問題は、実数 $x$ についての2つの不等式と、xy平面上の2つの円に関する問題です。 不等式: (1) $(x - a + 2)(x - a) > 0$ (2) $|3x + 1| < 5$ ただし、$a$ は実数の定数。 円: $C_1: x^2 + y^2 - 8x - 6y + 16 = 0$ $C_2: x^2 + y^2 - 4 = 0$ 問題は以下の3つに分かれています。 [1] (1) $a = 2$ のとき、不等式(1)を解け。 (2) 不等式(2)を解け。 (3) 不等式(1)かつ(2)を満たす整数 $x$ の個数が1個となるような $a$ の値の範囲を求めよ。 [2] (1) 円 $C_1$ の中心の座標と半径を求めよ。 (2) 円 $C_2$ と x 軸の正の部分との交点を P とし、P を通る傾き $m$ (mは実数)の直線を $l$ とする。円 $C_1$ の中心と直線 $l$ の距離を $d$ とするとき、$d$ を $m$ を用いて表せ。また、$l$ と $C_1$ が異なる2点で交わるような $m$ の値の範囲を求めよ。 (3) $m$ の値が (2) で求めた範囲にあるとき、円 $C_1$ が (2) の直線 $l$ から切り取る線分の長さと、円 $C_2$ が (2) の直線 $l$ から切り取る線分の長さが等しくなるような $m$ の値を求めよ。
2025/8/5
1. 問題の内容
問題は、実数 についての2つの不等式と、xy平面上の2つの円に関する問題です。
不等式:
(1)
(2)
ただし、 は実数の定数。
円:
問題は以下の3つに分かれています。
[1]
(1) のとき、不等式(1)を解け。
(2) 不等式(2)を解け。
(3) 不等式(1)かつ(2)を満たす整数 の個数が1個となるような の値の範囲を求めよ。
[2]
(1) 円 の中心の座標と半径を求めよ。
(2) 円 と x 軸の正の部分との交点を P とし、P を通る傾き (mは実数)の直線を とする。円 の中心と直線 の距離を とするとき、 を を用いて表せ。また、 と が異なる2点で交わるような の値の範囲を求めよ。
(3) の値が (2) で求めた範囲にあるとき、円 が (2) の直線 から切り取る線分の長さと、円 が (2) の直線 から切り取る線分の長さが等しくなるような の値を求めよ。
2. 解き方の手順
[1]
(1) のとき、不等式(1)は 、つまり となります。
これは、 または を満たす の範囲です。
(2) 不等式(2)は なので、 となります。
各辺から1を引くと
各辺を3で割ると となります。
(3) 不等式(1)と(2)を満たす の範囲を求めます。
(1)の解は または
(2)の解は
(1)かつ(2)を満たす整数 が1個となるような の範囲を求めます。
(2)の範囲に含まれる整数は -1, 0, 1 です。
(1)の解に含まれる整数が1個になる条件を考えます。
場合1:整数が -1 のみの場合
または で -1 のみが含まれるためには、
となる必要がある。
かつ となり矛盾します。
であり となる。
であり,である。
と のどちらかの範囲にのみ -1 が含まれる必要がある。
場合2: 0 のみの場合
または で 0 のみが含まれるためには、
場合3:1 のみの場合
または で 1 のみが含まれるためには、
[2]
(1) 円 を平方完成すると、
となります。
したがって、中心は 、半径は 3 です。
(2) 円 と x 軸の交点は を代入して 、つまり となります。x 軸の正の部分との交点 P は です。
P(2, 0) を通る傾き m の直線 l は と表されます。つまり、 です。
C1の中心(4, 3)と直線 l の距離 d は
と が異なる2点で交わる条件は、 です。
または
(3)
3. 最終的な答え
[1]
(1) または
(2)
[2]
(1) 中心: (4, 3), 半径: 3
(2) , または