kは0でない実数とし、$f(x)$を2次関数とします。関数$F(x)$と$G(x)$はどちらも導関数を持ち、$F'(x)=G'(x)=f(x)$を満たします。また、$F(x)$は$x=0$で極小値0をとり、$G(x)$は$x=k$で極大値0をとります。 (1) $F(x) = 2x^3 + 3x^2$の場合について、 $f(x)$の式、$F(x)$が極大値をとる$x$の値、$G(x)$の式、$G(x)$が極小値をとる$x$の値、積分定数$C$の値を求めます。 (2) $k > 0$の場合について、$F(x)$と$G(x)$に関する条件から、$y = F(x)$のグラフと$F(x)$、$G(x)$の極値について調べます。$f(0)$の値、$x=0$の前後での$f(x)$の符号、$f(k)$の値、$x=k$の前後での$f(x)$の符号、$y=F(x)$のグラフの概形を答えます。

解析学2次関数導関数積分極値グラフ
2025/8/6

1. 問題の内容

kは0でない実数とし、f(x)f(x)を2次関数とします。関数F(x)F(x)G(x)G(x)はどちらも導関数を持ち、F(x)=G(x)=f(x)F'(x)=G'(x)=f(x)を満たします。また、F(x)F(x)x=0x=0で極小値0をとり、G(x)G(x)x=kx=kで極大値0をとります。
(1) F(x)=2x3+3x2F(x) = 2x^3 + 3x^2の場合について、
f(x)f(x)の式、F(x)F(x)が極大値をとるxxの値、G(x)G(x)の式、G(x)G(x)が極小値をとるxxの値、積分定数CCの値を求めます。
(2) k>0k > 0の場合について、F(x)F(x)G(x)G(x)に関する条件から、y=F(x)y = F(x)のグラフとF(x)F(x)G(x)G(x)の極値について調べます。f(0)f(0)の値、x=0x=0の前後でのf(x)f(x)の符号、f(k)f(k)の値、x=kx=kの前後でのf(x)f(x)の符号、y=F(x)y=F(x)のグラフの概形を答えます。

2. 解き方の手順

(1)
- F(x)=2x3+3x2F(x) = 2x^3 + 3x^2より、f(x)=F(x)=6x2+6xf(x) = F'(x) = 6x^2 + 6x
- f(x)=6x2+6x=6x(x+1)=0f(x) = 6x^2 + 6x = 6x(x+1) = 0を解くと、x=0,1x = 0, -1F(x)=6x(x+1)F'(x) = 6x(x+1)なので、x=1x = -1の前後で符号が変化し、F(x)F(x)x=1x = -1で極大値をとる。
- f(x)=G(x)=6x2+6xf(x) = G'(x) = 6x^2 + 6xより、G(x)=(6x2+6x)dx=2x3+3x2+CG(x) = \int (6x^2 + 6x) dx = 2x^3 + 3x^2 + C
- G(x)=6x(x+1)=0G'(x) = 6x(x+1) = 0なので、G(x)G(x)の極値はx=0x=0x=1x=-1でとる。G(x)G(x)x=kx=kで極大値0をとるので、x=1x=-1ではない。したがって、x=0x=0で極小値をとる。 G(k)=0G(k) = 0より、G(1)=2(1)3+3(1)2+C=2+3+C=1+CG(-1) = 2(-1)^3 + 3(-1)^2 + C = -2 + 3 + C = 1+CG(x)G(x)x=kx=kで極大値をとるので、G(1)G(-1)は極小値ではない。k=1k=-1ではない。
- G(x)はx=kで極大値0をとるので、G(k)=0G(k)=0。この式と、G(0)G(0)の値から、CCの値を求める。G(x)=2x3+3x2+CG(x)=2x^3+3x^2+CG(x)G(x)x=kx=kで極大値0をとるので、G(k)=2k3+3k2+C=0G(k)=2k^3+3k^2+C=0。ここで、G(x)=f(x)G'(x)=f(x)なので、G(x)G(x)x=kx=kで極大値をとる。G(x)G(x)がx=0で極小値を持つので、x=0x=0の近くでG(x)=f(x)=6x(x+1)G'(x)=f(x) = 6x(x+1)の符号を調べると、x<0x < 0のとき、(x+1)>0(x+1)>0なので、G(x)G'(x)の符号はxxの符号と同じで負になる。x>0x > 0のとき、(x+1)>0(x+1) > 0なので、G(x)G'(x)は正になる。よって、x=0x=0の前後で、G(x)G'(x)の符号は負から正に変わるので、G(0)G(0)は極小値となる。x=kx=kでは極大値0をとるので、2k3+3k2+C=02k^3+3k^2+C = 0。もし、k=1k=-1なら、2(1)3+3(1)2+C=2+3+C=1+C=02(-1)^3 + 3(-1)^2 + C = -2 + 3 + C = 1 + C = 0より、C=1C=-1G(0)=2(0)3+3(0)2+C=CG(0) = 2(0)^3 + 3(0)^2 + C = Ck=1k=-1でない場合、2k3+3k2+C=02k^3+3k^2+C = 0なので、C=2k33k2C = -2k^3-3k^2
(2)
- F(x)F(x)x=0x=0で極小値0をとるので、F(0)=0F(0)=0。よって、f(0)=F(0)=0f(0)=F'(0)=0
- x=0x=0の前後でf(x)f(x)の符号を調べる。f(x)=F(x)f(x) = F'(x)で、x=0x=0で極小値をとるので、x<0x < 0のとき、f(x)<0f(x) < 0x>0x > 0のとき、f(x)>0f(x) > 0。よって、x=0x=0の前後でf(x)f(x)の符号は負から正に変わる。
- G(x)G(x)x=kx=kで極大値をとるので、G(k)=f(k)=0G'(k)=f(k)=0
- x=kx=kの前後でf(x)f(x)の符号を調べる。G(x)G(x)x=kx=kで極大値をとるので、x<kx<kのとき、f(x)>0f(x)>0x>kx>kのとき、f(x)<0f(x) < 0。よって、x=kx=kの前後でf(x)f(x)の符号は正から負に変わる。
- y=F(x)y=F(x)のグラフの概形は、x=0x=0で極小値0をとり、x<0x<0f(x)<0f(x)<0x>0x>0f(x)>0f(x)>0なので、x<0x<0で減少、x>0x>0で増加する。

3. 最終的な答え

(1)
ア:6, イ:6
ウエ:-1
オ:2, カ:3
キ:0
クケ:-1 (ただし、k=-1の場合)
(2)
コ:0
サ:負
シ:0
ス:負
セ:下に凸の放物線
(補足)
問題文からk=1k=-1と決まっているわけではないので、C=-2k^3-3k^2とも言えます。しかし、k0k \ne 0という条件以外情報がないため、k=-1を仮定しました。

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