質量 $6.0 kg$ の物体Aが東向きに速さ $10 m/s$ で進んでいる。質量 $5.0 kg$ の物体Bが北向きに速さ $12 m/s$ で進んでいる。これらが衝突して一体となったとき、衝突後の物体の速さと、東向きに対する角度を求めよ。

応用数学力学運動量保存衝突
2025/4/18
## 問題8

1. 問題の内容

質量 6.0kg6.0 kg の物体Aが東向きに速さ 10m/s10 m/s で進んでいる。質量 5.0kg5.0 kg の物体Bが北向きに速さ 12m/s12 m/s で進んでいる。これらが衝突して一体となったとき、衝突後の物体の速さと、東向きに対する角度を求めよ。

2. 解き方の手順

衝突後の物体の速度を v\vec{v} とし、x軸を東向き、y軸を北向きとします。運動量保存の法則から、
m_A \vec{v_A} + m_B \vec{v_B} = (m_A + m_B) \vec{v}
各方向の成分で表すと、
m_A v_{Ax} + m_B v_{Bx} = (m_A + m_B) v_x \\
m_A v_{Ay} + m_B v_{By} = (m_A + m_B) v_y
与えられた値を代入すると、
6.0 \times 10 + 5.0 \times 0 = (6.0 + 5.0) v_x \\
6.0 \times 0 + 5.0 \times 12 = (6.0 + 5.0) v_y
これを解くと、
v_x = \frac{60}{11} \approx 5.45 \ m/s \\
v_y = \frac{60}{11} \approx 5.45 \ m/s
したがって、衝突後の速さは
v = \sqrt{v_x^2 + v_y^2} = \sqrt{\left(\frac{60}{11}\right)^2 + \left(\frac{60}{11}\right)^2} = \frac{60\sqrt{2}}{11} \approx 7.71 \ m/s
東向きに対する角度 θ\theta は、
\tan \theta = \frac{v_y}{v_x} = \frac{60/11}{60/11} = 1
より、
\theta = \arctan(1) = 45^\circ

3. 最終的な答え

衝突後の速さ:約 7.71 m/s7.71 \ m/s
東向きに対する角度: 4545^\circ
## 問題9

1. 問題の内容

滑らかな水平面上で、質量 1.5kg1.5 kg の物体Aが xx 軸上を正の向きに 12m/s12 m/s の速さで進み、静止している質量 5.2kg5.2 kg の物体Bに衝突した。衝突後、Aは進行方向から 6060^\circ ずれ、Bは 3030^\circ の方向に進んだ。物体A, Bの衝突後の速さ vA,vBv_A', v_B' はそれぞれいくらか。

2. 解き方の手順

衝突前のAの速度を vA\vec{v_A}、衝突後のAの速度を vA\vec{v_A'}、衝突前のBの速度を vB\vec{v_B}、衝突後のBの速度を vB\vec{v_B'} とします。
xx軸方向、および yy軸方向の運動量保存則から、
m_A v_A + m_B v_B = m_A v_A' \cos(60^\circ) + m_B v_B' \cos(30^\circ) \\
0 = m_A v_A' \sin(60^\circ) - m_B v_B' \sin(30^\circ)
vA=12m/sv_A = 12 m/s, vB=0m/sv_B = 0 m/s を代入すると

1. 5 \times 12 + 5.2 \times 0 = 1.5 v_A' \cos(60^\circ) + 5.2 v_B' \cos(30^\circ) \\

