問題1:全体集合$U$とその部分集合$A, B, C$が与えられたとき、集合演算(和集合、共通部分、補集合)の結果を求める。 問題2:$x, y$が実数のとき、条件の必要条件・十分条件を判定する。 問題3:整数$n$について、$n^2$が3の倍数ならば、$n$は3の倍数であることを証明する。 問題4:有理数$a, b$について、$\sqrt{2}$が無理数であることを利用して、与えられた命題を証明する、または$a, b$の値を求める。 問題5:命題$p \implies q$が真であるとき、$P, Q$について常に成り立つものを選択する。

その他集合論理必要十分条件対偶無理数命題証明
2025/4/26
はい、承知いたしました。それでは、問題文に沿って各問題の解答と解説を記述します。

1. 問題の内容

問題1:全体集合UUとその部分集合A,B,CA, B, Cが与えられたとき、集合演算(和集合、共通部分、補集合)の結果を求める。
問題2:x,yx, yが実数のとき、条件の必要条件・十分条件を判定する。
問題3:整数nnについて、n2n^2が3の倍数ならば、nnは3の倍数であることを証明する。
問題4:有理数a,ba, bについて、2\sqrt{2}が無理数であることを利用して、与えられた命題を証明する、またはa,ba, bの値を求める。
問題5:命題p    qp \implies qが真であるとき、P,QP, Qについて常に成り立つものを選択する。

2. 解き方の手順

問題1:
(1) ABA \cup BAABBの要素をすべて集めた集合。
(2) AB\overline{A} \cup BAAの補集合とBBの和集合。まずA\overline{A}を求め、その後和集合を求める。A=UA\overline{A} = U - A
(3) ABA \cap BAABBの共通部分。
(4) ABCA \cap B \cap CA,B,CA, B, Cすべての共通部分。
(5) ABCA \cup B \cup CA,B,CA, B, Cすべての和集合。
(6) ABCA \cap B \cap \overline{C}A,BA, Bの共通部分とCCの補集合の共通部分。まずC\overline{C}を求め、その後共通部分を求める。C=UC\overline{C} = U - C
問題2:
(1) 二等辺三角形であることは正三角形であるための何条件か?
正三角形ならば必ず二等辺三角形だが、二等辺三角形でも正三角形とは限らない。したがって、必要条件である。
(2) x=yx = yは、x2+y2=2xyx^2 + y^2 = 2xyであるための何条件か?
x=yx = yならば、x2+y2=x2+x2=2x2=2xx=2xyx^2 + y^2 = x^2 + x^2 = 2x^2 = 2x \cdot x = 2xy
また、x2+y2=2xyx^2 + y^2 = 2xyならば、x22xy+y2=0x^2 - 2xy + y^2 = 0より、(xy)2=0(x - y)^2 = 0。よって、x=yx = y
したがって、必要十分条件である。
(3) x+y>2x + y > 2は、「x>1x > 1またはy>1y > 1」であるための何条件か?
x=0,y=3x = 0, y = 3のとき、x+y>2x + y > 2だが、x>1x > 1でもy>1y > 1でもない。したがって十分条件ではない。
x>1x > 1またはy>1y > 1ならば、x+y>2x + y > 2とは限らない。x=2,y=0x = 2, y=0 ならば、x>1x>1だが、x+y=2x+y = 2。必要条件でもない。
したがって、必要条件でも十分条件でもない。
問題3:
n2n^2が3の倍数ならば、nnは3の倍数であることを証明する。対偶を証明する。
nnが3の倍数でないと仮定する。このとき、n=3k+1n = 3k + 1またはn=3k+2n = 3k + 2kkは整数)。
n=3k+1n = 3k + 1のとき、n2=(3k+1)2=9k2+6k+1=3(3k2+2k)+1n^2 = (3k + 1)^2 = 9k^2 + 6k + 1 = 3(3k^2 + 2k) + 1
n=3k+2n = 3k + 2のとき、n2=(3k+2)2=9k2+12k+4=3(3k2+4k+1)+1n^2 = (3k + 2)^2 = 9k^2 + 12k + 4 = 3(3k^2 + 4k + 1) + 1
いずれの場合も、n2n^2は3の倍数ではない。したがって、対偶が真なので、元の命題も真である。
問題4:
(1) a+b2=0    a=b=0a + b\sqrt{2} = 0 \implies a = b = 0を証明する。
b0b \neq 0と仮定すると、b2=ab\sqrt{2} = -a。したがって、2=ab\sqrt{2} = -\frac{a}{b}a,ba, bが有理数なので、ab-\frac{a}{b}も有理数となり、2\sqrt{2}が無理数であることに矛盾する。したがって、b=0b = 0
b=0b = 0のとき、a+02=a=0a + 0\sqrt{2} = a = 0。よって、a=b=0a = b = 0
(2) a+b2=1+32a + b\sqrt{2} = -1 + 3\sqrt{2}を満たす有理数a,ba, bの値を求めよ。
(a+1)+(b3)2=0(a + 1) + (b - 3)\sqrt{2} = 0
(1)の結果より、a+1=0a + 1 = 0かつb3=0b - 3 = 0。したがって、a=1,b=3a = -1, b = 3
問題5:
命題p    qp \implies qが真であるとき、PQP \subset Qが成り立つ。
したがって、選択肢の中からPQP \subset Qを選べば良い。
また、PQ=PP \cap Q = Pが成り立つ。

3. 最終的な答え

問題1:
(1) 2,3,5,6,7,8{2, 3, 5, 6, 7, 8}
(2) 1,2,3,4,6,7,9{1, 2, 3, 4, 6, 7, 9}
(3) 5{5}
(4) 5{5}
(5) 2,3,5,6,7,8,9{2, 3, 5, 6, 7, 8, 9}
(6) 6{6}
問題2:
(1) 必要条件
(2) 必要十分条件
(3) 必要条件でも十分条件でもない
問題3:
(証明は上記参照)
問題4:
(1) (証明は上記参照)
(2) a=1,b=3a = -1, b = 3
問題5:
PQP \subset Q
PQ=PP \cap Q = P

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