割り切れません。
rp\overline{r} \Rightarrow \overline{p} は成立します。mm が2で割り切れない、または nn が4で割り切れないとき、
もし mm が奇数なら、m+nm+n は奇数になります。もし mm が偶数なら、nn は4で割り切れない偶数なので、n=4k+2n = 4k+2 と表せ、m+nm+n は偶数+偶数 = 偶数となります。nn が奇数ならば、mm が偶数でも奇数でも、m+nm+n は奇数となります。したがって、m+nm+n は奇数になるとは限りません。
pr\overline{p} \Leftrightarrow \overline{r} より、prp \Leftrightarrow r なので、上の(ケ)より、pprr であるための必要条件ですが、十分条件ではありません。したがって、p\overline{p}r\overline{r} であるための十分条件ですが、必要条件ではありません。
答えは2です。
サ:「pp かつ qq」は rr であるための( )
pp: m+nm+n は2で割り切れる
qq: nn は4で割り切れる
rr: mm は2で割り切れ、かつ nn は4で割り切れる
pqp \cap q: m+nm+n は偶数で、nn は4の倍数
rr: mm は偶数で、nn は4の倍数
pqrp \cap q \Rightarrow r は成立します。m+nm+n が偶数で nn が4の倍数ならば、m=(m+n)nm = (m+n) - n は偶数 - 4の倍数 = 偶数なので、mm は偶数となります。
rpqr \Rightarrow p \cap q は成立します。mm が偶数で nn が4の倍数ならば、m+nm+n は偶数になります。
したがって、pqp \cap qrr であるための必要十分条件です。
答えは0です。
シ:「pp または qq」は rr であるための( )
pp: m+nm+n は2で割り切れる
qq: nn は4で割り切れる
rr: mm は2で割り切れ、かつ nn は4で割り切れる
pqp \cup q: m+nm+n は偶数、または nn は4の倍数
pqrp \cup q \Rightarrow r は成立しません。m+nm+n が偶数の場合、mm が奇数、nn が奇数の場合は、rr は成立しません。例えば、m=1,n=1m=1, n=1 のとき、m+n=2m+n=2pp は成り立ちますが、mm は2で割り切れないので rr は成り立ちません。また、m=1,n=4m=1, n=4 のとき,m+n=5m+n = 5 は奇数ですが、nnは4の倍数なのでpqp \cup qは成立します。rrは、mmは偶数でないので成立しません。
rpqr \Rightarrow p \cup q は成立します。mm が偶数で nn が4の倍数ならば、m+nm+n は偶数です。
したがって、pqp \cup qrr であるための必要条件ですが、十分条件ではありません。
答えは1です。

3. 最終的な答え

ケ:1
コ:2
サ:0
シ:1

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