$k$を定数とし、自然数$m, n$に関する条件$p, q, r$が与えられている。 $p: m > k$ または $n > k$ $q: mn > k^2$ $r: mn > k$ (1) $p$の否定$\overline{p}$を求める。 (2) $k = 1$のとき、$p$は$q$であるための何条件かを求める。 (3) $k = 2$のとき、$p$は$r$であるための何条件か、また、$p$は$q$であるための何条件かを求める。

代数学条件論理不等式必要条件十分条件
2025/8/7

1. 問題の内容

kkを定数とし、自然数m,nm, nに関する条件p,q,rp, q, rが与えられている。
p:m>kp: m > k または n>kn > k
q:mn>k2q: mn > k^2
r:mn>kr: mn > k
(1) ppの否定p\overline{p}を求める。
(2) k=1k = 1のとき、ppqqであるための何条件かを求める。
(3) k=2k = 2のとき、pprrであるための何条件か、また、ppqqであるための何条件かを求める。

2. 解き方の手順

(1) ppの否定p\overline{p}は、m>km > k または n>kn > k の否定なので、mkm \le k かつ nkn \le k となる。
(2) k=1k=1のとき、p:m>1p: m > 1 または n>1n > 1, q:mn>1q: mn > 1 である。
pqp \Rightarrow q を調べる。
m=2,n=1m = 2, n = 1 のとき、m>1m > 1 かつ n=1n = 1 なのでppを満たす。しかし、mn=21=2>1mn = 2 \cdot 1 = 2 > 1 なので、qqを満たす。
m=1,n=2m = 1, n = 2 のとき、m=1m = 1 かつ n>1n > 1 なのでppを満たす。しかし、mn=12=2>1mn = 1 \cdot 2 = 2 > 1 なので、qqを満たす。
m=3,n=3m = 3, n = 3 のとき、m>1m > 1 かつ n>1n > 1 なのでppを満たす。mn=33=9>1mn = 3 \cdot 3 = 9 > 1 なので、qqを満たす。
m=12,n=4m = \frac{1}{2}, n = 4とすると、mn=2>1mn=2>1となるが、m,nm, nが自然数という条件を満たさない。
qpq \Rightarrow p を調べる。
m=2,n=1m = 2, n = 1 のとき、mn=2>1mn = 2 > 1 なので、qqを満たす。m>1m > 1 なのでppを満たす。
m=1,n=2m = 1, n = 2 のとき、mn=2>1mn = 2 > 1 なので、qqを満たす。n>1n > 1 なのでppを満たす。
m=10,n=10m = 10, n = 10 のとき、mn=100>1mn = 100 > 1 なので、qqを満たす。m>1m > 1かつn>1n > 1なので、ppを満たす。
m=1,n=1m = 1, n=1のとき、mn=1mn = 1よりmn>1mn > 1を満たさないので、qqを満たさない。
ppを満たさないのは、m1m \le 1かつn1n \le 1のとき。自然数なので、m=1m=1かつn=1n=1のときのみである。
よって、pqp \Leftrightarrow q
(3) k=2k=2のとき、p:m>2p: m > 2 または n>2n > 2, q:mn>4q: mn > 4, r:mn>2r: mn > 2 である。
prp \Rightarrow r を調べる。
m=3,n=1m = 3, n = 1のとき、m>2m > 2よりppを満たす。mn=3>2mn = 3 > 2よりrrを満たす。
m=1,n=3m = 1, n = 3のとき、n>2n > 2よりppを満たす。mn=3>2mn = 3 > 2よりrrを満たす。
rpr \Rightarrow p を調べる。
m=1,n=3m = 1, n = 3のとき、mn=3>2mn = 3 > 2よりrrを満たす。n>2n > 2よりppを満たす。
m=1,n=2m = 1, n = 2のとき、mn=2mn = 2よりrrを満たさない。
m=2,n=1m = 2, n = 1のとき、mn=2mn = 2よりrrを満たさない。
m=3,n=3m = 3, n = 3のとき、m>2m > 2かつn>2n > 2なのでppを満たす。mn=9>2mn = 9 > 2なのでrrを満たす。
m=1,n=4m=1, n=4とすると、mn=4>2mn=4>2となるのでrrを満たす。しかし、m2m \le 2かつn>2n > 2なのでn>2n > 2となりppを満たす。
m=2,n=2m=2, n=2とすると、mn=4>2mn=4>2となるのでrrを満たす。しかし、m2m \le 2かつn2n \le 2なのでppを満たさない。
したがって、pprrであるための十分条件であるが、必要条件ではない。
pqp \Rightarrow q を調べる。
m=3,n=1m=3, n=1 のとき、m>2m>2 なので、ppを満たす。しかし、mn=3>4mn=3>4とはならないので、qqを満たさない。
qpq \Rightarrow p を調べる。
m=1,n=5m=1, n=5 のとき、mn=5>4mn=5>4 なので、qqを満たす。しかし、m<2m<2 かつ n>2n>2 なので、ppを満たす。
m=1,n=3m=1, n=3とすると、ppを満たす。mn=3>4mn=3 > 4を満たさないのでqqを満たさない。
m=1,n=5m=1, n=5とすると、qqを満たす。m<2m<2 かつ n>2n > 2 なので、ppを満たす。
m=3,n=1m=3, n=1とすると、ppを満たす。mn=3>4mn=3>4を満たさないのでqqを満たさない。
m=10,n=10m=10, n=10とすると、ppを満たす。mn=100>4mn=100>4を満たす。
m,nm,nがともに22以下の自然数であれば、ppを満たさず、qqを満たさない。例えば、m=1,n=1m=1, n=1
したがって、ppqqであるための必要条件でも十分条件でもない。

3. 最終的な答え

(1) ク:②
(2) ケ:①
(3) コ:②
(4) サ:③

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