与えられた2次関数 $f(x) = x^2 + (2-2a)x - 6a + 3$ と $g(x) = 2x^2 - 2ax - \frac{1}{2}a^2 + 2a + k$ について、以下の問いに答えます。 (1) $a = 0$ のときの $f(x)$ の最小値 $M$ を求めます。 (2) $g(x)$ の最小値 $m$ を $a$、$k$ を用いて表します。 (3) $M$ と $m$ の小さくない方を $h(a)$ とします。 (i) $k = -1$ のとき、$h(a) = -\frac{1}{4}$ となるような $a$ の値を求めます。 (ii) 異なる3個以上の $a$ の値に対して $h(a)$ が同じ値をとることがあるような $k$ の取りうる値の範囲を求めます。

1. 問題の内容

与えられた2次関数 $f(x) = x^2 + (2-2a)x - 6a + 3$ と $g(x) = 2x^2 - 2ax - \frac{1}{2}a^2 + 2a + k$ について、以下の問いに答えます。

(1) $a = 0$ のときの $f(x)$ の最小値 $M$ を求めます。

(2) $g(x)$ の最小値 $m$ を $a$、$k$ を用いて表します。

(3) $M$ と $m$ の小さくない方を $h(a)$ とします。

(i) $k = -1$ のとき、$h(a) = -\frac{1}{4}$ となるような $a$ の値を求めます。

(ii) 異なる3個以上の $a$ の値に対して $h(a)$ が同じ値をとることがあるような $k$ の取りうる値の範囲を求めます。

2. 解き方の手順

(1) $a = 0$ のとき、$f(x) = x^2 + 2x + 3 = (x+1)^2 + 2$ となります。平方完成より、最小値 $M = 2$ です。

(2) $g(x) = 2(x^2 - ax) - \frac{1}{2}a^2 + 2a + k = 2(x - \frac{a}{2})^2 - \frac{a^2}{2} - \frac{a^2}{2} + 2a + k = 2(x - \frac{a}{2})^2 - a^2 + 2a + k$ となります。平方完成より、最小値 $m = -a^2 + 2a + k$ です。

(3) (i) $k = -1$ のとき、$m = -a^2 + 2a - 1 = -(a-1)^2$ となります。また、$f(x) = x^2 + (2-2a)x - 6a + 3 = (x + 1 - a)^2 - (1-a)^2 - 6a + 3 = (x + 1 - a)^2 - 1 + 2a - a^2 - 6a + 3 = (x + 1 - a)^2 - a^2 - 4a + 2$ となるため、$M = -a^2 - 4a + 2$ です。

$h(a) = -\frac{1}{4}$ となるのは、$M \ge m$ のとき $M = -\frac{1}{4}$ か、$M \le m$ のとき $m = -\frac{1}{4}$ の場合です。

$M = -\frac{1}{4}$ のとき、$-a^2 - 4a + 2 = -\frac{1}{4}$ より、$4a^2 + 16a - 9 = 0$。$(2a - 1)(2a + 9) = 0$ より、$a = \frac{1}{2}, -\frac{9}{2}$。

$m = -\frac{1}{4}$ のとき、$-(a-1)^2 = -\frac{1}{4}$ より、$(a-1)^2 = \frac{1}{4}$。$a-1 = \pm \frac{1}{2}$ より、$a = \frac{3}{2}, \frac{1}{2}$。

$M \ge m$ となるのは、$-a^2 - 4a + 2 \ge -a^2 + 2a - 1$ より、$6a \le 3$、$a \le \frac{1}{2}$ のときです。

$M \le m$ となるのは、$a \ge \frac{1}{2}$ のときです。

$a = \frac{1}{2}$ のとき、$M = -\frac{1}{4} - 2 + 2 = -\frac{1}{4}$、$m = -\frac{1}{4} + 1 - 1 = -\frac{1}{4}$。

$a = -\frac{9}{2}$ のとき、$M = -\frac{81}{4} + 18 + 2 = -\frac{81}{4} + \frac{80}{4} = -\frac{1}{4}$、$m = -\frac{81}{4} - 9 - 1 = -\frac{81+36+4}{4} = -\frac{121}{4}$。$M > m$ となる。

$a = \frac{3}{2}$ のとき、$M = -\frac{9}{4} - 6 + 2 = -\frac{9}{4} - 4 = -\frac{25}{4}$、$m = -\frac{1}{4}$。$M < m$ となる。

したがって、$h(a) = -\frac{1}{4}$ となる $a$ の値は、$a = -\frac{9}{2}, \frac{3}{2}$ です。

(3) (ii) $M = -a^2 - 4a + 2$、$m = -a^2 + 2a + k$ です。$M = m$ となるのは、$-a^2 - 4a + 2 = -a^2 + 2a + k$ のとき、$6a = 2 - k$、$a = \frac{2-k}{6}$ です。

$M$ と $m$ のグラフを描くと、上に凸な放物線です。

$h(a)$ が異なる3個以上の $a$ の値に対して同じ値をとるのは、$M = m$ となる $a$ の値において、$M$ と $m$ の値が同じである場合です。

$M = m$ となる $a$ の値は1つしかありません。

$h(a)$ が同じ値をとるためには、$M$ と $m$ のグラフが接する必要があります。

$M = m$ のとき、$M = m = -(\frac{2-k}{6})^2 - 4(\frac{2-k}{6}) + 2 = -(\frac{2-k}{6})^2 + 2(\frac{2-k}{6}) + k$ です。

3. 最終的な答え

(1) $M = 2$

(2) $m = -a^2 + 2a + k$

(3) (i) $a = -\frac{9}{2}, \frac{3}{2}$

(ii) $k < -4$