原点を中心とする半径 $R$ の円について、 (1) 直交座標と極座標における方程式を求める。 (2) (1) で求めた方程式と定積分を用いて、円の周長と面積を求める。

幾何学直交座標極座標積分周長面積
2025/8/6

1. 問題の内容

原点を中心とする半径 RR の円について、
(1) 直交座標と極座標における方程式を求める。
(2) (1) で求めた方程式と定積分を用いて、円の周長と面積を求める。

2. 解き方の手順

(1) 直交座標では、円上の任意の点 (x,y)(x, y) と中心 (0,0)(0, 0) との距離が RR であることから、
x2+y2=R2x^2 + y^2 = R^2
極座標では、円上の任意の点 (r,θ)(r, \theta) について、rr が常に RR であることから、
r=Rr = R
(2) 円の周長を求めるために、まず円の方程式から yyxx の関数として表します。
y=R2x2y = \sqrt{R^2 - x^2}
円の第一象限の部分の長さを求め、それを4倍することで円周を求めます。第一象限は xx00 から RR まで変化する部分に対応します。
円周 LL は、以下の式で計算できます。
L=40R1+(dydx)2dxL = 4 \int_{0}^{R} \sqrt{1 + (\frac{dy}{dx})^2} dx
yyxx で微分します。
dydx=xR2x2\frac{dy}{dx} = \frac{-x}{\sqrt{R^2 - x^2}}
(dydx)2=x2R2x2(\frac{dy}{dx})^2 = \frac{x^2}{R^2 - x^2}
1+(dydx)2=1+x2R2x2=R2R2x21 + (\frac{dy}{dx})^2 = 1 + \frac{x^2}{R^2 - x^2} = \frac{R^2}{R^2 - x^2}
したがって、
L=40RR2R2x2dx=4R0R1R2x2dxL = 4 \int_{0}^{R} \sqrt{\frac{R^2}{R^2 - x^2}} dx = 4R \int_{0}^{R} \frac{1}{\sqrt{R^2 - x^2}} dx
ここで、x=Rsinθx = R\sin\theta と置換すると、dx=Rcosθdθdx = R\cos\theta d\theta。また、xx00 から RR まで変化するとき、θ\theta00 から π2\frac{\pi}{2} まで変化します。
L=4R0π21R2R2sin2θRcosθdθ=4R0π2RcosθRcosθdθ=4R0π2dθL = 4R \int_{0}^{\frac{\pi}{2}} \frac{1}{\sqrt{R^2 - R^2\sin^2\theta}} R\cos\theta d\theta = 4R \int_{0}^{\frac{\pi}{2}} \frac{R\cos\theta}{R\cos\theta} d\theta = 4R \int_{0}^{\frac{\pi}{2}} d\theta
L=4R[θ]0π2=4R(π20)=2πRL = 4R [\theta]_{0}^{\frac{\pi}{2}} = 4R (\frac{\pi}{2} - 0) = 2\pi R
円の面積を求めるには、極座標表示された円の方程式 r=Rr = R を利用します。
円の面積 AA は、以下の式で計算できます。
A=1202πr2dθA = \frac{1}{2} \int_{0}^{2\pi} r^2 d\theta
A=1202πR2dθ=R2202πdθ=R22[θ]02π=R22(2π0)=πR2A = \frac{1}{2} \int_{0}^{2\pi} R^2 d\theta = \frac{R^2}{2} \int_{0}^{2\pi} d\theta = \frac{R^2}{2} [\theta]_{0}^{2\pi} = \frac{R^2}{2} (2\pi - 0) = \pi R^2

3. 最終的な答え

直交座標の方程式:x2+y2=R2x^2 + y^2 = R^2
極座標の方程式:r=Rr = R
円周:2πR2\pi R
面積:πR2\pi R^2

「幾何学」の関連問題

直線 $l$ 上にあり、2辺 $OA$, $OB$ から等しい距離にある点 $Q$ を作図する問題です。

作図角の二等分線距離
2025/8/12

三角形ABCの面積Sを求める問題です。3つの小問があり、それぞれ与えられた辺の長さや角度の情報が異なります。

三角形面積三角比ヘロンの公式
2025/8/12

$|\vec{a}| = 6$, $|\vec{c}| = 1$ であり、$\vec{a}$ と $\vec{b}$ のなす角は $60^\circ$ である。$\vec{a}$ と $\vec{c}...

ベクトル内積ベクトルの大きさ角度
2025/8/12

半径が $3$ で、弧の長さが $4\pi$ である扇形の中心角と面積を求めます。

扇形弧の長さ面積中心角ラジアン
2025/8/12

直線 $l$ の方程式が $y = x + 6$、直線 $m$ の方程式が $y = -\frac{1}{2}x + 9$ である。直線 $l$ と $x$ 軸の交点を $A$、直線 $m$ と $x...

座標平面直線長方形面積
2025/8/12

円に内接する四角形ABCDにおいて、$AB=3$, $BC=4$, $CD=5$, $DA=6$ のとき、以下の値を求めます。 (1) ACの長さ (2) $\cos{B}$ の値 (3) 四角形の面...

円に内接する四角形余弦定理正弦定理面積三角比
2025/8/12

座標平面上の2点 $A(3, 2)$ と $B(1, -2)$ を通る円 $C: x^2 + y^2 - 8x + ay + b = 0$ について、以下の問いに答える問題です。 (1) $a$ と ...

接線座標平面最大・最小連立方程式
2025/8/12

正五角形 ABCDE が与えられており、その一辺の長さは1です。ACとBEの交点をFとし、BEの長さを $x$ とします。 (1) ∠BAE, ∠CAD, BF, $x$ を求める。 (2) cos∠...

正五角形角度相似余弦定理面積黄金比
2025/8/12

円 $x^2 + y^2 = 4$ をCとします。以下の条件を満たす円の方程式を求めます。 (1) 中心が点(3, 4)で、円Cに外接する円 $C_1$ (2) 中心が点($\sqrt{2}$, -1...

方程式外接内接距離
2025/8/12

2つの円があり、半径はそれぞれ3と6である。2つの円の中心間の距離は15である。共通接線ABの長さを求める。

接線ピタゴラスの定理
2025/8/12