三角形ABCにおいて、辺AB上にAD:DB=1:2となる点Dをとる。辺BCの中点をE、線分CDの中点をFとする。このとき、四角形DEFAの対角線DFとAEがそれぞれの中点で交わることを証明する。

幾何学ベクトル幾何学線分の比
2025/8/11

1. 問題の内容

三角形ABCにおいて、辺AB上にAD:DB=1:2となる点Dをとる。辺BCの中点をE、線分CDの中点をFとする。このとき、四角形DEFAの対角線DFとAEがそれぞれの中点で交わることを証明する。

2. 解き方の手順

まず、点Aを原点とし、AB=b\vec{AB} = \vec{b}, AC=c\vec{AC} = \vec{c} となるように座標を設定します。
AD=13AB=13b\vec{AD} = \frac{1}{3}\vec{AB} = \frac{1}{3}\vec{b}
AE=12AB+12AC=12b+12c\vec{AE} = \frac{1}{2}\vec{AB} + \frac{1}{2}\vec{AC} = \frac{1}{2}\vec{b} + \frac{1}{2}\vec{c}
AF=12AC+12AD=12c+16b\vec{AF} = \frac{1}{2}\vec{AC} + \frac{1}{2}\vec{AD} = \frac{1}{2}\vec{c} + \frac{1}{6}\vec{b}
次に、線分DF上の点Pを AP=(1s)AD+sAF\vec{AP} = (1-s)\vec{AD} + s\vec{AF} と表します。(ss は実数)
同様に、線分AE上の点Pを AP=(1t)AA+tAE=tAE\vec{AP} = (1-t)\vec{AA} + t\vec{AE} = t\vec{AE} と表します。(tt は実数)
つまり、
AP=(1s)13b+s(12c+16b)=(1313s+16s)b+12sc=(1316s)b+12sc\vec{AP} = (1-s)\frac{1}{3}\vec{b} + s(\frac{1}{2}\vec{c} + \frac{1}{6}\vec{b}) = (\frac{1}{3} - \frac{1}{3}s + \frac{1}{6}s)\vec{b} + \frac{1}{2}s\vec{c} = (\frac{1}{3} - \frac{1}{6}s)\vec{b} + \frac{1}{2}s\vec{c}
AP=t(12b+12c)=12tb+12tc\vec{AP} = t(\frac{1}{2}\vec{b} + \frac{1}{2}\vec{c}) = \frac{1}{2}t\vec{b} + \frac{1}{2}t\vec{c}
b\vec{b}c\vec{c} は一次独立なので、
1316s=12t\frac{1}{3} - \frac{1}{6}s = \frac{1}{2}t
12s=12t\frac{1}{2}s = \frac{1}{2}t
したがって、s=ts = t なので、
1316s=12s\frac{1}{3} - \frac{1}{6}s = \frac{1}{2}s
13=26s+16s=36s=12s\frac{1}{3} = \frac{2}{6}s + \frac{1}{6}s = \frac{3}{6}s = \frac{1}{2}s
s=23s = \frac{2}{3}
AP=12tb+12tc=12sb+12sc=12(23)b+12(23)c=13b+13c\vec{AP} = \frac{1}{2}t\vec{b} + \frac{1}{2}t\vec{c} = \frac{1}{2}s\vec{b} + \frac{1}{2}s\vec{c} = \frac{1}{2}(\frac{2}{3})\vec{b} + \frac{1}{2}(\frac{2}{3})\vec{c} = \frac{1}{3}\vec{b} + \frac{1}{3}\vec{c}
ここで、線分DFの中点をMとすると、
AM=AD+AF2=13b+(12c+16b)2=12b+12c2=14b+14c\vec{AM} = \frac{\vec{AD} + \vec{AF}}{2} = \frac{\frac{1}{3}\vec{b} + (\frac{1}{2}\vec{c} + \frac{1}{6}\vec{b})}{2} = \frac{\frac{1}{2}\vec{b} + \frac{1}{2}\vec{c}}{2} = \frac{1}{4}\vec{b} + \frac{1}{4}\vec{c}
線分AEの中点をNとすると、
AN=AE2=12b+12c2=14b+14c\vec{AN} = \frac{\vec{AE}}{2} = \frac{\frac{1}{2}\vec{b} + \frac{1}{2}\vec{c}}{2} = \frac{1}{4}\vec{b} + \frac{1}{4}\vec{c}
AP=(13b+13c)=2(16b+16c)\vec{AP} = (\frac{1}{3}\vec{b} + \frac{1}{3}\vec{c}) = 2 (\frac{1}{6}\vec{b} + \frac{1}{6}\vec{c})
ここで、DFとAEの交点をPとすると、DFの中点とAEの中点が一致することを示す必要がある.
AD:DB = 1:2より、AD = (1/3)ABとなる。EはBCの中点、FはCDの中点である。
CD=ADAC=(1/3)bc\vec{CD} = \vec{AD} - \vec{AC} = (1/3)\vec{b} - \vec{c}
AF=AC+(1/2)CD=(1/2)(AD+AC)=(1/2)((1/3)b+c)=(1/6)b+(1/2)c\vec{AF} = \vec{AC} + (1/2)\vec{CD} = (1/2)(\vec{AD} + \vec{AC}) = (1/2)((1/3)\vec{b} + \vec{c}) = (1/6)\vec{b} + (1/2)\vec{c}
DFの中点はMとすると AM=(1/2)(AD+AF)=(1/2)((1/3)b+(1/6)b+(1/2)c)=(1/2)((1/2)b+(1/2)c)=(1/4)b+(1/4)c\vec{AM} = (1/2)(\vec{AD} + \vec{AF}) = (1/2)((1/3)\vec{b} + (1/6)\vec{b} + (1/2)\vec{c}) = (1/2)((1/2)\vec{b} + (1/2)\vec{c}) = (1/4)\vec{b} + (1/4)\vec{c}
AEの中点はNとすると、AN=(1/2)AE=(1/2)((1/2)b+(1/2)c)=(1/4)b+(1/4)c\vec{AN} = (1/2)\vec{AE} = (1/2)((1/2)\vec{b} + (1/2)\vec{c}) = (1/4)\vec{b} + (1/4)\vec{c}
したがって、AM=AN\vec{AM} = \vec{AN} であり、MとNは一致する。つまり、DFとAEはそれぞれの中点で交わる。

3. 最終的な答え

四角形DEFAの対角線DFとAEはそれぞれの中点で交わる。

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