ベクトルを用いて考える。点Aを始点とする位置ベクトルをそれぞれ a,b,c,dとする。 まず、点P, Q, R, Sの位置ベクトルをそれぞれ計算する。
p=53a+2b q=53b+2d r=53d+2c s=53m+2n ここで、m=2a+d,n=2b+cであるから、 s=53(2a+d)+2(2b+c)=103a+2b+2c+3d 次に、PS,PQ を計算する。 PS=s−p=103a+2b+3d+2c−53a+2b=103d+2c−3a−2b PQ=q−p=53b+2d−53a+2b=5b+2d−3a P,Q,Sが一直線上にあるためには、PS=kPQ となる実数kが存在する必要がある。 しかし、PS には c の項が存在するため、PS が PQ の定数倍で表されることはない。したがって、P, Q, Sは一般には一直線上にない。 一方、P, Q, Rが一直線上にあるためには、PQ=lPR となる実数lが存在する必要がある。 PR=r−p=53d+2c−53a+2b=53d+2c−3a−2b PQ=q−p=53b+2d−53a+2b=5b+2d−3a これは一般には成立しないので、P,Q,Rも一直線上にあるとは限らない。
四角形ABCDが平行四辺形のとき、a+c=b+dとなる。このとき、 2s=53a+2b+3d+2c=53a+3d+2b+2c=53(a+d)+2(b+c) =53(a+d)+2(a+c)=55a+3d+2c P, Q, Rが一直線上にあることを確認するために、P,Q,R,Sがすべて一直線上にない例を考える。たとえば、A(0,0), B(5,0), C(0,5), D(5,5)とする。このとき、P(3,0), Q(5,2), R(2,5), M(5/2,5/2), N(5/2,5/2), S(5/2,5/2)となる。このときP,Q,R,Sは一直線上にはない。