半径 $a$ の薄い円板が一様な表面電荷密度 $\sigma$ で帯電している。円板の中心から距離 $z$ 離れた軸上の点Pにおける電位 $V$ を求める。微小面積要素 $dS = r dr d\phi$ による点Pでの電位 $dV$ は、 $dV = \frac{1}{4\pi\epsilon_0} \frac{\sigma dS}{\sqrt{r^2 + z^2}}$ で与えられる。ここで $\epsilon_0$ は真空の誘電率である。

1. 問題の内容

半径 $a$ の薄い円板が一様な表面電荷密度 $\sigma$ で帯電している。円板の中心から距離 $z$ 離れた軸上の点Pにおける電位 $V$ を求める。微小面積要素 $dS = r dr d\phi$ による点Pでの電位 $dV$ は、

$dV = \frac{1}{4\pi\epsilon_0} \frac{\sigma dS}{\sqrt{r^2 + z^2}}$

で与えられる。ここで $\epsilon_0$ は真空の誘電率である。

2. 解き方の手順

全電位 $V$ は、$dV$ を円板全体で積分することで得られる。$dS = r dr d\phi$ を代入すると、

$V = \int dV = \int \frac{1}{4\pi\epsilon_0} \frac{\sigma r dr d\phi}{\sqrt{r^2 + z^2}}$

積分範囲は、$0 \le r \le a$ および $0 \le \phi \le 2\pi$ である。したがって、

$V = \frac{\sigma}{4\pi\epsilon_0} \int_0^{2\pi} \int_0^a \frac{r}{\sqrt{r^2 + z^2}} dr d\phi$

まず、$r$ に関する積分を行う。

$\int_0^a \frac{r}{\sqrt{r^2 + z^2}} dr = \left[ \sqrt{r^2 + z^2} \right]_0^a = \sqrt{a^2 + z^2} - \sqrt{z^2} = \sqrt{a^2 + z^2} - |z|$

次に、$\phi$ に関する積分を行う。

$\int_0^{2\pi} d\phi = 2\pi$

したがって、

$V = \frac{\sigma}{4\pi\epsilon_0} (2\pi) (\sqrt{a^2 + z^2} - |z|) = \frac{\sigma}{2\epsilon_0} (\sqrt{a^2 + z^2} - |z|)$

3. 最終的な答え

$V = \frac{\sigma}{2\epsilon_0} (\sqrt{a^2 + z^2} - |z|)$