三角形OABがあり、点Pの位置ベクトルが $\vec{OP} = s\vec{OA} + t\vec{OB}$ で与えられています。実数 $s, t$ が以下の条件を満たすとき、点Pの存在範囲を求めます。 (1) $s + t = 1$ (2) $s + 3t = 1$

1. 問題の内容

三角形OABがあり、点Pの位置ベクトルが $\vec{OP} = s\vec{OA} + t\vec{OB}$ で与えられています。実数 $s, t$ が以下の条件を満たすとき、点Pの存在範囲を求めます。

(1) $s + t = 1$

(2) $s + 3t = 1$

2. 解き方の手順

(1) $s + t = 1$ の場合

$s + t = 1$ より、$s = 1 - t$ です。これを $\vec{OP}$ の式に代入すると、

$\vec{OP} = (1 - t)\vec{OA} + t\vec{OB} = \vec{OA} + t(\vec{OB} - \vec{OA})$

これは、点Aを通り、ベクトル $\vec{OB} - \vec{OA} = \vec{AB}$ に平行な直線上にあることを意味します。したがって、点Pは直線AB上を動きます。

(2) $s + 3t = 1$ の場合

$s + 3t = 1$ より、$s = 1 - 3t$ です。これを $\vec{OP}$ の式に代入すると、

$\vec{OP} = (1 - 3t)\vec{OA} + t\vec{OB} = \vec{OA} + t(\vec{OB} - 3\vec{OA}) = \vec{OA} + 3t(\frac{1}{3}\vec{OB} - \vec{OA})$

ここで、$\vec{OC} = \frac{1}{3}\vec{OB}$ となる点Cを考えます。すると、

$\vec{OP} = (1 - 3t)\vec{OA} + t\vec{OB} = (1 - 3t)\vec{OA} + 3t\vec{OC}$

$s' = 1 - 3t, t' = 3t$ とおくと、$s' + t' = 1$ となります。

したがって、点Pは、点Aと点Cを結ぶ直線上を動きます。点Cは線分OBを1:2に内分する点です。

3. 最終的な答え

(1) 点Pの存在範囲は、直線AB。

(2) 点Pの存在範囲は、点Aと線分OBを1:2に内分する点を結ぶ直線。