$\sqrt{3} + \sqrt{5}$ が無理数であることを、$\sqrt{5}$ が無理数であることを用いて証明するために、背理法を用いる。 $\sqrt{3} + \sqrt{5}$ が有理数であると仮定した場合に矛盾が生じることを示す。

数論無理数背理法平方根代数
2025/7/14

1. 問題の内容

3+5\sqrt{3} + \sqrt{5} が無理数であることを、5\sqrt{5} が無理数であることを用いて証明するために、背理法を用いる。
3+5\sqrt{3} + \sqrt{5} が有理数であると仮定した場合に矛盾が生じることを示す。

2. 解き方の手順

(1) 3+5\sqrt{3} + \sqrt{5} が有理数であると仮定する。したがって、ある有理数 rr が存在して、
3+5=r\sqrt{3} + \sqrt{5} = r
この式の両辺を2乗すると、
(3+5)2=r2(\sqrt{3} + \sqrt{5})^2 = r^2
3+215+5=r23 + 2\sqrt{15} + 5 = r^2
8+215=r28 + 2\sqrt{15} = r^2
215=r282\sqrt{15} = r^2 - 8
15=r282\sqrt{15} = \frac{r^2 - 8}{2}
rr は有理数なので、r2r^2 も有理数であり、r28r^2 - 8 も有理数である。したがって、r282\frac{r^2 - 8}{2} も有理数である。しかし、15\sqrt{15} は無理数なので、これは矛盾である。
したがって、3+5\sqrt{3} + \sqrt{5} は有理数ではない。
(2) 問題文中の空欄を埋めていく。
3+5\sqrt{3} + \sqrt{5} が (1) と仮定する。ここで、(1) は「有理数」が入る。
3+5=r\sqrt{3} + \sqrt{5} = r とすると、r0r \ne 0 より、5=\sqrt{5} = (2) となる。(2)には有理数の式が入る。
3=r5\sqrt{3} = r - \sqrt{5} より、3=(r5)2=r22r5+53 = (r-\sqrt{5})^2 = r^2 - 2r\sqrt{5} + 5
2r5=r2+22r\sqrt{5} = r^2 + 2
5=r2+22r\sqrt{5} = \frac{r^2 + 2}{2r}
rr は有理数なので、r2+22r\frac{r^2 + 2}{2r} も有理数である。したがって、(2)にはr2+22r\frac{r^2 + 2}{2r} が入る。
rr が (1) 「有理数」のとき、(2) r2+22r\frac{r^2 + 2}{2r} は (1) 「有理数」であるから、この等式は 5\sqrt{5} が (1) 「有理数」であることに矛盾する。
したがって、3+5\sqrt{3} + \sqrt{5} は (3) である。 (3) には「無理数」が入る。

3. 最終的な答え

(1): 有理数
(2): r2+22r\frac{r^2 + 2}{2r}
(3): 無理数

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