ある整数を15で割ると12余り、20で割ると17余る。そのような整数のうち、3番目に小さいものを求めよ。

数論合同式剰余不定方程式中国の剰余定理
2025/4/6

1. 問題の内容

ある整数を15で割ると12余り、20で割ると17余る。そのような整数のうち、3番目に小さいものを求めよ。

2. 解き方の手順

求める整数をxxとする。
xxは15で割ると12余るので、ある整数mmを用いて、
x=15m+12x = 15m + 12と表せる。
xxは20で割ると17余るので、ある整数nnを用いて、
x=20n+17x = 20n + 17と表せる。
したがって、15m+12=20n+1715m + 12 = 20n + 17となる。
これを変形すると、15m=20n+515m = 20n + 5となり、3m=4n+13m = 4n + 1となる。
3m4n=13m - 4n = 1を満たす整数m,nm, nを見つける。
m=3,n=2m = 3, n = 2はこの式を満たす。
したがって、3(m3)=4(n2)3(m-3) = 4(n-2)となる。
3と4は互いに素なので、m3=4km-3 = 4k, n2=3kn-2 = 3k (kは整数)とおける。
よって、m=4k+3m = 4k + 3, n=3k+2n = 3k + 2となる。
x=15m+12=15(4k+3)+12=60k+45+12=60k+57x = 15m + 12 = 15(4k+3) + 12 = 60k + 45 + 12 = 60k + 57
x=20n+17=20(3k+2)+17=60k+40+17=60k+57x = 20n + 17 = 20(3k+2) + 17 = 60k + 40 + 17 = 60k + 57
したがって、x=60k+57x = 60k + 57となる。
kkに0, 1, 2, ...を代入してxxを小さい順に求めると、57, 117, 177, 237, ...となる。
3番目に小さい整数は、k=2k=2のときなので、x=60(2)+57=120+57=177x = 60(2) + 57 = 120 + 57 = 177となる。

3. 最終的な答え

177

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