$k$ は定数とする。関数 $f(x) = (x^2 + 2x + 2)^2 - 2k(x^2 + 2x + 2) + k$ について、以下の問いに答える。 (1) $t = x^2 + 2x + 2$ とおく。$x$ が $-2 \le x \le 1$ の範囲を動くとき、$t$ のとりうる値の範囲を求めよ。 (2) $x$ が $-2 \le x \le 1$ の範囲を動くとき、$f(x)$ の最大値と最小値を求めよ。

1. 問題の内容

$k$ は定数とする。関数 $f(x) = (x^2 + 2x + 2)^2 - 2k(x^2 + 2x + 2) + k$ について、以下の問いに答える。

(1) $t = x^2 + 2x + 2$ とおく。$x$ が $-2 \le x \le 1$ の範囲を動くとき、$t$ のとりうる値の範囲を求めよ。

(2) $x$ が $-2 \le x \le 1$ の範囲を動くとき、$f(x)$ の最大値と最小値を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) $t = x^2 + 2x + 2$ を平方完成して $t = (x+1)^2 + 1$ とする。

$x$ の定義域 $-2 \le x \le 1$ における $t$ の範囲を求める。

$x = -1$ のとき $t = 1$ (最小値)

$x = 1$ のとき $t = 1^2 + 2(1) + 2 = 5$ (最大値)

$x = -2$ のとき $t = (-2)^2 + 2(-2) + 2 = 2$

よって、$t$ の取りうる値の範囲は $1 \le t \le 5$。

(2) $f(x) = (x^2 + 2x + 2)^2 - 2k(x^2 + 2x + 2) + k$ を $t$ で表すと、

$f(x) = t^2 - 2kt + k$。

$f(x)$ を $t$ の関数と見て $g(t) = t^2 - 2kt + k$ とする。

$g(t)$ を平方完成すると $g(t) = (t-k)^2 - k^2 + k$。

$t$ の定義域は $1 \le t \le 5$ なので、この範囲における $g(t)$ の最大値と最小値を考える。

(i) $k < 1$ のとき

$t = 1$ で最小値、 $t = 5$ で最大値をとる。

最小値: $g(1) = 1 - 2k + k = 1 - k$

最大値: $g(5) = 25 - 10k + k = 25 - 9k$

(ii) $1 \le k \le 5$ のとき

$t = k$ で最小値 $-k^2 + k$ をとる。

$t = 1$ または $t = 5$ で最大値をとる。

$g(1) - g(5) = (1-k) - (25-9k) = -24 + 8k = 8(k-3)$

$1 \le k < 3$ のとき $g(5) > g(1)$ より、最大値 $g(5) = 25 - 9k$

$k = 3$ のとき $g(5) = g(1) = -2$

$3 < k \le 5$ のとき $g(1) > g(5)$ より、最大値 $g(1) = 1 - k$

(iii) $k > 5$ のとき

$t = 5$ で最小値、 $t = 1$ で最大値をとる。

最小値: $g(5) = 25 - 10k + k = 25 - 9k$

最大値: $g(1) = 1 - 2k + k = 1 - k$

まとめると、

* $k < 1$ のとき、最小値 $1 - k$ ($x=-2$)、最大値 $25 - 9k$ ($x=1$)

* $1 \le k \le 3$ のとき、最小値 $-k^2+k$ ($x=-k-1$ で、$x=-2$ から $x=1$ までの範囲)最大値 $25-9k$ ($x=1$)

* $3 \le k \le 5$ のとき、最小値 $-k^2+k$ ($x=-k-1$)、最大値 $1-k$ ($x=-2$)

* $k > 5$ のとき、最小値 $25 - 9k$ ($x=1$)、最大値 $1 - k$ ($x=-2$)

3. 最終的な答え

(1) $1 \le t \le 5$

(2)

$k < 1$ のとき、最小値 $1-k$、最大値 $25-9k$

$1 \le k \le 3$ のとき、最小値 $-k^2+k$、最大値 $25-9k$

$3 < k \le 5$ のとき、最小値 $-k^2+k$、最大値 $1-k$

$k > 5$ のとき、最小値 $25-9k$、最大値 $1-k$