(1)
放物線 y=x2+2x+2 と直線 y=2ax+b が共有点を持たない条件は、x2+2x+2=2ax+b すなわち x2+2(1−a)x+2−b=0 が実数解を持たないことである。 判別式を D とすると、D<0 より、 D/4=(1−a)2−(2−b)<0 1−2a+a2−2+b<0 a2−2a+b−1<0 b<−a2+2a+1=−(a−1)2+2 よって、ab 平面上において、b<−(a−1)2+2 の領域を図示する。これは、上に凸な放物線 b=−(a−1)2+2 の下側の領域を表す。 (2)
不等式 x2+y2≥4 は、原点を中心とする半径2の円の外部(境界を含む)を表す。 不等式 x2+y2+4x≤0 は、x2+4x+y2≤0 より、(x+2)2+y2≤4 と変形できる。 これは、点 (−2,0) を中心とする半径2の円の内部(境界を含む)を表す。 したがって、x2+y2≥4 かつ x2+y2+4x≤0 を満たす領域は、原点を中心とする半径2の円の外部かつ、点 (−2,0) を中心とする半径2の円の内部の領域を表す。 (3)
連立不等式 ∣x∣+∣y∣≤3, ∣x∣≤2, ∣y∣≤2 の表す領域の面積を求める。 まず、∣x∣+∣y∣≤3 は、4つの直線 x+y=3,x−y=3,−x+y=3,−x−y=3 で囲まれた正方形の内部を表す。 これは、点 (3,0),(0,3),(−3,0),(0,−3) を頂点とする正方形である。 ∣x∣≤2 は −2≤x≤2 を表し、∣y∣≤2 は −2≤y≤2 を表す。 したがって、求める領域は、上記の正方形と、正方形 −2≤x≤2, −2≤y≤2 の共通部分である。 正方形の4つの頂点はそれぞれ (3,0), (0,3), (−3,0), (0,−3)である。 この正方形が、正方形 ∣x∣≤2,∣y∣≤2 からはみ出している部分の面積を考える。 x>0, y>0 の部分では、x+y≤3 なので、y≤−x+3 である。 このとき、x≤2, y≤2 なので、2≤x≤3, 2≤y≤3 という範囲となることはない。 領域は、点 (2,1),(1,2),(−1,2),(−2,1),(−2,−1),(−1,−2),(1,−2),(2,−1) を通る。 ∣x∣+∣y∣≤3 と ∣x∣≤2,∣y∣≤2 で表される領域の共通部分は、 正方形 ∣x∣≤2,∣y∣≤2 から、4つの角の三角形を除いたものである。 各三角形の面積は、(1/2) * 1 * 1 = 1/2 である。
4つの三角形の面積の合計は、4 * (1/2) = 2 である。
正方形の面積は、4 * 4 = 16 である。
したがって、求める面積は、16 - 2 = 14 である。