四角形ABCDにおいて、辺ADの中点をM、辺BCの中点をNとする。線分AB, BD, DC, MNをそれぞれ2:3に内分する点をP, Q, R, Sとする。このとき、P, Q, R, Sのうち、一直線上にないものはどれか。

幾何学ベクトル四角形内分点空間ベクトル
2025/8/5

1. 問題の内容

四角形ABCDにおいて、辺ADの中点をM、辺BCの中点をNとする。線分AB, BD, DC, MNをそれぞれ2:3に内分する点をP, Q, R, Sとする。このとき、P, Q, R, Sのうち、一直線上にないものはどれか。

2. 解き方の手順

ベクトルを用いて考える。点Aを始点とする位置ベクトルをそれぞれ a,b,c,d\vec{a}, \vec{b}, \vec{c}, \vec{d}とする。
まず、点P, Q, R, Sの位置ベクトルをそれぞれ計算する。
p=3a+2b5\vec{p} = \frac{3\vec{a} + 2\vec{b}}{5}
q=3b+2d5\vec{q} = \frac{3\vec{b} + 2\vec{d}}{5}
r=3d+2c5\vec{r} = \frac{3\vec{d} + 2\vec{c}}{5}
s=3m+2n5\vec{s} = \frac{3\vec{m} + 2\vec{n}}{5}
ここで、m=a+d2,n=b+c2\vec{m} = \frac{\vec{a} + \vec{d}}{2}, \vec{n} = \frac{\vec{b} + \vec{c}}{2}であるから、
s=3(a+d2)+2(b+c2)5=3a+2b+2c+3d10\vec{s} = \frac{3(\frac{\vec{a} + \vec{d}}{2}) + 2(\frac{\vec{b} + \vec{c}}{2})}{5} = \frac{3\vec{a} + 2\vec{b} + 2\vec{c} + 3\vec{d}}{10}
次に、PS,PQ\vec{PS}, \vec{PQ} を計算する。
PS=sp=3a+2b+3d+2c103a+2b5=3d+2c3a2b10\vec{PS} = \vec{s} - \vec{p} = \frac{3\vec{a} + 2\vec{b} + 3\vec{d} + 2\vec{c}}{10} - \frac{3\vec{a} + 2\vec{b}}{5} = \frac{3\vec{d} + 2\vec{c} - 3\vec{a} - 2\vec{b}}{10}
PQ=qp=3b+2d53a+2b5=b+2d3a5\vec{PQ} = \vec{q} - \vec{p} = \frac{3\vec{b} + 2\vec{d}}{5} - \frac{3\vec{a} + 2\vec{b}}{5} = \frac{\vec{b} + 2\vec{d} - 3\vec{a}}{5}
P,Q,Sが一直線上にあるためには、PS=kPQ\vec{PS} = k\vec{PQ} となる実数kが存在する必要がある。
しかし、PS\vec{PS} には c\vec{c} の項が存在するため、PS\vec{PS}PQ\vec{PQ} の定数倍で表されることはない。したがって、P, Q, Sは一般には一直線上にない。
一方、P, Q, Rが一直線上にあるためには、PQ=lPR\vec{PQ} = l\vec{PR} となる実数lが存在する必要がある。
PR=rp=3d+2c53a+2b5=3d+2c3a2b5\vec{PR} = \vec{r} - \vec{p} = \frac{3\vec{d} + 2\vec{c}}{5} - \frac{3\vec{a} + 2\vec{b}}{5} = \frac{3\vec{d} + 2\vec{c} - 3\vec{a} - 2\vec{b}}{5}
PQ=qp=3b+2d53a+2b5=b+2d3a5\vec{PQ} = \vec{q} - \vec{p} = \frac{3\vec{b} + 2\vec{d}}{5} - \frac{3\vec{a} + 2\vec{b}}{5} = \frac{\vec{b} + 2\vec{d} - 3\vec{a}}{5}
これは一般には成立しないので、P,Q,Rも一直線上にあるとは限らない。
四角形ABCDが平行四辺形のとき、a+c=b+d\vec{a} + \vec{c} = \vec{b} + \vec{d}となる。このとき、
2s=3a+2b+3d+2c5=3a+3d+2b+2c5=3(a+d)+2(b+c)52\vec{s} = \frac{3\vec{a} + 2\vec{b} + 3\vec{d} + 2\vec{c}}{5} = \frac{3\vec{a} + 3\vec{d} + 2\vec{b} + 2\vec{c}}{5} = \frac{3(\vec{a} + \vec{d}) + 2(\vec{b} + \vec{c})}{5}
=3(a+d)+2(a+c)5=5a+3d+2c5= \frac{3(\vec{a} + \vec{d}) + 2(\vec{a} + \vec{c})}{5} = \frac{5\vec{a} + 3\vec{d} + 2\vec{c}}{5}
P, Q, Rが一直線上にあることを確認するために、P,Q,R,Sがすべて一直線上にない例を考える。たとえば、A(0,0), B(5,0), C(0,5), D(5,5)とする。このとき、P(3,0), Q(5,2), R(2,5), M(5/2,5/2), N(5/2,5/2), S(5/2,5/2)となる。このときP,Q,R,Sは一直線上にはない。

3. 最終的な答え

3

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