1個のサイコロを2回繰り返し投げるとき、1回目に出る目を$x_1$、2回目に出る目を$x_2$とする。 (1) $x_1 = x_2$ となる確率、および $x_1 < x_2$ となる確率を求める。 (2) $x_1$, $x_2$ に対して、実数 $A$, $B$ を $A = \sqrt{x_1}$, $B = \sqrt{x_1x_2}$ で定める。 $A$ が整数である確率、$B$ が整数である確率を求める。 また、$B$ が整数であったとき、$A$ が整数である条件付き確率を求める。

確率論・統計学確率条件付き確率サイコロ事象
2025/8/6

1. 問題の内容

1個のサイコロを2回繰り返し投げるとき、1回目に出る目をx1x_1、2回目に出る目をx2x_2とする。
(1) x1=x2x_1 = x_2 となる確率、および x1<x2x_1 < x_2 となる確率を求める。
(2) x1x_1, x2x_2 に対して、実数 AA, BBA=x1A = \sqrt{x_1}, B=x1x2B = \sqrt{x_1x_2} で定める。
AA が整数である確率、BB が整数である確率を求める。
また、BB が整数であったとき、AA が整数である条件付き確率を求める。

2. 解き方の手順

(1)
- x1=x2x_1 = x_2 となるのは、(1,1), (2,2), (3,3), (4,4), (5,5), (6,6) の6通り。
全事象は 6×6=366 \times 6 = 36 通りなので、確率は 6/36=1/66/36 = 1/6
- x1<x2x_1 < x_2 となるのは、
(1,2), (1,3), (1,4), (1,5), (1,6) : 5通り
(2,3), (2,4), (2,5), (2,6) : 4通り
(3,4), (3,5), (3,6) : 3通り
(4,5), (4,6) : 2通り
(5,6) : 1通り
合計 5+4+3+2+1=155+4+3+2+1 = 15通り。
確率は 15/36=5/1215/36 = 5/12
(2)
- A=x1A = \sqrt{x_1} が整数となるのは、x1=1,4x_1 = 1, 4 のとき。
x1=1x_1 = 1 となる確率は 1/61/6x1=4x_1 = 4 となる確率は 1/61/6 なので、合計 2/6=1/32/6 = 1/3
- B=x1x2B = \sqrt{x_1x_2} が整数となるのは、x1x2x_1x_2 が平方数となるとき。
x1x2=1,4,9,16,25,36x_1x_2 = 1, 4, 9, 16, 25, 36 となればよい。
x1x2=1x_1x_2=1のとき、(x1,x2)=(1,1)(x_1,x_2)=(1,1)
x1x2=4x_1x_2=4のとき、(x1,x2)=(1,4),(4,1),(2,2)(x_1,x_2)=(1,4),(4,1),(2,2)
x1x2=9x_1x_2=9のとき、(x1,x2)=(3,3)(x_1,x_2)=(3,3)
x1x2=16x_1x_2=16のとき、(x1,x2)=(4,4)(x_1,x_2)=(4,4)
x1x2=25x_1x_2=25のとき、(x1,x2)=(5,5)(x_1,x_2)=(5,5)
x1x2=36x_1x_2=36のとき、(x1,x2)=(6,6)(x_1,x_2)=(6,6)
これ以外にも、例えばx1x2=22=4x_1x_2=2\cdot 2=4なども含む。
全事象を考えると
(1,1), (1,4), (1,9), (1,16), (1,25), (1,36) \rightarrow (1,1),(1,4)
(2,2), (2,8), (2,18), (2,32) \rightarrow (2,2),(2,8)
(3,3), (3,12), (3,27) \rightarrow (3,3),(3,12)
(4,1), (4,4), (4,9) \rightarrow (4,1),(4,4),(4,9)
(5,5), (5,20) \rightarrow (5,5),(5,20)
(6,6), (6,24) \rightarrow (6,6)
x1x2=k2x_1x_2= k^2となるときを考える。1x1,x261 \le x_1,x_2 \le 6なので、1k61 \le k \le 6
k=1:(1,1)k=1: (1,1)
k=2:(1,4),(2,2),(4,1)k=2: (1,4), (2,2), (4,1)
k=3:(1,9),(3,3),(9,1)(3,3)k=3: (1,9), (3,3), (9,1) \rightarrow (3,3)
k=4:(1,16),(2,8),(4,4),(8,2),(16,1)(4,4)k=4: (1,16), (2,8), (4,4), (8,2), (16,1) \rightarrow (4,4)
k=5:(1,25),(5,5),(25,1)(5,5)k=5: (1,25), (5,5), (25,1) \rightarrow (5,5)
k=6:(1,36),(2,18),(3,12),(4,9),(6,6),(9,4),(12,3),(18,2),(36,1)(6,6)k=6: (1,36), (2,18), (3,12), (4,9), (6,6), (9,4), (12,3), (18,2), (36,1) \rightarrow (6,6)
他に
x1x2=2×8,3×12,5×20,6×24x_1x_2 = 2 \times 8, 3 \times 12, 5 \times 20, 6 \times 24
より(1,1),(1,4),(2,2),(3,3),(4,1),(4,4),(5,5),(6,6)の8通り。よって8/36=2/9。
- BB が整数であったとき、AA が整数である条件付き確率は、
BBが整数である事象をEBE_BAAが整数である事象をEAE_Aとすると、求めるものはP(EAEB)=P(EAEB)P(EB)P(E_A|E_B) = \frac{P(E_A \cap E_B)}{P(E_B)}
A=x1A=\sqrt{x_1}が整数であるとき、x1=1,4x_1 = 1,4
x1=1x_1=1のとき、(1,1)(1,4)とすれば、BBも整数。
x1=4x_1=4のとき、(4,1)(4,4)とすれば、BBも整数。
x1=1,x2=1,4x_1 = 1, x_2 = 1,4の時、BBは1,2
x1=4,x2=1,4x_1 = 4, x_2 = 1,4の時、BBは2,4
P(EAEB)=P((x1,x2){(1,1),(1,4),(4,1),(4,4)})=4/36=1/9P(E_A \cap E_B) = P((x_1,x_2) \in \{(1,1),(1,4),(4,1),(4,4)\}) = 4/36 = 1/9
P(EB)=8/36=2/9P(E_B) = 8/36 = 2/9
よって、求める条件付き確率は (1/9)/(2/9)=1/2(1/9) / (2/9) = 1/2

3. 最終的な答え

ア: 1
イ: 6
ウ: 5
エオ: 12
カ: 1
キ: 3
ク: 2
ケ: 9
コ: 1
サ: 2

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