$x$ と $y$ が互いに素な整数のとき、$xy$ と $x^2 + y^2$ も互いに素であることを示す問題です。

数論互いに素整数の性質背理法
2025/4/7

1. 問題の内容

xxyy が互いに素な整数のとき、xyxyx2+y2x^2 + y^2 も互いに素であることを示す問題です。

2. 解き方の手順

xxyy が互いに素であるという仮定から、xyxyx2+y2x^2 + y^2 が共通の素因数を持たないことを示すことで、互いに素であることを証明します。
背理法を用いて証明します。
xyxyx2+y2x^2 + y^2 が互いに素でないと仮定します。つまり、xyxyx2+y2x^2 + y^2 はある素数 pp を共通の素因数として持つと仮定します。
このとき、xyxypp で割り切れるので、xx または yypp で割り切れる必要があります。
(i) xxpp で割り切れる場合:
x=kpx = kp (kk は整数) と表せます。
x2+y2x^2 + y^2pp で割り切れることから、x2+y2=mpx^2 + y^2 = mp (mm は整数) と表せます。
x2+y2=(kp)2+y2=k2p2+y2=mpx^2 + y^2 = (kp)^2 + y^2 = k^2p^2 + y^2 = mp
y2=mpk2p2=p(mk2p)y^2 = mp - k^2p^2 = p(m - k^2p)
よって、y2y^2pp で割り切れるので、yypp で割り切れる必要があります。
しかし、xxyypp で割り切れることは、xxyy が互いに素であるという仮定に矛盾します。
(ii) yypp で割り切れる場合:
y=lpy = lp (ll は整数) と表せます。
x2+y2x^2 + y^2pp で割り切れることから、x2+y2=npx^2 + y^2 = np (nn は整数) と表せます。
x2+y2=x2+(lp)2=x2+l2p2=npx^2 + y^2 = x^2 + (lp)^2 = x^2 + l^2p^2 = np
x2=npl2p2=p(nl2p)x^2 = np - l^2p^2 = p(n - l^2p)
よって、x2x^2pp で割り切れるので、xxpp で割り切れる必要があります。
しかし、xxyypp で割り切れることは、xxyy が互いに素であるという仮定に矛盾します。
上記(i), (ii)より、xyxyx2+y2x^2 + y^2 が共通の素因数 pp を持つという仮定は矛盾を生じます。
したがって、xyxyx2+y2x^2 + y^2 は互いに素である必要があります。

3. 最終的な答え

xxyy が互いに素な整数のとき、xyxyx2+y2x^2 + y^2 も互いに素である。

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