全体集合 $U$ を1桁の自然数全体の集合とし、$A = \{4, 5, 8, 9\}$、$B = \{1, 2, 3, 4, 8\}$とするとき、以下の問いに答える。 (1) $A$の部分集合のうち、要素の個数が2個であるものをすべて求める。 (2) 次の集合を要素を書き並べる方法で表す。① $A \cup B$ ② $A \cap B$

その他集合集合算ベン図約数包除原理
2025/4/24
## 問題1

1. 問題の内容

全体集合 UU を1桁の自然数全体の集合とし、A={4,5,8,9}A = \{4, 5, 8, 9\}B={1,2,3,4,8}B = \{1, 2, 3, 4, 8\}とするとき、以下の問いに答える。
(1) AAの部分集合のうち、要素の個数が2個であるものをすべて求める。
(2) 次の集合を要素を書き並べる方法で表す。① ABA \cup BABA \cap B

2. 解き方の手順

(1) AA の部分集合で要素が2個のものは、Aの要素から2個を選んで作る組み合わせをすべて列挙する。
(2)
ABA \cup B は、AABB の要素をすべて含んだ集合である。同じ要素は一度だけ書く。
ABA \cap B は、AABB の両方に含まれる要素の集合である。

3. 最終的な答え

(1) {4,5},{4,8},{4,9},{5,8},{5,9},{8,9}\{4, 5\}, \{4, 8\}, \{4, 9\}, \{5, 8\}, \{5, 9\}, \{8, 9\}
(2)
AB={1,2,3,4,5,8,9}A \cup B = \{1, 2, 3, 4, 5, 8, 9\}
AB={4,8}A \cap B = \{4, 8\}
## 問題2

1. 問題の内容

ある学年で通学方法の調査をしたところ、学年全体の人数500人のうち、バスを利用している人が238人、電車を利用している人が210人、バスと電車の両方を利用している人が76人であった。この学年全体で、バスも電車も利用していない人は何人か。

2. 解き方の手順

ベン図を使って考える。
バスを利用している人を BB 、電車を利用している人を TT とする。
n(U)=500n(U) = 500 (全体)
n(B)=238n(B) = 238 (バス)
n(T)=210n(T) = 210 (電車)
n(BT)=76n(B \cap T) = 76 (バスと電車)
n(BT)=n(B)+n(T)n(BT)n(B \cup T) = n(B) + n(T) - n(B \cap T) (バスまたは電車を利用する人数)
バスも電車も利用していない人は n(U)n(BT)n(U) - n(B \cup T) で計算できる。

3. 最終的な答え

n(BT)=238+21076=372n(B \cup T) = 238 + 210 - 76 = 372
500372=128500 - 372 = 128
## 問題3

1. 問題の内容

4500世帯が住んでいるP地区で、4人以上の家族がいる世帯は2750世帯ある。また、4人以上の家族がいる世帯で自動車を所有している世帯は2125世帯ある。P地区で自動車を所有している世帯は3625世帯ある。
(1) P地区で3人以下の家族の世帯は何世帯か。
(2) P地区で自動車を所有していない世帯は何世帯か。
(3) 3人以下の家族の世帯で自動車を所有していない世帯は何世帯か。

2. 解き方の手順

(1) 全世帯数から4人以上の家族がいる世帯数を引けばよい。
(2) 全世帯数から自動車を所有している世帯数を引けばよい。
(3) ベン図で考える。
4人以上の家族がいる世帯をA、自動車を所有している世帯をBとする。
n(U)=4500n(U) = 4500
n(A)=2750n(A) = 2750
n(AB)=2125n(A \cap B) = 2125
n(B)=3625n(B) = 3625
(1)よりAcA^cの要素数は45002750=17504500 - 2750 = 1750 (3人以下の家族の世帯)
(2)よりBcB^cの要素数は45003625=8754500 - 3625 = 875 (自動車を所有していない世帯)
n(AcBc)=n((AB)c)=n(U)n(AB)n(A^c \cap B^c) = n((A \cup B)^c) = n(U) - n(A \cup B)
n(AB)=n(A)+n(B)n(AB)n(A \cup B) = n(A) + n(B) - n(A \cap B)
n(AB)=2750+36252125=4250n(A \cup B) = 2750 + 3625 - 2125 = 4250
n(AcBc)=45004250=250n(A^c \cap B^c) = 4500 - 4250 = 250

3. 最終的な答え

(1) 1750世帯
(2) 875世帯
(3) 250世帯
## 問題4

1. 問題の内容

3桁の自然数のうち、6では割り切れるが9では割り切れない数の個数を求めよ。

2. 解き方の手順

3桁の自然数で6で割り切れる数の個数を求める。
3桁の自然数で6と9両方で割り切れる数(18で割り切れる数)の個数を求める。
6で割り切れる数の個数から18で割り切れる数の個数を引けばよい。
3桁の最小の数は100、最大の数は999。
6で割り切れる最小の数は102、最大の数は996。
6で割り切れる数は、102=6×17102 = 6 \times 17 から 996=6×166996 = 6 \times 166 まで。
6で割り切れる数の個数は 16617+1=150166 - 17 + 1 = 150 個。
18で割り切れる最小の数は108、最大の数は990。
18で割り切れる数は、108=18×6108 = 18 \times 6 から 990=18×55990 = 18 \times 55 まで。
18で割り切れる数の個数は 556+1=5055 - 6 + 1 = 50 個。
求める個数は 15050=100150 - 50 = 100

