$a>0$, $b>0$ のとき、次の不等式を証明し、また、等号が成り立つ場合を調べる。 $(\frac{b}{a}+\frac{a}{b})(a+b) \ge 4$
2025/4/25
1. 問題の内容
, のとき、次の不等式を証明し、また、等号が成り立つ場合を調べる。
2. 解き方の手順
まず、左辺を展開する。
相加相乗平均の不等式より、
また、
したがって、
しかし、この不等式はを示すものではない。
別の方法を考える。再度展開した式を利用する。
ここで、相加相乗平均の不等式を と に適用するのではなく、と, とにそれぞれ適用する。
(なぜなら)
(なぜなら)
したがって、
この式ではと比較できない。
再度別の方法を試す。 相加相乗平均ではなく、以下の不等式を利用する。
を示すために、
(相加相乗平均)
(相加相乗平均)
したがって、
この不等式はまだ目的のものを証明できていない。
もう一度、を展開し、
を示す。
なので、コーシー・シュワルツの不等式を使うことを考える。
よって、
なので、
再度、コーシーシュワルツの不等式を使用する。に対して、を考える。
したがって、
.
. よって、.
より、
であり、。 したがって、を示せば良い。 より、となるので、となる。また、より、となるので、となる。以上より、となる。
等号成立条件を考える。
かつ、のとき、等号が成立する。したがって、の時、等号成立。
3. 最終的な答え
等号が成り立つのは のとき。