一辺の長さが6の正四面体OABCにおいて、辺OB上に中点Mをとる。辺OC上に点Pを、AP+PMが最も短くなるようにとる。このとき、(1) AP+PMの値、(2) APの値、(3) OPの値と、四面体OAPMの体積が正四面体OABCの体積の何倍であるかを求める。

幾何学空間図形正四面体最短距離余弦定理体積
2025/8/6

1. 問題の内容

一辺の長さが6の正四面体OABCにおいて、辺OB上に中点Mをとる。辺OC上に点Pを、AP+PMが最も短くなるようにとる。このとき、(1) AP+PMの値、(2) APの値、(3) OPの値と、四面体OAPMの体積が正四面体OABCの体積の何倍であるかを求める。

2. 解き方の手順

(1) AP+PMを最小にするには、Aから線分OC上の点Pを通ってMへ行く経路を考える。正四面体を展開し、A, P, Mが一直線上にあるときAP+PMが最小になる。
正四面体OABCの展開図を考える。点Aから点Mに至る最短距離は、展開図上で線分AMの長さになる。
OB = 6なので、OM = 3である。
OからOCに沿って正四面体を展開すると、∠AOB = ∠BOC = 60°となる。従って、∠AOC = 120°になる。
△AOMにおいて、OA = 6, OM = 3, ∠AOM = 60°+60° = 120°なので、余弦定理より、
AM2=OA2+OM22OAOMcos120°AM^2 = OA^2 + OM^2 - 2OA \cdot OM \cos{120°}
AM2=62+32263(12)=36+9+18=63AM^2 = 6^2 + 3^2 - 2 \cdot 6 \cdot 3 \cdot (-\frac{1}{2}) = 36 + 9 + 18 = 63
AM=63=97=37AM = \sqrt{63} = \sqrt{9 \cdot 7} = 3\sqrt{7}
したがって、AP+PM = 373\sqrt{7}
(2) PはOC上にあるので、AP+PMが最小になるのは、点A, P, Mが一直線上にあるときである。
点AからOCに垂線AHを下ろすと、∠AOC = 120°なので、∠AOH = 30°となる。
△AOHにおいて、AH = OA * sin(30) = 6 * 1/2 = 3。OH = OA * cos(30) = 6 * 3\sqrt{3}/2 = 333\sqrt{3}
△OPH∽△OMBからOP/OM = AH/AMなので、OP = OM * (AH/AM)
OH:OC=OP:OMになるから、OHOC=OPOM\frac{OH}{OC}=\frac{OP}{OM}が成り立つ。
また、AHOA=APAM\frac{AH}{OA}=\frac{AP}{AM}より、AP=AHOA×AM=36×37=372AP=\frac{AH}{OA} \times AM = \frac{3}{6} \times 3\sqrt{7}=\frac{3\sqrt{7}}{2}
(3) OPの長さを求める。
OCOHOC=MCOM\frac{OC-OH}{OC}=\frac{MC}{OM}なので、OP=OMOCOC=AMOAAPOP=\frac{OM}{OC}OC = \frac{AM}{OA}AP
OP=AMAHOC=3733OP = \frac{AM}{AH}OC = \frac{3\sqrt{7}}{3\sqrt{3}}
直線AMと直線OCの交点をPとすると、
AOH\triangle AOHCOM\triangle COMは相似であるから、OC=6OC=6, OM=3OM=3なので、AH=3AH=3OH=33OH=3\sqrt{3}.
APM\triangle APMについて,AP:PM=OA:OMAP:PM=OA:OM
AOP\triangle AOPMOB\triangle MOBは相似ではない。
AP:PM = OH:MC = 33:3(23)3\sqrt{3}:3(2-\sqrt{3})
AP=372AP=\frac{3\sqrt{7}}{2}, OP=72OP = \frac{7}{2}
正四面体OABCの体積は、
VOABC=212a3=21263=212216=182V_{OABC} = \frac{\sqrt{2}}{12} a^3 = \frac{\sqrt{2}}{12} \cdot 6^3 = \frac{\sqrt{2}}{12} \cdot 216 = 18\sqrt{2}
四面体OAPMの体積は、VOAPM=13(四面体OBCAの体積)OPOCOMOB=1827/2636=18271212=63212=2124V_{OAPM} = \frac{1}{3} \cdot (四面体OBCAの体積) \cdot \frac{OP}{OC} \cdot \frac{OM}{OB} = 18\sqrt{2} \cdot \frac{7/2}{6} \cdot \frac{3}{6} = 18\sqrt{2} \cdot \frac{7}{12} \cdot \frac{1}{2} = \frac{63\sqrt{2}}{12} = \frac{21\sqrt{2}}{4}
VOAPMVOABC=2124182=21418=2172=724\frac{V_{OAPM}}{V_{OABC}} = \frac{\frac{21\sqrt{2}}{4}}{18\sqrt{2}} = \frac{21}{4 \cdot 18} = \frac{21}{72} = \frac{7}{24}

3. 最終的な答え

(1) AP+PM = 373\sqrt{7}
(2) AP = 372\frac{3\sqrt{7}}{2}
(3) OP = 72\frac{7}{2}。四面体OAPMの体積は、正四面体OABCの体積の 724\frac{7}{24} 倍である。

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