与えられた関数 $f(x)$ が $x = 0$ で連続であるか、また、$x = 0$ で微分可能であるかを判定する問題です。 関数は次のように定義されています。 $f(x) = \begin{cases} x^2 & (x \geq 0) \\ x & (x < 0) \end{cases}$

解析学連続性微分可能性極限区分関数
2025/4/22

1. 問題の内容

与えられた関数 f(x)f(x)x=0x = 0 で連続であるか、また、x=0x = 0 で微分可能であるかを判定する問題です。
関数は次のように定義されています。
f(x)={x2(x0)x(x<0)f(x) = \begin{cases} x^2 & (x \geq 0) \\ x & (x < 0) \end{cases}

2. 解き方の手順

(1) 連続性の確認
関数 f(x)f(x)x=0x = 0 で連続であるためには、以下の3つの条件を満たす必要があります。
* f(0)f(0) が定義されている。
* limx0f(x)\lim_{x \to 0} f(x) が存在する。
* limx0f(x)=f(0)\lim_{x \to 0} f(x) = f(0)
まず、f(0)f(0) を計算します。定義より、f(0)=02=0f(0) = 0^2 = 0 です。
次に、limx0f(x)\lim_{x \to 0} f(x) を確認します。左側極限と右側極限を計算します。
右側極限:limx0+f(x)=limx0+x2=0\lim_{x \to 0^+} f(x) = \lim_{x \to 0^+} x^2 = 0
左側極限:limx0f(x)=limx0x=0\lim_{x \to 0^-} f(x) = \lim_{x \to 0^-} x = 0
左側極限と右側極限が一致するため、limx0f(x)=0\lim_{x \to 0} f(x) = 0 が存在します。
最後に、limx0f(x)=f(0)\lim_{x \to 0} f(x) = f(0) を確認します。0=00 = 0 であるため、この条件も満たされます。
したがって、f(x)f(x)x=0x = 0 で連続です。
(2) 微分可能性の確認
関数 f(x)f(x)x=0x = 0 で微分可能であるためには、微分係数が存在する必要があります。つまり、左側微分係数と右側微分係数が存在し、かつそれらが一致する必要があります。
右側微分係数:
f(0+)=limh0+f(0+h)f(0)h=limh0+h20h=limh0+h=0f'(0^+) = \lim_{h \to 0^+} \frac{f(0 + h) - f(0)}{h} = \lim_{h \to 0^+} \frac{h^2 - 0}{h} = \lim_{h \to 0^+} h = 0
左側微分係数:
f(0)=limh0f(0+h)f(0)h=limh0h0h=limh01=1f'(0^-) = \lim_{h \to 0^-} \frac{f(0 + h) - f(0)}{h} = \lim_{h \to 0^-} \frac{h - 0}{h} = \lim_{h \to 0^-} 1 = 1
左側微分係数と右側微分係数が一致しないため、f(x)f(x)x=0x = 0 で微分可能ではありません。

3. 最終的な答え

f(x)f(x)x=0x = 0 で連続であり、微分可能ではありません。

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