放物線 $y = x^2 - 4x + 4$ (1) と直線 $y = mx - m + 2$ (2) がある。以下の問いに答えよ。 (1) 直線(2)は、$m$ の値に関わらず定点を通る。この点を求めよ。 (2) 放物線(1)と直線(2)は異なる2点で交わることを示せ。 (3) (1)と(2)の交点の $x$ 座標を $\alpha, \beta (\alpha < \beta)$ とするとき、(1)と(2)で囲まれた部分の面積 $S$ を $\alpha, \beta$ で表せ。 (4) $S$ を $m$ で表し、$S$ の最小値とそのときの $m$ の値を求めよ。

代数学放物線直線交点判別式積分面積解と係数の関係
2025/8/14

1. 問題の内容

放物線 y=x24x+4y = x^2 - 4x + 4 (1) と直線 y=mxm+2y = mx - m + 2 (2) がある。以下の問いに答えよ。
(1) 直線(2)は、mm の値に関わらず定点を通る。この点を求めよ。
(2) 放物線(1)と直線(2)は異なる2点で交わることを示せ。
(3) (1)と(2)の交点の xx 座標を α,β(α<β)\alpha, \beta (\alpha < \beta) とするとき、(1)と(2)で囲まれた部分の面積 SSα,β\alpha, \beta で表せ。
(4) SSmm で表し、SS の最小値とそのときの mm の値を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 直線(2)の式を mm について整理する。
m(x1)(y2)=0m(x-1) - (y-2) = 0
この式が mm の値にかかわらず成立するとき、x1=0x-1 = 0 かつ y2=0y-2 = 0 が成り立つ。
よって、x=1,y=2x = 1, y = 2。したがって、直線(2)は点 (1,2)(1, 2) を通る。
(2) (1)と(2)より、yy を消去する。
x24x+4=mxm+2x^2 - 4x + 4 = mx - m + 2
x2(m+4)x+m+2=0x^2 - (m+4)x + m + 2 = 0
この2次方程式の判別式を DD とすると、
D=(m+4)24(m+2)=m2+8m+164m8=m2+4m+8=(m+2)2+4>0D = (m+4)^2 - 4(m+2) = m^2 + 8m + 16 - 4m - 8 = m^2 + 4m + 8 = (m+2)^2 + 4 > 0
D>0D > 0 より、放物線(1)と直線(2)は異なる2点で交わる。
(3) S=αβ{x24x+4(mxm+2)}dx=αβ{x2(m+4)x+m+2}dxS = -\int_\alpha^\beta \{x^2 - 4x + 4 - (mx - m + 2)\} dx = -\int_\alpha^\beta \{x^2 - (m+4)x + m + 2\} dx
α,β\alpha, \beta は、x2(m+4)x+m+2=0x^2 - (m+4)x + m + 2 = 0 の2解だから、
S=αβ(xα)(xβ)dx=16(βα)3S = -\int_\alpha^\beta (x-\alpha)(x-\beta) dx = \frac{1}{6}(\beta - \alpha)^3
(4) 解と係数の関係より、α+β=m+4,αβ=m+2\alpha + \beta = m+4, \alpha\beta = m+2
(βα)2=(α+β)24αβ=(m+4)24(m+2)=m2+8m+164m8=m2+4m+8(\beta - \alpha)^2 = (\alpha + \beta)^2 - 4\alpha\beta = (m+4)^2 - 4(m+2) = m^2 + 8m + 16 - 4m - 8 = m^2 + 4m + 8
S=16{(βα)2}32=16(m2+4m+8)32=16{(m+2)2+4}32S = \frac{1}{6} \{(\beta - \alpha)^2\}^{\frac{3}{2}} = \frac{1}{6} (m^2 + 4m + 8)^{\frac{3}{2}} = \frac{1}{6} \{(m+2)^2 + 4\}^{\frac{3}{2}}
SSm=2m = -2 のとき最小値をとる。このとき、S=16(4)32=16(22)32=1623=86=43S = \frac{1}{6} (4)^{\frac{3}{2}} = \frac{1}{6} (2^2)^{\frac{3}{2}} = \frac{1}{6} \cdot 2^3 = \frac{8}{6} = \frac{4}{3}

3. 最終的な答え

(1) (1,2)(1, 2)
(2) D=(m+2)2+4>0D = (m+2)^2 + 4 > 0 より、異なる2点で交わる。
(3) S=16(βα)3S = \frac{1}{6}(\beta - \alpha)^3
(4) m=2m = -2 のとき、最小値 S=43S = \frac{4}{3}

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