一辺の長さが1の正三角形ABCを底面とする四面体OABCを考える。ただし、$OA = OB = OC = a$ であり、$a \geq 1$とする。頂点Oから三角形ABCに下ろした垂線の足をHとする。 (1) AHの長さを求めよ。 (2) 線分OHの長さを$a$を用いて表せ。 (3) 四面体OABCが球Sに内接しているとする。この球Sの半径rを$a$を用いて表せ。

幾何学空間図形四面体正三角形三平方の定理外心
2025/8/6

1. 問題の内容

一辺の長さが1の正三角形ABCを底面とする四面体OABCを考える。ただし、OA=OB=OC=aOA = OB = OC = a であり、a1a \geq 1とする。頂点Oから三角形ABCに下ろした垂線の足をHとする。
(1) AHの長さを求めよ。
(2) 線分OHの長さをaaを用いて表せ。
(3) 四面体OABCが球Sに内接しているとする。この球Sの半径rをaaを用いて表せ。

2. 解き方の手順

(1) AHの長さを求める。
Hは正三角形ABCの外心である。正三角形ABCの外心は重心と一致し、AHは正三角形ABCの中線(または高さ)の2/3の長さとなる。
正三角形ABCの高さは32\frac{\sqrt{3}}{2}である。
したがって、AH=23×32=33AH = \frac{2}{3} \times \frac{\sqrt{3}}{2} = \frac{\sqrt{3}}{3}
(2) 線分OHの長さを求める。
直角三角形OAHにおいて、三平方の定理より
OH2+AH2=OA2OH^2 + AH^2 = OA^2
OH2=a2AH2=a2(33)2=a213OH^2 = a^2 - AH^2 = a^2 - (\frac{\sqrt{3}}{3})^2 = a^2 - \frac{1}{3}
OH=a213OH = \sqrt{a^2 - \frac{1}{3}}
(3) 四面体OABCが球Sに内接しているときの球Sの半径rを求める。
四面体OABCが球Sに内接しているとき、その球Sの中心はOから平面ABCに下ろした垂線上にある。球の中心をIとする。
AI=BI=CI=OI=rである。IH= OHr|OH - r|となる。
直角三角形AIHにおいて、
AI2=AH2+IH2AI^2 = AH^2 + IH^2
r2=(33)2+(a213r)2r^2 = (\frac{\sqrt{3}}{3})^2 + (\sqrt{a^2-\frac{1}{3}} - r)^2
r2=13+a2132ra213+r2r^2 = \frac{1}{3} + a^2 - \frac{1}{3} - 2r\sqrt{a^2-\frac{1}{3}} + r^2
0=a22ra2130 = a^2 - 2r\sqrt{a^2-\frac{1}{3}}
2ra213=a22r\sqrt{a^2-\frac{1}{3}} = a^2
r=a22a213=a223a213=3a223a21r = \frac{a^2}{2\sqrt{a^2 - \frac{1}{3}}} = \frac{a^2}{2\sqrt{\frac{3a^2 - 1}{3}}} = \frac{\sqrt{3}a^2}{2\sqrt{3a^2 - 1}}

3. 最終的な答え

(1) AH=33AH = \frac{\sqrt{3}}{3}
(2) OH=a213OH = \sqrt{a^2 - \frac{1}{3}}
(3) r=3a223a21r = \frac{\sqrt{3}a^2}{2\sqrt{3a^2 - 1}}

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