$\theta$ の範囲が $0 \le \theta < 2\pi$ のとき、以下の関数の最大値、最小値を求め、そのときの $\theta$ の値を求める問題です。 (1) $y = 2\cos^2\theta - 2\cos\theta - 1$ (2) $y = 2\tan^2\theta + 4\tan\theta + 5$

解析学三角関数最大値最小値平方完成
2025/4/27

1. 問題の内容

θ\theta の範囲が 0θ<2π0 \le \theta < 2\pi のとき、以下の関数の最大値、最小値を求め、そのときの θ\theta の値を求める問題です。
(1) y=2cos2θ2cosθ1y = 2\cos^2\theta - 2\cos\theta - 1
(2) y=2tan2θ+4tanθ+5y = 2\tan^2\theta + 4\tan\theta + 5

2. 解き方の手順

(1) y=2cos2θ2cosθ1y = 2\cos^2\theta - 2\cos\theta - 1
cosθ=t\cos\theta = t とおくと、 0θ<2π0 \le \theta < 2\pi より 1t1-1 \le t \le 1 です。
すると、y=2t22t1y = 2t^2 - 2t - 1 となります。
これを平方完成すると、
y=2(t2t)1=2(t12)22141=2(t12)232y = 2(t^2 - t) - 1 = 2(t - \frac{1}{2})^2 - 2 \cdot \frac{1}{4} - 1 = 2(t - \frac{1}{2})^2 - \frac{3}{2}
となります。
1t1-1 \le t \le 1 であるから、
t=12t = \frac{1}{2} のとき最小値 y=32y = -\frac{3}{2} をとり、このとき cosθ=12\cos\theta = \frac{1}{2} なので、 θ=π3,5π3\theta = \frac{\pi}{3}, \frac{5\pi}{3} です。
t=1t = -1 のとき最大値 y=2(1)22(1)1=2+21=3y = 2(-1)^2 - 2(-1) - 1 = 2 + 2 - 1 = 3 をとり、このとき cosθ=1\cos\theta = -1 なので、 θ=π\theta = \pi です。
(2) y=2tan2θ+4tanθ+5y = 2\tan^2\theta + 4\tan\theta + 5
tanθ=t\tan\theta = t とおくと、y=2t2+4t+5y = 2t^2 + 4t + 5 となります。
これを平方完成すると、
y=2(t2+2t)+5=2(t+1)22+5=2(t+1)2+3y = 2(t^2 + 2t) + 5 = 2(t + 1)^2 - 2 + 5 = 2(t+1)^2 + 3
となります。
tanθ\tan\theta の範囲は実数全体であるため、tt の範囲は制限されません。
したがって、t=1t = -1 のとき最小値 y=3y = 3 をとり、このとき tanθ=1\tan\theta = -1 なので、 θ=3π4,7π4\theta = \frac{3\pi}{4}, \frac{7\pi}{4} です。
ただし、tt がどのような値を取っても、yy33 より小さくなることはありませんが、tt を大きくしたり小さくしたりすると、yy は限りなく大きくなります。
したがって、最大値は存在しません。

3. 最終的な答え

(1)
最大値: 33 (θ=π\theta = \pi のとき)
最小値: 32-\frac{3}{2} (θ=π3,5π3\theta = \frac{\pi}{3}, \frac{5\pi}{3} のとき)
(2)
最大値: なし
最小値: 33 (θ=3π4,7π4\theta = \frac{3\pi}{4}, \frac{7\pi}{4} のとき)

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