1が書かれたカードが1枚、2が書かれたカードが3枚、3が書かれたカードが3枚、4が書かれたカードが3枚の合計10枚のカードがある。この中からカードを1枚ずつ元に戻さずに2枚続けて引くとき、偶数のカードを引く回数を確率変数 $X$ とし、$X$ の確率分布を求める。

確率論・統計学確率確率分布組み合わせ
2025/4/8

1. 問題の内容

1が書かれたカードが1枚、2が書かれたカードが3枚、3が書かれたカードが3枚、4が書かれたカードが3枚の合計10枚のカードがある。この中からカードを1枚ずつ元に戻さずに2枚続けて引くとき、偶数のカードを引く回数を確率変数 XX とし、XX の確率分布を求める。

2. 解き方の手順

確率変数 XX は、0, 1, 2 のいずれかの値をとる。それぞれの確率を計算する。
まず、カードを2枚引くすべての組み合わせの数は、
10P2=10×9=90_{10}P_2 = 10 \times 9 = 90 通りである。
(1) X=0X=0 のとき(2枚とも奇数):
奇数のカードは、1が1枚、3が3枚で合計4枚。
したがって、P(X=0)=4P210P2=4×390=1290=215P(X=0) = \frac{_4P_2}{_{10}P_2} = \frac{4 \times 3}{90} = \frac{12}{90} = \frac{2}{15}
(2) X=1X=1 のとき(1枚が偶数、1枚が奇数):
偶数のカードは、2が3枚、4が3枚で合計6枚。
奇数のカードは、1が1枚、3が3枚で合計4枚。
P(X=1)=6P1×4P1+4P1×6P110P2=6×4+4×690=24+2490=4890=815P(X=1) = \frac{_6P_1 \times _4P_1 + _4P_1 \times _6P_1}{_{10}P_2} = \frac{6 \times 4 + 4 \times 6}{90} = \frac{24+24}{90} = \frac{48}{90} = \frac{8}{15}
(3) X=2X=2 のとき(2枚とも偶数):
偶数のカードは、2が3枚、4が3枚で合計6枚。
したがって、P(X=2)=6P210P2=6×590=3090=13P(X=2) = \frac{_6P_2}{_{10}P_2} = \frac{6 \times 5}{90} = \frac{30}{90} = \frac{1}{3}
確率分布は以下のようになる。
X=0X=0 のとき P(X=0)=215P(X=0) = \frac{2}{15}
X=1X=1 のとき P(X=1)=815P(X=1) = \frac{8}{15}
X=2X=2 のとき P(X=2)=13=515P(X=2) = \frac{1}{3} = \frac{5}{15}
確率の合計は 215+815+515=1515=1\frac{2}{15} + \frac{8}{15} + \frac{5}{15} = \frac{15}{15} = 1 となる。

3. 最終的な答え

X=0X=0 のとき、215\frac{2}{15}
X=1X=1 のとき、815\frac{8}{15}
X=2X=2 のとき、515\frac{5}{15} または 13\frac{1}{3}

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