2. 5 \times 12 = 1.5 v_A' \frac{1}{2} + 5.2 v_B' \frac{\sqrt{3}}{2} \\

0 = 1.5 v_A' \sin(60^\circ) - 5.2 v_B' \sin(30^\circ) \\

3. 5 v_A' \frac{\sqrt{3}}{2} = 5.2 v_B' \frac{1}{2}

整理すると、
18 = 0.75 v_A' + 2.6\sqrt{3} v_B' \\
1.5\sqrt{3} v_A' = 5.2 v_B'
2番目の式から、
v_A' = \frac{5.2}{1.5\sqrt{3}} v_B'
これを1番目の式に代入すると、
18 = 0.75 \left(\frac{5.2}{1.5\sqrt{3}} v_B'\right) + 2.6\sqrt{3} v_B' \\
18 = \frac{3.9}{1.5\sqrt{3}} v_B' + 2.6\sqrt{3} v_B' \\
18 = \left(\frac{3.9}{1.5\sqrt{3}} + 2.6\sqrt{3}\right) v_B' \\
18 = \left(\frac{3.9 + 2.6 \times 1.5 \times 3}{1.5\sqrt{3}}\right) v_B' \\
18 = \left(\frac{3.9 + 11.7}{1.5\sqrt{3}}\right) v_B' \\
18 = \frac{15.6}{1.5\sqrt{3}} v_B' \\
18 = \frac{10.4}{\sqrt{3}} v_B' \\
v_B' = \frac{18\sqrt{3}}{10.4} = \frac{9\sqrt{3}}{5.2} \approx 3.00 m/s
したがって、
v_A' = \frac{5.2}{1.5\sqrt{3}} \times \frac{9\sqrt{3}}{5.2} = \frac{9}{1.5} = 6.00 m/s

3. 最終的な答え

vA=6.00 m/sv_A' = 6.00 \ m/s
vB=3.00 m/sv_B' = 3.00 \ m/s

「応用数学」の関連問題

問題は、ベクトル関数 $A(t)$, $B(t)$ とスカラー関数 $k(t)$ に関する2つの関係式(ライプニッツ・ルール)が成り立つことを示すこと、および、$A^2 = \text{const.}...

ベクトル解析微分ライプニッツ則内積幾何学的意味
2025/4/19

水平面と角 $\beta$ をなす斜面の最下点から、斜面と角 $\alpha$ をなす方向に初速 $v_0$ で物体を投げ上げたとき、斜面上の最大到達距離を得るための角 $\alpha$ を求めよ。

力学運動最大到達距離微分三角関数
2025/4/19

水平面と角 $\beta$ をなす斜面の最下点から、斜面と角 $\alpha$ をなす方向に初速 $v_0$ で物体を投げた時、斜面上での最大到達距離を得るための角 $\alpha$ を求めよ。

力学運動方程式最大到達距離微分三角関数
2025/4/19

与えられた3つの式が等しいことを確認、または変形していく問題です。 $y=0.20 \sin\pi(5.0t - 0.10x)$ $=0.20 \sin 2\pi(2.5t - 0.050x)$ $=...

三角関数波動物理
2025/4/18

与えられた正弦波の式 $y = 0.20 \sin \pi(5.0t - 0.10x)$ を変形し、一般的な正弦波の式 $y = A \sin 2\pi (\frac{t}{T} - \frac{x}...

波動正弦波振幅周期波長振動数波の速さ
2025/4/18

$x$軸上を正の向きに進む正弦波の、座標 $x$ [m] の点の変位 $y$ [m] が $y = 0.20 \sin \pi(5.0t - 0.10x)$ で表されるとき、この波の振幅 $A$ [m...

波動正弦波振幅周期波長振動数波の速さ物理
2025/4/18

$x$軸上を正の向きに進む波長が6.0mの正弦波がある。ある点における時刻$t$ [s]での変位$y$ [m]が $y = 2.0 \cos(8.0 \pi t)$ で表される。 (1) この波の周期...

波動正弦波周期波の速さ波長
2025/4/18

$x$軸上を正の向きに進む正弦波の、座標 $x$ [m] の点の時刻 $t$ [s] における変位 $y$ [m] が $y = 0.20 \sin \pi (5.0t - 0.10x)$ で表される...

正弦波物理振幅周期波長振動数速さ
2025/4/18

細胞外のナトリウムイオン濃度が145 mM、細胞内のナトリウムイオン濃度が10 mMであるとき、ナトリウムイオンの平衡電位 $V$ をネルンストの式を使って計算する問題です。ネルンストの式は、$V =...

ネルンストの式対数生化学イオン濃度
2025/4/18

細胞外のカリウムイオン濃度が5mM、細胞内のカリウムイオン濃度が140mMのとき、カリウムイオンの平衡電位$V$をネルンストの式を用いて計算する問題です。式は$V = 62 \log_{10}(5/1...

対数計算化学
2025/4/18