与えられた2階線形微分方程式 $\frac{d^2y}{dx^2} + 4\frac{dy}{dx} + 3y = 3x+1$ の一般解が $y = C_1e^{-3x} + C_2e^{-x} + x - 1$ で与えられています。この一般解を持つ微分方程式の特殊解となるものを、選択肢からすべて選びます。

解析学微分方程式線形微分方程式一般解特殊解
2025/8/5

1. 問題の内容

与えられた2階線形微分方程式
d2ydx2+4dydx+3y=3x+1\frac{d^2y}{dx^2} + 4\frac{dy}{dx} + 3y = 3x+1
の一般解が
y=C1e3x+C2ex+x1y = C_1e^{-3x} + C_2e^{-x} + x - 1
で与えられています。この一般解を持つ微分方程式の特殊解となるものを、選択肢からすべて選びます。

2. 解き方の手順

特殊解とは、一般解に含まれる任意定数 C1C_1C2C_2 に特定の値を与えたものです。したがって、各選択肢の関数が、一般解において適切な C1C_1C2C_2 を選ぶことで得られるかどうかを確認します。
* y=1y = 1: C1e3x+C2ex+x1=1C_1e^{-3x} + C_2e^{-x} + x - 1 = 1 となるためには、C1e3x+C2ex+x2=0C_1e^{-3x} + C_2e^{-x} + x - 2 = 0となる必要があります。e3x,ex,xe^{-3x}, e^{-x}, xは線形独立なので、これを満たす定数 C1C_1C2C_2 は存在しません。
* y=xy = x: C1e3x+C2ex+x1=xC_1e^{-3x} + C_2e^{-x} + x - 1 = x となるためには、C1e3x+C2ex1=0C_1e^{-3x} + C_2e^{-x} - 1 = 0となる必要があります。同様に、e3x,exe^{-3x}, e^{-x}と定数項は線形独立なので、これを満たす定数 C1C_1C2C_2 は存在しません。
* y=x1y = x-1: C1=0,C2=0C_1 = 0, C_2 = 0 とすることで、y=x1y = x - 1 が得られます。したがって、y=x1y = x-1 は特殊解です。
* y=ex1y = e^{-x} - 1: C1e3x+C2ex+x1=ex1C_1e^{-3x} + C_2e^{-x} + x - 1 = e^{-x} - 1 となるためには、C1e3x+C2ex+x=exC_1e^{-3x} + C_2e^{-x} + x = e^{-x}となる必要があります。これは、C1e3x+(C21)ex+x=0C_1e^{-3x} + (C_2 - 1)e^{-x} + x = 0 と同値です。e3x,ex,xe^{-3x}, e^{-x}, xは線形独立なので、C1=0C_1=0, C21=0C_2 - 1 = 0 すなわち C2=1C_2=1, そして x=0x=0 となります。これはすべてのxxについて成り立つわけではないので、y=ex1y=e^{-x}-1 は特殊解ではありません。
* y=ex+x1y = e^{-x} + x - 1: C1e3x+C2ex+x1=ex+x1C_1e^{-3x} + C_2e^{-x} + x - 1 = e^{-x} + x - 1 となるためには、C1e3x+C2ex=exC_1e^{-3x} + C_2e^{-x} = e^{-x}となる必要があります。これは、C1e3x+(C21)ex=0C_1e^{-3x} + (C_2 - 1)e^{-x} = 0 と同値です。e3xe^{-3x}exe^{-x}が線形独立なので、C1=0C_1=0C21=0C_2 - 1 = 0, つまりC2=1C_2=1であればこの式が成り立ちます。したがって、y=ex+x1y=e^{-x}+x-1 は特殊解です。
* y=e3x+xy = e^{-3x} + x: C1e3x+C2ex+x1=e3x+xC_1e^{-3x} + C_2e^{-x} + x - 1 = e^{-3x} + x となるためには、C1e3x+C2ex1=e3xC_1e^{-3x} + C_2e^{-x} - 1 = e^{-3x}となる必要があります。これは、(C11)e3x+C2ex1=0(C_1-1)e^{-3x} + C_2e^{-x} - 1 = 0と同値です。 e3x,exe^{-3x}, e^{-x}と定数項は線形独立なので、C11=0C_1 - 1 = 0, C2=0C_2=0かつ1=0-1=0が必要になり、矛盾します。したがって、y=e3x+xy=e^{-3x}+x は特殊解ではありません。
* y=e3x+x1y = e^{-3x} + x - 1: C1e3x+C2ex+x1=e3x+x1C_1e^{-3x} + C_2e^{-x} + x - 1 = e^{-3x} + x - 1 となるためには、C1e3x+C2ex=e3xC_1e^{-3x} + C_2e^{-x} = e^{-3x}となる必要があります。これは、(C11)e3x+C2ex=0(C_1 - 1)e^{-3x} + C_2e^{-x} = 0 と同値です。e3xe^{-3x}exe^{-x}が線形独立なので、C11=0C_1-1 = 0, つまりC1=1C_1 = 1かつC2=0C_2=0であればこの式が成り立ちます。したがって、y=e3x+x1y = e^{-3x} + x - 1 は特殊解です。

3. 最終的な答え

y=x1y = x-1
y=ex+x1y = e^{-x} + x - 1
y=e3x+x1y = e^{-3x} + x - 1

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