正五角形ABCDEの頂点Aに点Pがある。サイコロを1回投げ、4以下の目が出たら反時計回りに2つ先の頂点に進み、5以上の目が出たら時計回りに1つ先の頂点に進む。 (1) サイコロを4回投げたとき、点Pが点Aにある確率を求める。 (2) サイコロを5回投げたとき、点Pが点Aにある確率を求める。

確率論・統計学確率二項定理サイコロ整数論合同式
2025/8/6

1. 問題の内容

正五角形ABCDEの頂点Aに点Pがある。サイコロを1回投げ、4以下の目が出たら反時計回りに2つ先の頂点に進み、5以上の目が出たら時計回りに1つ先の頂点に進む。
(1) サイコロを4回投げたとき、点Pが点Aにある確率を求める。
(2) サイコロを5回投げたとき、点Pが点Aにある確率を求める。

2. 解き方の手順

(1) サイコロを4回投げたとき
4以下の目が出る確率をp=46=23p = \frac{4}{6} = \frac{2}{3}とし、5以上の目が出る確率をq=26=13q = \frac{2}{6} = \frac{1}{3}とする。
反時計回りに進む回数をxx回、時計回りに進む回数をyy回とする。
点Pが点Aにあるためには、2xy0(mod5)2x - y \equiv 0 \pmod{5}となる必要がある。また、x+y=4x+y = 4である。
これを解くと、2x(4x)=3x40(mod5)2x - (4-x) = 3x - 4 \equiv 0 \pmod{5}となるので、3x4(mod5)3x \equiv 4 \pmod{5}、つまり3x=4+5k3x = 4+5kを満たす整数xxを見つける。
x=3x=3のとき、33=9=4+53*3 = 9 = 4 + 5なので、x=3x=3が解。
x=3x=3のとき、y=1y=1。また、x=3+5n,y=15nx=3+5n, y=1-5n
4回中3回反時計回り、1回時計回りになる確率を求めればよい。
これは二項定理より、
(43)(23)3(13)1=482713=3281\binom{4}{3} (\frac{2}{3})^3 (\frac{1}{3})^1 = 4 * \frac{8}{27} * \frac{1}{3} = \frac{32}{81}
(2) サイコロを5回投げたとき
反時計回りに進む回数をxx回、時計回りに進む回数をyy回とする。
点Pが点Aにあるためには、2xy0(mod5)2x - y \equiv 0 \pmod{5}となる必要がある。また、x+y=5x+y = 5である。
これを解くと、2x(5x)=3x50(mod5)2x - (5-x) = 3x - 5 \equiv 0 \pmod{5}となるので、3x0(mod5)3x \equiv 0 \pmod{5}、つまりx=0x=0またはx=5x=5
x=0x=0のとき、y=5y=5。また、x=5x=5のとき、y=0y=0
5回中0回反時計回り、5回時計回りになる確率、もしくは5回中5回反時計回り、0回時計回りになる確率を求めればよい。
これは二項定理より、
(50)(23)0(13)5+(55)(23)5(13)0=(13)5+(23)5=1243+32243=33243=1181\binom{5}{0} (\frac{2}{3})^0 (\frac{1}{3})^5 + \binom{5}{5} (\frac{2}{3})^5 (\frac{1}{3})^0 = (\frac{1}{3})^5 + (\frac{2}{3})^5 = \frac{1}{243} + \frac{32}{243} = \frac{33}{243} = \frac{11}{81}

3. 最終的な答え

(1) 3281\frac{32}{81}
(2) 1181\frac{11}{81}

「確率論・統計学」の関連問題

大小2つのサイコロを同時に投げます。大きいサイコロが4以下の目を出し、かつ小さいサイコロが奇数の目を出す確率を求めます。

確率サイコロ二項分布確率計算
2025/8/6

白玉3個と黒玉4個、合計7個の玉が入った袋から、同時に3個の玉を取り出すとき、白玉1個と黒玉2個である確率を求めよ。

確率組み合わせ事象
2025/8/6

(4) 1枚の硬貨を4回続けて投げるとき、表と裏の出方は全部で何通りあるか。 (5) 赤、青、茶、黒、白の5色の石を、机の上に円形に並べるとき、並べ方は全部で何通りあるか。

組み合わせ順列場合の数確率
2025/8/6

バスケットボール部員9人の中から、キャプテンを1人、副キャプテンを1人選ぶとき、選び方は全部で何通りあるかを求める問題です。

組み合わせ順列場合の数積の法則
2025/8/6

(1) 1から10までの整数が1つずつ書かれたカードが10枚あります。この中から2枚のカードを同時に取り出すとき、取り出されたカードに書かれている数の和が8の倍数であるのは、全部で何通りあるか。 (2...

組み合わせ確率場合の数
2025/8/6

5点満点のテストを受けた20人の点数が表にまとめられている。 問1は、表の人数欄にある未知数 $k$ の値を求める問題。 問2は、このデータの四分位範囲を求める問題。

統計四分位範囲度数分布データの分析
2025/8/6

ある高校の20人のクラスで、4月と12月に行った10点満点の数学の小テストの結果がヒストグラムで与えられています。このヒストグラムをもとに、以下の問いに答えます。 (1) 4月の小テストの最頻値と中央...

ヒストグラム最頻値中央値平均値標準偏差共分散相関係数
2025/8/6

10本のバラを3人に分配する方法の数を求めます。 (1) 1本ももらわない人がいても良い場合 (2) どの人も少なくとも1本はもらう場合

組み合わせ重複組合せ場合の数
2025/8/6

表が出る確率が4割のコインを5回トスしたとき、ちょうど1回だけ表が出る確率を求めます。

確率二項分布確率質量関数組み合わせ
2025/8/6

あるコインは表が出る確率が4割(0.4)です。このコインを5回投げたとき、表がちょうど1回だけ出る確率を計算します。

確率二項分布確率質量関数
2025/8/6