円 $(x-2)^2 + y^2 = 1$ と直線 $y = mx$ が異なる2点P, Qで交わっているとき、以下の問いに答える。 (1) $m$ の値の範囲を求める。 (2) 線分PQの中点Mが描く軌跡を求め、それを図示する(軌跡に端点がある場合はその座標を明示する)。

幾何学直線軌跡点と直線の距離
2025/4/26

1. 問題の内容

(x2)2+y2=1(x-2)^2 + y^2 = 1 と直線 y=mxy = mx が異なる2点P, Qで交わっているとき、以下の問いに答える。
(1) mm の値の範囲を求める。
(2) 線分PQの中点Mが描く軌跡を求め、それを図示する(軌跡に端点がある場合はその座標を明示する)。

2. 解き方の手順

(1) 円 (x2)2+y2=1(x-2)^2 + y^2 = 1 と直線 y=mxy = mx が異なる2点で交わる条件を求める。
円の中心 (2,0)(2, 0) と直線 y=mxy = mx すなわち mxy=0mx - y = 0 の距離 dd が、円の半径1より小さいことが条件である。
点と直線の距離の公式より、
d=2m0m2+(1)2=2mm2+1d = \frac{|2m - 0|}{\sqrt{m^2 + (-1)^2}} = \frac{|2m|}{\sqrt{m^2 + 1}}
したがって、d<1d < 1 より、
2mm2+1<1\frac{|2m|}{\sqrt{m^2 + 1}} < 1
2m<m2+1|2m| < \sqrt{m^2 + 1}
両辺を2乗して、
4m2<m2+14m^2 < m^2 + 1
3m2<13m^2 < 1
m2<13m^2 < \frac{1}{3}
13<m<13-\frac{1}{\sqrt{3}} < m < \frac{1}{\sqrt{3}}
(2) 線分PQの中点Mの座標を (X,Y)(X, Y) とする。
P, Qは y=mxy = mx 上の点なので、P (x1,y1)(x_1, y_1), Q (x2,y2)(x_2, y_2) とすると、 y1=mx1y_1 = mx_1, y2=mx2y_2 = mx_2
X=x1+x22X = \frac{x_1 + x_2}{2}, Y=y1+y22Y = \frac{y_1 + y_2}{2}
y1+y2=m(x1+x2)y_1 + y_2 = m(x_1 + x_2) より、 Y=mXY = mX
P, Qは円 (x2)2+y2=1(x-2)^2 + y^2 = 1 上の点でもあるので、(x2)2+(mx)2=1(x-2)^2 + (mx)^2 = 1 が成り立つ。
x24x+4+m2x2=1x^2 - 4x + 4 + m^2x^2 = 1
(1+m2)x24x+3=0(1+m^2)x^2 - 4x + 3 = 0
この2解が x1x_1, x2x_2 なので、解と係数の関係より、
x1+x2=41+m2x_1 + x_2 = \frac{4}{1+m^2}
X=x1+x22=21+m2X = \frac{x_1 + x_2}{2} = \frac{2}{1+m^2}
X(1+m2)=2X(1+m^2) = 2
1+m2=2X1+m^2 = \frac{2}{X}
m2=2X1=2XXm^2 = \frac{2}{X} - 1 = \frac{2-X}{X}
Y=mXY = mX より、m=YXm = \frac{Y}{X}
(YX)2=2XX(\frac{Y}{X})^2 = \frac{2-X}{X}
Y2X2=2XX\frac{Y^2}{X^2} = \frac{2-X}{X}
Y2=X(2X)=2XX2Y^2 = X(2-X) = 2X - X^2
X2+Y22X=0X^2 + Y^2 - 2X = 0
(X1)2+Y2=1(X-1)^2 + Y^2 = 1
これは中心 (1,0)(1,0), 半径1の円である。
ただし、13<m<13 -\frac{1}{\sqrt{3}} < m < \frac{1}{\sqrt{3}} より、制限が加わる。
X=21+m2X = \frac{2}{1+m^2} であるから、m=±13m = \pm \frac{1}{\sqrt{3}} のとき、X=21+13=243=32X = \frac{2}{1+\frac{1}{3}} = \frac{2}{\frac{4}{3}} = \frac{3}{2}
また、m=0m = 0 のとき、X=2X = 2 である。
したがって、32X2\frac{3}{2} \le X \le 2
(X1)2+Y2=1(X-1)^2 + Y^2 = 1 より、 X=32X = \frac{3}{2} のとき、(321)2+Y2=1(\frac{3}{2}-1)^2 + Y^2 = 1
14+Y2=1\frac{1}{4} + Y^2 = 1
Y2=34Y^2 = \frac{3}{4}
Y=±32Y = \pm \frac{\sqrt{3}}{2}
したがって、求める軌跡は、中心 (1,0)(1,0), 半径1の円のうち、32X2\frac{3}{2} \le X \le 2 の部分である。
端点は (32,32)(\frac{3}{2}, \frac{\sqrt{3}}{2})(32,32)(\frac{3}{2}, -\frac{\sqrt{3}}{2})

3. 最終的な答え

(1) 13<m<13-\frac{1}{\sqrt{3}} < m < \frac{1}{\sqrt{3}}
(2) 中心 (1,0)(1,0), 半径1の円 (x1)2+y2=1(x-1)^2 + y^2 = 1 のうち、32x2\frac{3}{2} \le x \le 2 の部分。
端点は (32,32)(\frac{3}{2}, \frac{\sqrt{3}}{2})(32,32)(\frac{3}{2}, -\frac{\sqrt{3}}{2})

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