ある高校の20人のクラスで、4月と12月に行った10点満点の数学の小テストの結果がヒストグラムで与えられています。このヒストグラムをもとに、以下の問いに答えます。 (1) 4月の小テストの最頻値と中央値を求めます。 (2) 12月の小テストの平均値と標準偏差を求めます。 (3) 4月と12月の得点の共分散が0.75のとき、相関係数を求めます。

確率論・統計学ヒストグラム最頻値中央値平均値標準偏差共分散相関係数
2025/8/6

1. 問題の内容

ある高校の20人のクラスで、4月と12月に行った10点満点の数学の小テストの結果がヒストグラムで与えられています。このヒストグラムをもとに、以下の問いに答えます。
(1) 4月の小テストの最頻値と中央値を求めます。
(2) 12月の小テストの平均値と標準偏差を求めます。
(3) 4月と12月の得点の共分散が0.75のとき、相関係数を求めます。

2. 解き方の手順

(1) 4月の小テストの最頻値と中央値
最頻値は、ヒストグラムで最も頻度が高い値です。4月のヒストグラムを見ると、4点の人が6人いるので、最頻値は4点です。
中央値は、データを大きさの順に並べたときの中央の値です。生徒数は20人なので、中央値は10番目と11番目の人の平均値になります。ヒストグラムから各点数の人数を調べると、以下のようになります。
* 0点: 0人
* 1点: 1人
* 2点: 2人
* 3点: 2人
* 4点: 6人
* 5点: 3人
* 6点: 4人
* 7点: 0人
* 8点: 0人
* 9点: 0人
* 10点: 2人
3点までの合計人数は 1+2+2=51 + 2 + 2 = 5 人です。4点を加えると5+6=11 5 + 6 = 11 人になります。つまり、10番目と11番目の人はともに4点なので、中央値は4点です。
(2) 12月の小テストの平均値と標準偏差
12月のヒストグラムから各点数の人数を調べると、以下のようになります。
* 0点: 0人
* 1点: 0人
* 2点: 0人
* 3点: 0人
* 4点: 3人
* 5点: 4人
* 6点: 3人
* 7点: 3人
* 8点: 2人
* 9点: 3人
* 10点: 2人
平均値は、各点数に人数をかけて合計し、それを人数で割ったものです。
(4×3)+(5×4)+(6×3)+(7×3)+(8×2)+(9×3)+(10×2)20=12+20+18+21+16+27+2020=13420=6.7\frac{(4 \times 3) + (5 \times 4) + (6 \times 3) + (7 \times 3) + (8 \times 2) + (9 \times 3) + (10 \times 2)}{20} = \frac{12 + 20 + 18 + 21 + 16 + 27 + 20}{20} = \frac{134}{20} = 6.7
分散は、各点数と平均値の差の二乗に人数をかけて合計し、それを人数で割ったものです。
分散 =(46.7)2×3+(56.7)2×4+(66.7)2×3+(76.7)2×3+(86.7)2×2+(96.7)2×3+(106.7)2×220= \frac{(4-6.7)^2 \times 3 + (5-6.7)^2 \times 4 + (6-6.7)^2 \times 3 + (7-6.7)^2 \times 3 + (8-6.7)^2 \times 2 + (9-6.7)^2 \times 3 + (10-6.7)^2 \times 2}{20}
=(2.7)2×3+(1.7)2×4+(0.7)2×3+(0.3)2×3+(1.3)2×2+(2.3)2×3+(3.3)2×220= \frac{(2.7)^2 \times 3 + (1.7)^2 \times 4 + (0.7)^2 \times 3 + (0.3)^2 \times 3 + (1.3)^2 \times 2 + (2.3)^2 \times 3 + (3.3)^2 \times 2}{20}
=7.29×3+2.89×4+0.49×3+0.09×3+1.69×2+5.29×3+10.89×220= \frac{7.29 \times 3 + 2.89 \times 4 + 0.49 \times 3 + 0.09 \times 3 + 1.69 \times 2 + 5.29 \times 3 + 10.89 \times 2}{20}
=21.87+11.56+1.47+0.27+3.38+15.87+21.7820=76.220=3.81= \frac{21.87 + 11.56 + 1.47 + 0.27 + 3.38 + 15.87 + 21.78}{20} = \frac{76.2}{20} = 3.81
標準偏差は、分散の平方根です。
標準偏差 =3.813.8=4×0.95=20.95= \sqrt{3.81} \approx \sqrt{3.8} = \sqrt{4 \times 0.95} = 2\sqrt{0.95}
0.950.974\sqrt{0.95} \approx 0.974
2×0.974=1.9481.952 \times 0.974 = 1.948 \approx 1.95
(3) 4月と12月の得点の相関係数
相関係数は、共分散をそれぞれの標準偏差で割ったものです。
相関係数 =共分散4月の標準偏差×12月の標準偏差= \frac{\text{共分散}}{\text{4月の標準偏差} \times \text{12月の標準偏差}}
まず4月の標準偏差を求めます。
4月の平均値は:
(1×1)+(2×2)+(3×2)+(4×6)+(5×3)+(6×4)+(10×2)20=1+4+6+24+15+24+2020=9420=4.7\frac{(1\times1)+(2\times2)+(3\times2)+(4\times6)+(5\times3)+(6\times4)+(10\times2)}{20} = \frac{1+4+6+24+15+24+20}{20}=\frac{94}{20} = 4.7
4月の分散は:
(14.7)2×1+(24.7)2×2+(34.7)2×2+(44.7)2×6+(54.7)2×3+(64.7)2×4+(104.7)2×220\frac{(1-4.7)^2 \times 1 + (2-4.7)^2 \times 2 + (3-4.7)^2 \times 2 + (4-4.7)^2 \times 6 + (5-4.7)^2 \times 3 + (6-4.7)^2 \times 4 + (10-4.7)^2 \times 2}{20}
=13.69×1+7.29×2+2.89×2+0.49×6+0.09×3+1.69×4+28.09×220=\frac{13.69 \times 1+7.29 \times 2+2.89 \times 2+0.49 \times 6+0.09 \times 3+1.69 \times 4+28.09 \times 2}{20}
=13.69+14.58+5.78+2.94+0.27+6.76+56.1820=100.220=5.01=\frac{13.69+14.58+5.78+2.94+0.27+6.76+56.18}{20} = \frac{100.2}{20} = 5.01
4月の標準偏差は 5.015=2.24\sqrt{5.01} \approx \sqrt{5} = 2.24
相関係数 =0.752.24×1.95=0.754.3680.17170.17= \frac{0.75}{2.24 \times 1.95} = \frac{0.75}{4.368} \approx 0.1717 \approx 0.17

3. 最終的な答え

(1) 最頻値: 4点, 中央値: 4点
(2) 平均値: 6.7点, 標準偏差: 1.95
(3) 相関係数: 0.17

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