一辺の長さが2の正三角形ABCにおいて、辺AB上に点P、辺AC上に点Qがあり、$BP = AQ$が成立している。$BP = 2t$とするとき、内積$\vec{BQ} \cdot \vec{CP}$を$t$を用いて表し、さらに$\vec{BQ} \cdot \vec{CP}$の最大値と最小値を求める問題である。

幾何学ベクトル内積正三角形最大値最小値
2025/4/20

1. 問題の内容

一辺の長さが2の正三角形ABCにおいて、辺AB上に点P、辺AC上に点Qがあり、BP=AQBP = AQが成立している。BP=2tBP = 2tとするとき、内積BQCP\vec{BQ} \cdot \vec{CP}ttを用いて表し、さらにBQCP\vec{BQ} \cdot \vec{CP}の最大値と最小値を求める問題である。

2. 解き方の手順

(1) BQCP\vec{BQ} \cdot \vec{CP}ttを用いて表す。
AB=b\vec{AB} = \vec{b}, AC=c\vec{AC} = \vec{c}とおくと、AP=ABBP=b2tb2=(1t)b\vec{AP} = \vec{AB} - \vec{BP} = \vec{b} - 2t\frac{\vec{b}}{2} = (1-t)\vec{b}であり、AQ=2tc2=tc\vec{AQ} = 2t\frac{\vec{c}}{2} = t\vec{c}である。
よって、BQ=AQAB=tcb\vec{BQ} = \vec{AQ} - \vec{AB} = t\vec{c} - \vec{b}CP=APAC=(1t)bc\vec{CP} = \vec{AP} - \vec{AC} = (1-t)\vec{b} - \vec{c}となる。
したがって、
BQCP=(tcb)((1t)bc)\vec{BQ} \cdot \vec{CP} = (t\vec{c} - \vec{b}) \cdot ((1-t)\vec{b} - \vec{c})
=t(1t)(cb)tc2(1t)b2+(bc)= t(1-t)(\vec{c} \cdot \vec{b}) - t|\vec{c}|^2 - (1-t)|\vec{b}|^2 + (\vec{b} \cdot \vec{c})
ここで、b=c=2|\vec{b}| = |\vec{c}| = 2, bc=bccos60=2212=2\vec{b} \cdot \vec{c} = |\vec{b}||\vec{c}|\cos{60^\circ} = 2 \cdot 2 \cdot \frac{1}{2} = 2であるから、
BQCP=2t(1t)4t4(1t)+2\vec{BQ} \cdot \vec{CP} = 2t(1-t) - 4t - 4(1-t) + 2
=2t2t24t4+4t+2= 2t - 2t^2 - 4t - 4 + 4t + 2
=2t2+2t2= -2t^2 + 2t - 2
(2) BQCP\vec{BQ} \cdot \vec{CP}の最大値と最小値を求める。
f(t)=2t2+2t2f(t) = -2t^2 + 2t - 2とおくと、f(t)=2(t2t)2=2(t12)2+122=2(t12)232f(t) = -2(t^2 - t) - 2 = -2(t - \frac{1}{2})^2 + \frac{1}{2} - 2 = -2(t - \frac{1}{2})^2 - \frac{3}{2}となる。
0t10 \le t \le 1より、
t=12t = \frac{1}{2}のとき最大値32-\frac{3}{2}
t=0,1t = 0, 1のとき最小値2-2

3. 最終的な答え

(1) BQCP=2t2+2t2\vec{BQ} \cdot \vec{CP} = -2t^2 + 2t - 2
(2) 最大値:32-\frac{3}{2}、最小値:2-2

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