座標平面上に円 $C: x^2 + y^2 - 6y - 7 = 0$ と直線 $l: y = ax - 6a + 7$ がある。 (1) 円Cの中心の座標と半径を求め、直線$l$が定数$a$の値に関わらず通る点を求める。 (2) 円Cと直線$l$が異なる2点で交わる時の定数$a$の範囲を求める。 (3) 点(0, -5)を通り円Cに接する直線$m$と$n$を求める($m$は傾きが正、$n$は傾きが負)。直線$m$と円Cの接点をP、直線$n$と円Cの接点をQとする。直線$n$の式と点Qの座標を求め、円Cの弧PQのうち線分PQの下側にある弧と直線m, nで囲まれた図形の面積Sを求める。

幾何学直線接線面積座標平面
2025/8/12

1. 問題の内容

座標平面上に円 C:x2+y26y7=0C: x^2 + y^2 - 6y - 7 = 0 と直線 l:y=ax6a+7l: y = ax - 6a + 7 がある。
(1) 円Cの中心の座標と半径を求め、直線llが定数aaの値に関わらず通る点を求める。
(2) 円Cと直線llが異なる2点で交わる時の定数aaの範囲を求める。
(3) 点(0, -5)を通り円Cに接する直線mmnnを求める(mmは傾きが正、nnは傾きが負)。直線mmと円Cの接点をP、直線nnと円Cの接点をQとする。直線nnの式と点Qの座標を求め、円Cの弧PQのうち線分PQの下側にある弧と直線m, nで囲まれた図形の面積Sを求める。

2. 解き方の手順

(1) 円Cの式を平方完成すると、
x2+(y3)2=16x^2 + (y - 3)^2 = 16
よって、円Cの中心は(0, 3)であり、半径は4である。
直線llの式を変形すると、
y=a(x6)+7y = a(x - 6) + 7
これは、aaの値に関わらず点(6, 7)を通る。
(2) 円Cの中心(0, 3)と直線l:axy6a+7=0l: ax - y - 6a + 7 = 0の距離ddを求める。
d=a036a+7a2+(1)2=6a+4a2+1d = \frac{|a \cdot 0 - 3 - 6a + 7|}{\sqrt{a^2 + (-1)^2}} = \frac{|-6a + 4|}{\sqrt{a^2 + 1}}
円Cと直線llが異なる2点で交わるので、d<4d < 4となる。
6a+4a2+1<4\frac{|-6a + 4|}{\sqrt{a^2 + 1}} < 4
6a+4<4a2+1|-6a + 4| < 4\sqrt{a^2 + 1}
両辺を2乗すると、
(6a+4)2<16(a2+1)(-6a + 4)^2 < 16(a^2 + 1)
36a248a+16<16a2+1636a^2 - 48a + 16 < 16a^2 + 16
20a248a<020a^2 - 48a < 0
5a212a<05a^2 - 12a < 0
a(5a12)<0a(5a - 12) < 0
よって、0<a<1250 < a < \frac{12}{5}
(3) 点(0, -5)を通る直線の方程式をy=kx5y = kx - 5とする。この直線と円Cが接するので、円Cの中心(0, 3)と直線kxy5=0kx - y - 5 = 0の距離が4となる。
k035k2+(1)2=4\frac{|k \cdot 0 - 3 - 5|}{\sqrt{k^2 + (-1)^2}} = 4
8k2+1=4\frac{|-8|}{\sqrt{k^2 + 1}} = 4
64=16(k2+1)64 = 16(k^2 + 1)
4=k2+14 = k^2 + 1
k2=3k^2 = 3
k=±3k = \pm \sqrt{3}
傾きが正の直線をmmとするので、m:y=3x5m: y = \sqrt{3}x - 5
傾きが負の直線をnnとするので、n:y=3x5n: y = -\sqrt{3}x - 5
したがって、直線nnの方程式は、y=3x5y = -\sqrt{3}x - 5
円C: x2+(y3)2=16x^2 + (y-3)^2 = 16と直線n:y=3x5n: y = -\sqrt{3}x - 5の交点Qの座標を求める。
x2+(3x53)2=16x^2 + (-\sqrt{3}x - 5 - 3)^2 = 16
x2+(3x8)2=16x^2 + (-\sqrt{3}x - 8)^2 = 16
x2+3x2+163x+64=16x^2 + 3x^2 + 16\sqrt{3}x + 64 = 16
4x2+163x+48=04x^2 + 16\sqrt{3}x + 48 = 0
x2+43x+12=0x^2 + 4\sqrt{3}x + 12 = 0
(x+23)2=0(x + 2\sqrt{3})^2 = 0
x=23x = -2\sqrt{3}
y=3(23)5=65=1y = -\sqrt{3}(-2\sqrt{3}) - 5 = 6 - 5 = 1
よって、点Qの座標は(23,1)(-2\sqrt{3}, 1)
円Cの中心をOとする。点P, Qにおける接線m, nのなす角はθ\thetaとし、POQ=πθ\angle POQ = \pi - \thetaである。tan(θ/2)=3(3)1+3(3)=232=3\tan(\theta/2) = \frac{\sqrt{3} - (-\sqrt{3})}{1 + \sqrt{3}(-\sqrt{3})} = \frac{2\sqrt{3}}{-2} = -\sqrt{3}よりθ=2π/3\theta = 2\pi/3. よって、POQ=π2π/3=π/3\angle POQ = \pi - 2\pi/3 = \pi/3. 扇形POQの面積は1242π3=8π3\frac{1}{2} \cdot 4^2 \cdot \frac{\pi}{3} = \frac{8\pi}{3}.
三角形OPQの面積は120(1(5))+(23)(53)+0(31)=12163=83\frac{1}{2}|0 \cdot (1-(-5)) + (-2\sqrt{3}) \cdot (-5 -3) + 0 \cdot (3 - 1)| = \frac{1}{2}|16\sqrt{3}| = 8\sqrt{3}.
求める面積Sは838π38\sqrt{3} - \frac{8\pi}{3}
S=8383πS = 8\sqrt{3} - \frac{8}{3}\pi

3. 最終的な答え

(1) 中心:(0, 3), 半径:4, 通る点:(6, 7)
(2) 0<a<1250 < a < \frac{12}{5}
(3) (i) 直線nの方程式:y=3x5y = -\sqrt{3}x - 5, 点Qの座標:(23,1)(-2\sqrt{3}, 1)
(ii) S=8383πS = 8\sqrt{3} - \frac{8}{3}\pi

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