点 O を位置ベクトルの基準とし、点 A($\vec{a}$) を定点とする。動点 P($\vec{p}$) に関する次のベクトル方程式が表す図形を求める問題です。ただし、$\vec{a} \neq \vec{0}$ とします。 (1) $\vec{a} \cdot (\vec{p} - \vec{a}) = 0$ (2) $(\vec{p} - \vec{a}) \cdot (3\vec{p} + \vec{a}) = 0$ (3) $|\vec{p}| = 2|\vec{p} - \vec{a}|$

幾何学ベクトルベクトル方程式図形
2025/8/12

1. 問題の内容

点 O を位置ベクトルの基準とし、点 A(a\vec{a}) を定点とする。動点 P(p\vec{p}) に関する次のベクトル方程式が表す図形を求める問題です。ただし、a0\vec{a} \neq \vec{0} とします。
(1) a(pa)=0\vec{a} \cdot (\vec{p} - \vec{a}) = 0
(2) (pa)(3p+a)=0(\vec{p} - \vec{a}) \cdot (3\vec{p} + \vec{a}) = 0
(3) p=2pa|\vec{p}| = 2|\vec{p} - \vec{a}|

2. 解き方の手順

(1)
a(pa)=0\vec{a} \cdot (\vec{p} - \vec{a}) = 0 は、ベクトル a\vec{a}pa\vec{p} - \vec{a} が垂直であることを意味します。pa\vec{p} - \vec{a} はベクトル AP\vec{AP} を表します。したがって、OA\vec{OA}AP\vec{AP} が垂直であるため、点 P は点 A を通り、ベクトル a\vec{a} に垂直な直線上にあると言えます。
(2)
(pa)(3p+a)=0(\vec{p} - \vec{a}) \cdot (3\vec{p} + \vec{a}) = 0 を変形します。
3p2+pa3apa2=03|\vec{p}|^2 + \vec{p} \cdot \vec{a} - 3\vec{a} \cdot \vec{p} - |\vec{a}|^2 = 0
3p22apa2=03|\vec{p}|^2 - 2\vec{a} \cdot \vec{p} - |\vec{a}|^2 = 0
p223ap13a2=0|\vec{p}|^2 - \frac{2}{3}\vec{a} \cdot \vec{p} - \frac{1}{3}|\vec{a}|^2 = 0
p13a213a213a2=0|\vec{p} - \frac{1}{3}\vec{a}|^2 - |\frac{1}{3}\vec{a}|^2 - \frac{1}{3}|\vec{a}|^2 = 0
p13a2=49a2|\vec{p} - \frac{1}{3}\vec{a}|^2 = \frac{4}{9}|\vec{a}|^2
p13a=23a|\vec{p} - \frac{1}{3}\vec{a}| = \frac{2}{3}|\vec{a}|
これは、中心が点 13A\frac{1}{3}A で、半径が 23a\frac{2}{3}|\vec{a}| の円を表します。
(3)
p=2pa|\vec{p}| = 2|\vec{p} - \vec{a}| の両辺を 2 乗します。
p2=4pa2|\vec{p}|^2 = 4|\vec{p} - \vec{a}|^2
p2=4(pa)(pa)|\vec{p}|^2 = 4(\vec{p} - \vec{a}) \cdot (\vec{p} - \vec{a})
p2=4(p22pa+a2)|\vec{p}|^2 = 4(|\vec{p}|^2 - 2\vec{p} \cdot \vec{a} + |\vec{a}|^2)
p2=4p28pa+4a2|\vec{p}|^2 = 4|\vec{p}|^2 - 8\vec{p} \cdot \vec{a} + 4|\vec{a}|^2
3p28pa+4a2=03|\vec{p}|^2 - 8\vec{p} \cdot \vec{a} + 4|\vec{a}|^2 = 0
p283pa+43a2=0|\vec{p}|^2 - \frac{8}{3}\vec{p} \cdot \vec{a} + \frac{4}{3}|\vec{a}|^2 = 0
p43a243a2+43a2=0|\vec{p} - \frac{4}{3}\vec{a}|^2 - |\frac{4}{3}\vec{a}|^2 + \frac{4}{3}|\vec{a}|^2 = 0
p43a2=169a2129a2|\vec{p} - \frac{4}{3}\vec{a}|^2 = \frac{16}{9}|\vec{a}|^2 - \frac{12}{9}|\vec{a}|^2
p43a2=49a2|\vec{p} - \frac{4}{3}\vec{a}|^2 = \frac{4}{9}|\vec{a}|^2
p43a=23a|\vec{p} - \frac{4}{3}\vec{a}| = \frac{2}{3}|\vec{a}|
これは、中心が点 43A\frac{4}{3}A で、半径が 23a\frac{2}{3}|\vec{a}| の円を表します。

3. 最終的な答え

(1) 点 A を通り、a\vec{a} に垂直な直線
(2) 中心が点 13A\frac{1}{3}A で、半径が 23a\frac{2}{3}|\vec{a}| の円
(3) 中心が点 43A\frac{4}{3}A で、半径が 23a\frac{2}{3}|\vec{a}| の円

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