与えられたブール代数の式を簡略化する問題です。式は次の通りです。 $\overline{A(A \cdot B)} + B(A \cdot B)$

離散数学ブール代数論理演算式の簡略化ド・モルガンの法則分配法則吸収則
2025/4/22

1. 問題の内容

与えられたブール代数の式を簡略化する問題です。式は次の通りです。
A(AB)+B(AB)\overline{A(A \cdot B)} + B(A \cdot B)

2. 解き方の手順

まず、ド・モルガンの法則を適用して、式の最初の項を簡略化します。ド・モルガンの法則は、XY=X+Y\overline{XY} = \overline{X} + \overline{Y} です。今回の式では、A(AB)=A+AB\overline{A(A \cdot B)} = \overline{A} + \overline{A \cdot B} となります。
さらにド・モルガンの法則を適用すると、AB=A+B\overline{A \cdot B} = \overline{A} + \overline{B} となります。
したがって、A(AB)=A+A+B=A+B\overline{A(A \cdot B)} = \overline{A} + \overline{A} + \overline{B} = \overline{A} + \overline{B} となります。(なぜなら、A+A=A\overline{A}+\overline{A}=\overline{A}だからです。)
次に、分配法則を適用して、式の2番目の項を簡略化します。分配法則は、X(Y+Z)=XY+XZX(Y+Z)=XY+XZです。しかし、今回は積の形です。
元の式は、
A(AB)+B(AB)\overline{A(A \cdot B)} + B(A \cdot B)
A+B+B(AB)\overline{A} + \overline{B} + B(A \cdot B)
結合法則より、
A+B+(BA)B\overline{A} + \overline{B} + (B \cdot A) \cdot B
可換律より、BA=ABB \cdot A = A \cdot Bなので、
A+B+(AB)B\overline{A} + \overline{B} + (A \cdot B) \cdot B
BB=BB \cdot B = Bなので、
A+B+AB\overline{A} + \overline{B} + A \cdot B
吸収則により、B+AB=A+B+AB=A+B+B=A+1=1\overline{B}+AB = \overline{A}+ \overline{B} + AB = \overline{A}+ \overline{B}+B = \overline{A}+1 = 1
または別の方法として、AB+B=(A+B)(B+B)=(A+B)=A+BAB + \overline{B} = (A+\overline{B})(\overline{B}+B)=(A+\overline{B}) = A+\overline{B}
よって、A+AB+B\overline{A} + AB + \overline{B}
A+(A+B)B+AB\overline{A} + (A+ \overline{B}) \overline{B} +AB
= A+AB+B+AB=A+(A+A)B=A+B\overline{A} + A \overline{B} + \overline{B} +AB = \overline{A} + (A + \overline{A})\overline{B} = \overline{A} + \overline{B}
別の変形:
A+B+AB\overline{A} + \overline{B} + AB
=A+B+AB+AA+BB= \overline{A} + \overline{B} + AB + A\overline{A} + \overline{B}BAA=0\overline{A}A =0BB=0\overline{B}B =0を追加)
=A+B(1+A)= \overline{A} + \overline{B}(1+A)

3. 最終的な答え

A+B+AB\overline{A} + \overline{B} + AB

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