長さ2の線分ABを直径とする円の周上に、$\angle BAC = 30^\circ$となるように点Cをとる。線分ACの中点をMとし、線分BCを直径とする円と線分BMとの交点のうちBと異なる点をPとする。線分CPの延長と線分ABの交点をQとするとき、以下の問いに答える。 (1) 線分の長さの積MP・MBと線分PBの長さを求めよ。 (2) 線分AQの長さと$\triangle AQC$の面積を求めよ。

幾何学相似三角比方べきの定理
2025/8/12

1. 問題の内容

長さ2の線分ABを直径とする円の周上に、BAC=30\angle BAC = 30^\circとなるように点Cをとる。線分ACの中点をMとし、線分BCを直径とする円と線分BMとの交点のうちBと異なる点をPとする。線分CPの延長と線分ABの交点をQとするとき、以下の問いに答える。
(1) 線分の長さの積MP・MBと線分PBの長さを求めよ。
(2) 線分AQの長さとAQC\triangle AQCの面積を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) MP・MBとPBの長さを求める。
* BAC=30\angle BAC = 30^\circであるから、ABC=9030=60\angle ABC = 90^\circ - 30^\circ = 60^\circ
* BCを直径とする円周角より、BPC=90\angle BPC = 90^\circである。
* ABC\triangle ABCにおいて、AC=ABcos30=2×32=3AC = AB \cos{30^\circ} = 2 \times \frac{\sqrt{3}}{2} = \sqrt{3}BC=ABsin30=2×12=1BC = AB \sin{30^\circ} = 2 \times \frac{1}{2} = 1
* MはACの中点なので、AM=MC=32AM = MC = \frac{\sqrt{3}}{2}
* MBC\triangle MBCにおいて、BC=1BC=1, MC=32MC=\frac{\sqrt{3}}{2}, MCB=90\angle MCB = 90^\circなので、MB=MC2+BC2=(32)2+12=34+1=74=72MB = \sqrt{MC^2+BC^2}=\sqrt{(\frac{\sqrt{3}}{2})^2+1^2}=\sqrt{\frac{3}{4}+1}=\sqrt{\frac{7}{4}}=\frac{\sqrt{7}}{2}
* CBP=CBM\angle CBP = \angle CBMである。BPC\triangle BPCは直角三角形であるから、BCP=90CBP=90CBM\angle BCP=90^\circ - \angle CBP = 90^\circ - \angle CBM
* 方べきの定理より、MPMB=MCMA=(32)2=34MP \cdot MB = MC \cdot MA = (\frac{\sqrt{3}}{2})^2 = \frac{3}{4}
* BCP=90CBM\angle BCP = 90^\circ - \angle CBMであるから、CBM=PBM\angle CBM = \angle PBM
* MBC\triangle MBCにおいて、余弦定理より、MC2=MB2+BC22MBBCcosMBCMC^2 = MB^2+BC^2-2MB\cdot BC \cos{\angle MBC}
34=74+12×72×1×cosMBC\frac{3}{4} = \frac{7}{4} + 1 - 2 \times \frac{\sqrt{7}}{2} \times 1 \times \cos{\angle MBC}
7cosMBC=74+134=2\sqrt{7} \cos{\angle MBC} = \frac{7}{4}+1-\frac{3}{4} = 2
cosMBC=27\cos{\angle MBC} = \frac{2}{\sqrt{7}}
* PBC\triangle PBCBPC=90\angle BPC=90^\circの直角三角形であるから、PB=BCcosCBP=1×cosCBM=27=277PB=BC \cos{\angle CBP} = 1\times \cos{\angle CBM}=\frac{2}{\sqrt{7}}=\frac{2\sqrt{7}}{7}
(2) AQの長さとAQC\triangle AQCの面積を求める。
* ACB=90\angle ACB = 90^\circより、ACQ=90\angle ACQ = 90^\circ
* ACQ\triangle ACQにおいて、CAQ=30\angle CAQ=30^\circ, ACQ=90\angle ACQ = 90^\circ, AQC=60\angle AQC=60^\circ
* CBQ\triangle CBQにおいて、CBQ=60\angle CBQ = 60^\circ, BCQ=90QCA=9090=0\angle BCQ = 90^\circ-\angle QCA=90^\circ-90^\circ=0^\circ
* ACQ\triangle ACQは30°, 60°, 90°の三角形だから、AQ=AC/3=3×23=2/3AQ = AC / \sqrt{3} = \sqrt{3} \times \frac{2}{\sqrt{3}} = 2/ \sqrt{3}
CQ=AC×13=31/3=1CQ = AC \times \frac{1}{ \sqrt{3}} = \sqrt{3} * 1/ \sqrt{3} = 1
AQ=ACcot30/2=33=3AQ = AC cot 30^\circ /2 = \sqrt{3} * \sqrt{3} = 3
* AQC=12×AC×CQ=12×3×33=332\triangle AQC = \frac{1}{2} \times AC \times CQ = \frac{1}{2} \times \sqrt{3} \times 3\sqrt{3} = \frac{3\sqrt{3}}{2}

3. 最終的な答え

(1) MP・MB = 34\frac{3}{4}、PB = 277\frac{2\sqrt{7}}{7}
(2) AQ = 3、AQC\triangle AQC = 332\frac{3\sqrt{3}}{2}

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