複素関数 $f(z) = w = \frac{1}{z}$ (ただし、$w \neq 0$)を考える。複素数 $z$ が $|z| = |z - 1 - i|$ を満たしながら $z$ 平面上を動くとき、$w$ の軌跡がどのような図形になるかを求め、それを文章で記述する。ただし、$z = x + iy$, $w = u + iv$とする。

解析学複素関数軌跡複素数写像
2025/4/27

1. 問題の内容

複素関数 f(z)=w=1zf(z) = w = \frac{1}{z} (ただし、w0w \neq 0)を考える。複素数 zzz=z1i|z| = |z - 1 - i| を満たしながら zz 平面上を動くとき、ww の軌跡がどのような図形になるかを求め、それを文章で記述する。ただし、z=x+iyz = x + iy, w=u+ivw = u + ivとする。

2. 解き方の手順

与えられた条件 z=z1i|z| = |z - 1 - i| を変形していく。
z=x+iyz = x + iy を代入すると、
x+iy=(x1)+i(y1)|x + iy| = |(x-1) + i(y-1)|
両辺を2乗して、
x2+y2=(x1)2+(y1)2x^2 + y^2 = (x-1)^2 + (y-1)^2
x2+y2=x22x+1+y22y+1x^2 + y^2 = x^2 - 2x + 1 + y^2 - 2y + 1
0=2x2y+20 = -2x - 2y + 2
2x+2y=22x + 2y = 2
x+y=1x + y = 1
これは zz 平面における直線を表す。
次に、w=1zw = \frac{1}{z} より、z=1wz = \frac{1}{w} である。
z=x+iyz = x + iy, w=u+ivw = u + iv を代入すると、
x+iy=1u+iv=uiv(u+iv)(uiv)=uivu2+v2x + iy = \frac{1}{u + iv} = \frac{u - iv}{(u + iv)(u - iv)} = \frac{u - iv}{u^2 + v^2}
したがって、x=uu2+v2x = \frac{u}{u^2 + v^2}, y=vu2+v2y = \frac{-v}{u^2 + v^2}
x+y=1x + y = 1 に代入すると、
uu2+v2+vu2+v2=1\frac{u}{u^2 + v^2} + \frac{-v}{u^2 + v^2} = 1
uv=u2+v2u - v = u^2 + v^2
u2u+v2+v=0u^2 - u + v^2 + v = 0
(u2u+14)+(v2+v+14)=14+14(u^2 - u + \frac{1}{4}) + (v^2 + v + \frac{1}{4}) = \frac{1}{4} + \frac{1}{4}
(u12)2+(v+12)2=12(u - \frac{1}{2})^2 + (v + \frac{1}{2})^2 = \frac{1}{2}
これは ww 平面における中心 (12,12)(\frac{1}{2}, -\frac{1}{2})、半径 12\frac{1}{\sqrt{2}} の円を表す。
ただし、原点を通るため、原点は除外する必要がある。
w=0w = 0 となるのは z=z = \infty の時。
z=x+iyz = x + iy において x+y=1x + y = 1 が成り立つため、原点を除いた円となる。

3. 最終的な答え

ww の軌跡は、ww 平面において中心が (12,12)(\frac{1}{2}, -\frac{1}{2})、半径が 12\frac{1}{\sqrt{2}} の円である。ただし、原点を除く。
つまり、(u12)2+(v+12)2=12(u - \frac{1}{2})^2 + (v + \frac{1}{2})^2 = \frac{1}{2} で表される円であり、w0w \neq 0

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