2次関数 $y = x^2 - 2ax - a + 2$ のグラフと $x$ 軸の共有点が $x > 0$ の範囲にのみあるように、定数 $a$ の値の範囲を求める問題です。

代数学二次関数二次方程式グラフ解の配置判別式解と係数の関係
2025/4/23

1. 問題の内容

2次関数 y=x22axa+2y = x^2 - 2ax - a + 2 のグラフと xx 軸の共有点が x>0x > 0 の範囲にのみあるように、定数 aa の値の範囲を求める問題です。

2. 解き方の手順

与えられた2次関数 y=x22axa+2y = x^2 - 2ax - a + 2 のグラフと xx 軸との共有点の xx 座標は、2次方程式
x22axa+2=0 x^2 - 2ax - a + 2 = 0
の実数解です。
この2次方程式が x>0x > 0 の範囲にのみ解を持つための条件は、次の3つの場合に分けられます。
(i) 2つの解がともに正である場合。
(ii) 1つの解が正で、もう1つの解が負である場合。
(iii) 1つの解が正で、もう1つの解が0である場合。
まず、判別式を DD とすると、
D/4=(a)2(a+2)=a2+a2=(a+2)(a1) D/4 = (-a)^2 - (-a + 2) = a^2 + a - 2 = (a+2)(a-1)
実数解を持つためには、D0D \geq 0 である必要があるので、
(a+2)(a1)0 (a+2)(a-1) \geq 0
a2またはa1 a \leq -2 \quad \text{または} \quad a \geq 1
次に、解と係数の関係より、2つの解を α,β\alpha, \beta とすると、
α+β=2aαβ=a+2 \alpha + \beta = 2a \\ \alpha \beta = -a + 2
(i) 2つの解がともに正である場合、α>0\alpha > 0 かつ β>0\beta > 0 であるので、
α+β>0\alpha + \beta > 0 かつ αβ>0\alpha \beta > 0 が必要です。
したがって、
2a>0かつa+2>0 2a > 0 \quad \text{かつ} \quad -a + 2 > 0
a>0かつa<2 a > 0 \quad \text{かつ} \quad a < 2
0<a<2 0 < a < 2
そして、a2a \leq -2 または a1a \geq 1 という条件と 0<a<20 < a < 2 という条件を満たすのは 1a<21 \leq a < 2 です。
(ii) 1つの解が正で、もう1つの解が負である場合、αβ<0\alpha \beta < 0 となるので、
a+2<0 -a + 2 < 0
a>2 a > 2
この場合、a2a \leq -2 または a1a \geq 1 という条件と a>2a > 2 という条件を満たすのは a>2a > 2 です。
(iii) 1つの解が正で、もう1つの解が0である場合、αβ=0\alpha \beta = 0 となるので、
a+2=0 -a + 2 = 0
a=2 a = 2
この場合、x24x=0x^2 - 4x = 0 より、x=0,4x = 0, 4 となり、確かに条件を満たします。
以上より、 1a<21 \leq a < 2 または a>2a > 2 または a=2a = 2 なので、a1a \geq 1 です。

3. 最終的な答え

a1a \geq 1

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