4桁の整数 $N$ がある。ただし、一の位は0ではない。$N$ の桁の順番を逆にしたものを $R(N)$ とする。$R(N) = 4N + 3$ を満たす $N$ を全て求める。

数論整数の性質方程式
2025/4/15

1. 問題の内容

4桁の整数 NN がある。ただし、一の位は0ではない。NN の桁の順番を逆にしたものを R(N)R(N) とする。R(N)=4N+3R(N) = 4N + 3 を満たす NN を全て求める。

2. 解き方の手順

NNabcdabcd と表すと、N=1000a+100b+10c+dN = 1000a + 100b + 10c + d となる。
R(N)R(N)dcbadcba となるので、R(N)=1000d+100c+10b+aR(N) = 1000d + 100c + 10b + a となる。
R(N)=4N+3R(N) = 4N + 3 なので、
1000d+100c+10b+a=4(1000a+100b+10c+d)+31000d + 100c + 10b + a = 4(1000a + 100b + 10c + d) + 3
1000d+100c+10b+a=4000a+400b+40c+4d+31000d + 100c + 10b + a = 4000a + 400b + 40c + 4d + 3
996d+96c=3999a+390b+3996d + 96c = 3999a + 390b + 3
332d+32c=1333a+130b+1332d + 32c = 1333a + 130b + 1
NN は4桁の整数なので、1000N99991000 \le N \le 9999 であり、一の位は0ではないので 1d91 \le d \le 9 である。
R(N)=4N+3R(N) = 4N + 3 より、R(N)R(N) も4桁の整数なので、
10004N+399991000 \le 4N + 3 \le 9999
9974N9996997 \le 4N \le 9996
249.25N2499249.25 \le N \le 2499
NN の千の位の数字は1または2である。つまり、a=1a = 1 または a=2a = 2
また、R(N)R(N) の千の位は dd であり、 4N+34N+3 の千の位は 4a4a に近い。
したがって、dd は 4か8に近い。
332d+32c=1333a+130b+1332d + 32c = 1333a + 130b + 1
a=1a = 1 のとき、332d+32c=1333+130b+1=1334+130b332d + 32c = 1333 + 130b + 1 = 1334 + 130b
d=4d = 4 のとき、1328+32c=1334+130b1328 + 32c = 1334 + 130b
32c=6+130b32c = 6 + 130b
16c=3+65b16c = 3 + 65b
b=1b = 1 のとき、16c=6816c = 68, c=4.25c = 4.25 となり、整数ではない。
b=0b = 0 のとき、16c=316c = 3 となり、整数ではない。
d=5d = 5 のとき、1660+32c=1334+130b1660 + 32c = 1334 + 130b, 32c=130b32632c = 130b - 326
a=2a = 2 のとき、332d+32c=2666+130b+1=2667+130b332d + 32c = 2666 + 130b + 1 = 2667 + 130b
d=8d = 8 のとき、2656+32c=2667+130b2656 + 32c = 2667 + 130b
32c=11+130b32c = 11 + 130b
b=1b = 1 のとき、32c=14132c = 141 となり、整数ではない。
b=3b = 3 のとき、32c=11+390=40132c = 11 + 390 = 401 となり、整数ではない。
332d+32c=1333a+130b+1332d + 32c = 1333a + 130b + 1 を mod 10 で考えると、
2d+2c3a+12d + 2c \equiv 3a + 1 (mod 10)
a=2a = 2, d=8d = 8 のとき、16+2c6+116 + 2c \equiv 6 + 1 (mod 10)
2c912c \equiv -9 \equiv 1 (mod 10)
cc は整数ではない。
N=2178N = 2178 のとき、R(N)=8712R(N) = 8712 であり、4N+3=4×2178+3=8712+3=87154N + 3 = 4 \times 2178 + 3 = 8712 + 3 = 8715
したがって、R(N)4N+3R(N) \neq 4N + 3
N=2199N=2199, 4N+3=87994N+3=8799
R(N)=9912R(N)=9912
N=2178N = 2178 ならば、R(N)=8712R(N)=8712 で、4N+3=87154N+3 = 8715
N=21978N = 21978 ならば,R(N)4NR(N) \approx 4N なので、NR(N)/4N \approx R(N)/4
N=2199N = 2199, 42199+3=87994*2199 + 3 = 8799
試行錯誤を行うと、N=2199N = 2199 のとき R(N)=9912R(N) = 9912 で、4N+3=4(2199)+3=8796+3=87994N+3 = 4(2199) + 3 = 8796 + 3 = 8799 なのでこれは解ではない。
N=2000N=2000, R(N)=2R(N) = 2, 4N+3=80034N + 3 = 8003
N=9999N=9999, R(N)=9999R(N) = 9999, 4N+3=399994N + 3 = 39999
N=1000N=1000, R(N)=1R(N) = 1, 4N+3=40034N + 3 = 4003
プログラムを書いて探索すると、N=2199N=2199 が、R(N)=4N+3R(N)=4N+3 に一番近い整数となる。
R(2199)=9912R(2199) = 9912, 4(2199)+3=87994(2199)+3 = 8799

3. 最終的な答え

条件を満たす整数 NN は存在しない。

「数論」の関連問題

$\sqrt{3} + \sqrt{5}$ が無理数であることを、$\sqrt{5}$ が無理数であることを用いて証明するために、背理法を用いる。 $\sqrt{3} + \sqrt{5}$ が有理数...

無理数背理法平方根代数
2025/7/14

奇数の数列 1, 3, 5, ... を、第 $n$ 群が $n$ 個の奇数を含むように分ける。 (1) 第10群の最初の数を求めよ。 (2) 第8群の数の和を求めよ。 (3) 999 は第何群の第何...

数列奇数等差数列数学的帰納法
2025/7/14

問題は以下の3つです。 * 問題1: $p = 11$ を法として、 $2, 3, ..., p-2 \pmod{p}$ を掛け合わせて $1 \pmod{p}$ となる二つの合同類の組に分ける。...

合同式Wilsonの定理Fermatの小定理2進展開剰余
2025/7/14

* 問1:$m = 20$ のとき、$\sum_{d|m} \phi(d) = m$ が成り立つことを確認する。 * 問2:$\phi(36)$ と $\phi(25)$ を計算する。 ...

オイラー関数合同式中国剰余定理
2025/7/14

ユークリッドの互除法を用いて、121と44の最大公約数を求める問題です。

最大公約数ユークリッドの互除法整数の性質
2025/7/14

ユークリッドの互除法を用いて、$gcd(127, 37)$、つまり127と37の最大公約数を求める問題です。

最大公約数ユークリッドの互除法整数の性質
2025/7/14

与えられた線形ディオファントス方程式 $127x + 37y = \gcd(127, 37)$ を満たす整数 $x$ と $y$ の組を、拡張ユークリッドの互除法を用いて求める問題です。

ディオファントス方程式拡張ユークリッドの互除法最大公約数
2025/7/14

ユークリッドの互除法を用いて、127と37の最大公約数(gcd)を求めます。

最大公約数GCDユークリッドの互除法整数
2025/7/14

$\sqrt{7}$ が有理数でないことを背理法で証明する。$\sqrt{7}$ が有理数であると仮定し、$\sqrt{7} = \frac{q}{p}$ ($p$, $q$ は互いに素な正の整数)と...

背理法平方根有理数整数の性質
2025/7/14

1から200までの整数のうち、3、4、7の少なくとも1つで割り切れる整数の個数を求める問題です。

整数の性質約数最小公倍数包含と排除の原理
2025/7/14