3. 最終的な答え

100個
## 問題5

1. 問題の内容

P={nn36以下の自然数}P = \{n | n は 36以下の自然数\}とし、A={2nnP}A = \{2n | n \in P\}B={72nnP}B = \{\frac{72}{n} | n \in P\}とするとき、ABA \cap Bを、要素を書き並べる方法で表せ。

2. 解き方の手順

PP は1から36までの自然数全体の集合。
AAPP の要素を2倍した集合なので、A={2,4,6,...,72}A = \{2, 4, 6, ..., 72\}。ただし、2n722n \le 72 なので、n36n \le 36
BB72n\frac{72}{n} が自然数となる nn の集合。つまり、nn は72の約数。
ABA \cap B は、AABB の両方に含まれる要素の集合。
つまり、72の約数のうち偶数であるものを探す。
72の約数は 1, 2, 3, 4, 6, 8, 9, 12, 18, 24, 36, 72
このうち偶数は 2, 4, 6, 8, 12, 18, 24, 36, 72
したがって、AB={2,4,6,8,12,18,24,36,72}A \cap B = \{2, 4, 6, 8, 12, 18, 24, 36, 72\}

3. 最終的な答え

{2,4,6,8,12,18,24,36,72}\{2, 4, 6, 8, 12, 18, 24, 36, 72\}
## 問題6

1. 問題の内容

300人の生徒を対象に好きなスポーツのアンケート調査を行った。結果はサッカー172人、テニス128人、野球145人、サッカーとテニス67人、テニスと野球60人、サッカーと野球55人、3つとも好きでない人は12人であった。サッカーとテニスは好きだが野球は好きではない人の人数を求めよ。

2. 解き方の手順

ベン図を使って考える。
サッカーをS, テニスをT, 野球をBとする。
n(U)=300n(U) = 300
n(S)=172n(S) = 172
n(T)=128n(T) = 128
n(B)=145n(B) = 145
n(ST)=67n(S \cap T) = 67
n(TB)=60n(T \cap B) = 60
n(SB)=55n(S \cap B) = 55
3つとも好きでない人は12人なので、n((STB)c)=12n((S \cup T \cup B)^c) = 12
n(STB)=30012=288n(S \cup T \cup B) = 300 - 12 = 288
n(STB)=n(S)+n(T)+n(B)n(ST)n(TB)n(SB)+n(STB)n(S \cup T \cup B) = n(S) + n(T) + n(B) - n(S \cap T) - n(T \cap B) - n(S \cap B) + n(S \cap T \cap B)
288=172+128+145676055+n(STB)288 = 172 + 128 + 145 - 67 - 60 - 55 + n(S \cap T \cap B)
288=263+n(STB)288 = 263 + n(S \cap T \cap B)
n(STB)=288263=25n(S \cap T \cap B) = 288 - 263 = 25
求める人数は、サッカーとテニスが好きで、野球が好きでない人なので、n(STBc)n(S \cap T \cap B^c)
n(ST)=n(STB)+n(STBc)n(S \cap T) = n(S \cap T \cap B) + n(S \cap T \cap B^c)
67=25+n(STBc)67 = 25 + n(S \cap T \cap B^c)
n(STBc)=6725=42n(S \cap T \cap B^c) = 67 - 25 = 42

3. 最終的な答え

42人
## 問題7

1. 問題の内容

100以下の自然数のうち、2でも3でも5でも割り切れない数は何個あるか。

2. 解き方の手順

包除原理を使って考える。
全体集合 U={1,2,3,...,100}U = \{1, 2, 3, ..., 100\}
2で割り切れる集合をA, 3で割り切れる集合をB, 5で割り切れる集合をCとする。
n(U)=100n(U) = 100
n(A)=1002=50n(A) = \lfloor \frac{100}{2} \rfloor = 50
n(B)=1003=33n(B) = \lfloor \frac{100}{3} \rfloor = 33
n(C)=1005=20n(C) = \lfloor \frac{100}{5} \rfloor = 20
n(AB)=1006=16n(A \cap B) = \lfloor \frac{100}{6} \rfloor = 16
n(BC)=10015=6n(B \cap C) = \lfloor \frac{100}{15} \rfloor = 6
n(AC)=10010=10n(A \cap C) = \lfloor \frac{100}{10} \rfloor = 10
n(ABC)=10030=3n(A \cap B \cap C) = \lfloor \frac{100}{30} \rfloor = 3
n(ABC)=n(A)+n(B)+n(C)n(AB)n(BC)n(AC)+n(ABC)n(A \cup B \cup C) = n(A) + n(B) + n(C) - n(A \cap B) - n(B \cap C) - n(A \cap C) + n(A \cap B \cap C)
n(ABC)=50+33+2016610+3=74n(A \cup B \cup C) = 50 + 33 + 20 - 16 - 6 - 10 + 3 = 74
2でも3でも5でも割り切れない数は n(U)n(ABC)=10074=26n(U) - n(A \cup B \cup C) = 100 - 74 = 26

3. 最終的な答え

26個

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