双曲線 $\frac{x^2}{a^2} - \frac{y^2}{b^2} = 1$ (ただし $a > 0$, $b > 0$) 上の点 $P(p, q)$ (ただし $p > 0$, $q > 0$) を通り、2つの漸近線にそれぞれ平行な直線を引く。漸近線と交わる点を $y$ 座標が大きいほうから順に $Q$, $R$ とする。このとき、平行四辺形 $ORPQ$ ($O$ は原点) の面積 $S$ を求めよ。

幾何学双曲線漸近線平行四辺形面積ベクトル
2025/3/13

1. 問題の内容

双曲線 x2a2y2b2=1\frac{x^2}{a^2} - \frac{y^2}{b^2} = 1 (ただし a>0a > 0, b>0b > 0) 上の点 P(p,q)P(p, q) (ただし p>0p > 0, q>0q > 0) を通り、2つの漸近線にそれぞれ平行な直線を引く。漸近線と交わる点を yy 座標が大きいほうから順に QQ, RR とする。このとき、平行四辺形 ORPQORPQ (OO は原点) の面積 SS を求めよ。

2. 解き方の手順

まず、双曲線の漸近線を求める。双曲線の式 x2a2y2b2=1\frac{x^2}{a^2} - \frac{y^2}{b^2} = 1 から、漸近線は y=±baxy = \pm \frac{b}{a}x である。
P(p,q)P(p, q) を通り、漸近線 y=baxy = \frac{b}{a}x に平行な直線は、傾きが ba\frac{b}{a} であり、yq=ba(xp)y - q = \frac{b}{a}(x - p) と表せる。
この直線と漸近線 y=baxy = -\frac{b}{a}x との交点が RR である。交点の座標を (xR,yR)(x_R, y_R) とすると、
yR=ba(xRp)+q=baxRy_R = \frac{b}{a}(x_R - p) + q = -\frac{b}{a}x_R
2baxR=bpa+q\frac{2b}{a}x_R = -\frac{bp}{a} + q
xR=aqbp2bx_R = \frac{aq - bp}{2b}
yR=baaqbp2b=bpaq2ay_R = -\frac{b}{a} \cdot \frac{aq - bp}{2b} = \frac{bp - aq}{2a}
したがって、RR の座標は (aqbp2b,bpaq2a)(\frac{aq - bp}{2b}, \frac{bp - aq}{2a}) である。
P(p,q)P(p, q) を通り、漸近線 y=baxy = -\frac{b}{a}x に平行な直線は、傾きが ba-\frac{b}{a} であり、yq=ba(xp)y - q = -\frac{b}{a}(x - p) と表せる。
この直線と漸近線 y=baxy = \frac{b}{a}x との交点が QQ である。交点の座標を (xQ,yQ)(x_Q, y_Q) とすると、
yQ=ba(xQp)+q=baxQy_Q = -\frac{b}{a}(x_Q - p) + q = \frac{b}{a}x_Q
2baxQ=bpaq-\frac{2b}{a}x_Q = -\frac{bp}{a} - q
xQ=bp+aq2bx_Q = \frac{bp + aq}{2b}
yQ=babp+aq2b=bp+aq2ay_Q = \frac{b}{a} \cdot \frac{bp + aq}{2b} = \frac{bp + aq}{2a}
したがって、QQ の座標は (bp+aq2b,bp+aq2a)(\frac{bp + aq}{2b}, \frac{bp + aq}{2a}) である。
平行四辺形 ORPQORPQ の面積は、ベクトル OR\vec{OR}OQ\vec{OQ} がなす平行四辺形の面積である。
面積 S=aqbp2bbp+aq2abpaq2abp+aq2bS = |\frac{aq - bp}{2b} \cdot \frac{bp + aq}{2a} - \frac{bp - aq}{2a} \cdot \frac{bp + aq}{2b}|
S=(aqbp)(bp+aq)4ab(bpaq)(bp+aq)4abS = |\frac{(aq - bp)(bp + aq)}{4ab} - \frac{(bp - aq)(bp + aq)}{4ab}|
S=(a2q2b2p2)(b2p2a2q2)4abS = |\frac{(a^2q^2 - b^2p^2) - (b^2p^2 - a^2q^2)}{4ab}|
S=2a2q22b2p24abS = |\frac{2a^2q^2 - 2b^2p^2}{4ab}|
S=a2q2b2p22abS = |\frac{a^2q^2 - b^2p^2}{2ab}|
P(p,q)P(p, q) は双曲線上の点なので、p2a2q2b2=1\frac{p^2}{a^2} - \frac{q^2}{b^2} = 1
つまり、b2p2a2q2a2b2=1\frac{b^2p^2 - a^2q^2}{a^2b^2} = 1 より b2p2a2q2=a2b2b^2p^2 - a^2q^2 = a^2b^2 となるので、a2q2b2p2=a2b2a^2q^2 - b^2p^2 = -a^2b^2
S=a2b22ab=a2b22ab=ab2S = |\frac{-a^2b^2}{2ab}| = \frac{a^2b^2}{2ab} = \frac{ab}{2}

3. 最終的な答え

ab2\frac{ab}{2}

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