(1) 円の中心Oと円周上の点A, B, Cを結んだ図において、$\angle ABC = 55^\circ$, $\angle ACB = 35^\circ$であるとき、$\angle AOB = \theta$を求める。 (2) 円の外部の点Pから円に2本の接線を引き、接点をA, Bとする。円周上の点Cについて、$\angle APB = 30^\circ$であるとき、$\angle ACB = \theta$を求める。

幾何学円周角中心角接線三角形の内角の和二等辺三角形
2025/4/10

1. 問題の内容

(1) 円の中心Oと円周上の点A, B, Cを結んだ図において、ABC=55\angle ABC = 55^\circ, ACB=35\angle ACB = 35^\circであるとき、AOB=θ\angle AOB = \thetaを求める。
(2) 円の外部の点Pから円に2本の接線を引き、接点をA, Bとする。円周上の点Cについて、APB=30\angle APB = 30^\circであるとき、ACB=θ\angle ACB = \thetaを求める。

2. 解き方の手順

(1)
まず、ABC\triangle ABCの内角の和は180180^\circなので、BAC\angle BACを求める。
BAC=180ABCACB=1805535=90\angle BAC = 180^\circ - \angle ABC - \angle ACB = 180^\circ - 55^\circ - 35^\circ = 90^\circ
円周角の定理より、AOB=2ACB\angle AOB = 2 \angle ACB(ただし、ACB\angle ACBAOB\angle AOBに対する円周角)。しかし、点Cは円周上の位置関係から、BAC\angle BACに対する中心角を求める方が容易である。
中心角は円周角の2倍であるから、
BOC=2×55=110\angle BOC = 2 \times 55^\circ = 110^\circ
AOC=2×35=70\angle AOC = 2 \times 35^\circ = 70^\circ
したがって、θ=AOB=360BOCAOC\theta = \angle AOB = 360^\circ - \angle BOC - \angle AOC
θ=36011070=180\theta = 360^\circ - 110^\circ - 70^\circ = 180^\circ
AOB\angle AOBACB\angle ACB に対する中心角ではないので、AOB=2×ACB\angle AOB = 2 \times \angle ACB とはならない。
ここで、OB=OAOB = OA であるから、OAB\triangle OAB は二等辺三角形である。OBA=OAB\angle OBA = \angle OAB であり、2OBA+θ=1802\angle OBA + \theta = 180^\circ である。OBC=55\angle OBC = 55^\circ, OCA=35\angle OCA = 35^\circ であることから、ABO+ACO=90\angle ABO + \angle ACO = 90^\circである。
θ=2×90=180\theta = 2 \times 90^\circ = 180^\circAOB=2×ACB\angle AOB = 2 \times \angle ACB という公式は、点OがACB\angle ACBの中にあるときのみ成立する。この問題では、点OはACB\angle ACBの外にある。
(2)
APB=30\angle APB = 30^\circで、PAとPBは円の接線である。
円の中心をOとすると、OAとPAは垂直、OBとPBは垂直である。つまり、OAP=OBP=90\angle OAP = \angle OBP = 90^\circである。
四角形OAPBの内角の和は360360^\circなので、
AOB=360OAPOBPAPB=360909030=150\angle AOB = 360^\circ - \angle OAP - \angle OBP - \angle APB = 360^\circ - 90^\circ - 90^\circ - 30^\circ = 150^\circ
円周角の定理より、ACB=12AOB\angle ACB = \frac{1}{2} \angle AOB
θ=ACB=12×150=75\theta = \angle ACB = \frac{1}{2} \times 150^\circ = 75^\circ
ACB=75\angle ACB = 75^\circ、または、ACB=18075=105\angle ACB = 180^\circ - 75^\circ = 105^\circ
ACB\angle ACBAOB\angle AOBに対応する円周角なので、ACB=75\angle ACB = 75^\circ もしくは 105105^\circとなる。しかし、図を見るとθ<90\theta < 90^\circ なので、θ=75\theta = 75^\circ となる。

3. 最終的な答え

(1) θ=180\theta = 180^\circ
(2) θ=75\theta = 75^\circ

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